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第2章、05(ここはどこ?)

 次の日の朝、俺は目を覚ますと、見知らぬ部屋に居た。暑いな。冷房が効いてない?


「どこだ、ここ……」

「黒木!? 黒木か?」

「その声は鴨川!?」


 カチッ。鴨川が天井の電気を点ける。眩しい。


「やっぱり、黒木か」

「鴨川。どこなんだ、ここ?」


 部屋はゴミが散らかっていた。窓もない。壁には甲子園のポスターが貼ってあり。マジックで×印が大きく描かれていた。


「解らない。朝だと思って起きたら、ここに」

「誘拐か!?」

「もしかしたら…………」

「俺達、2人だけかな?」

「他の部屋にも行ってみよう」

「ゆっくり開けろよ、ドアを」


 ガチャッ。鍵は掛かってないようだ。一安心。


「階段だ。地下か」

「俺が先導する」

「大丈夫か? 黒木」

「実力は柔道初段だ」


 俺達はゆっくりと階段を上がる。廊下には電気が点いていた。すると、ドンドンドンドン!


「ドアを叩く音だ」

「俺達以外にも誘拐された奴が居るって訳か」

「黒木、窓を見ろ。外が暗いぞ」

「ホントだ、まだ夜なのか? 取り敢えず、閉じ込められてる奴を助けてやろう」

「よく見ろ。窓に鉄格子だぞ」

「何!? 厄介だな」

「窓からは逃げられないな」


 ドンドンドンドン! 外鍵? 閉じ込める気満々って訳か。


「今、助けてやるからな〜」


 カチッ。


「うわー!」


 2人の少年がホウキを振り回してきた。


「落ち着け! 敵じゃない。ってカルロスと中村!?」

「くっ、黒木先輩? 鴨川先輩?」

「サッカー部が4人……偶然じゃないよな」

「一体何がどうなってるんですか?」


 カルロスは半泣きだ。


「サッカー部員を狙った誘拐かもしれん。とにかく、力を合わせて脱出しよう」

「誘拐!? 相手は大人ですか?」

「多分な。しかし、サッカー部員を誘拐して何をしようって言うんだ」

「武器になる物はホウキだけ? 他にないか?」

「はい、他に目ぼしい物はありません」


 中村はうつむく。


「取り敢えず、隣の部屋を見てみよう」


 俺はゆっくりとドアを開ける。この部屋は電気が点いていた。


「黒木、ここにも甲子園のポスターに×印が描かれているな」

「相当、嫌いなんだろう。というか、閉じ込めて置いて、何で俺達の部屋は鍵が掛かってなかったんだろ?」

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