3話めです・・
3話目
ぼうずの死から2週間まるこめは先も見えないまま普通に暮らしていた。
あの痛み以来ぼうずの声が頭をよぎる。
尾崎と岩崎に励まされながら何とか生きていた。
まるで抜け殻のように・・・・
この頃からまるこめは自分の力に疑問を思った。
ここ2週間素振りくらいしかやってなかったはずなのに、ぬけなかった大道のパーワーに尾崎
のミート力をいつの間にか抜いていた。
(なぜ?超能力?)
まだぼうずの声が残る。
「そうだなあぼうずはああ見えていいやつだったからな〜」
立ち直った岩崎がまるこめを励ましながら時折言う。
「元気出せ!」
小学生っぽい尾崎が言う。
そしてぼうずは夢にも出てくるようになった。
そしてまるこめはきずいた。球がいつもより速くなってることそしてぼうずのように球が荒れていること。
それも怪奇現象としか言いようが無い。
ここ一週間素振り、ランニングしかやってない。
マウンドに立つぼうずはいつもでは考えられない集中力にピンチでも冷静な判断力、さらに打者を圧迫する威圧感そして荒れ球で球が速かったぼうず・・・そんなことを思い出した。
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「あれ〜まるこめく〜ん元気ないねお兄様がげんきずけてあげましょうか〜〜?」
大道がなめてかかってきた。
「ふざけるな。」
「なに?口出さないでほしい?・・・・あ、そっか!ぼうずが死んじゃったからぼうず・・・・ぼうず・・・・・って泣き崩れたわけね〜かっわい〜」
「おい・・・・・・言っていいことと悪いことの区別もつかないのか?」
右手が大道めがけてグーで飛んできた。
殴れば確実に大道の野球人生は終わる。
「キャー暴力反対!!」
その時尾崎が割り込んできてまるこめの手首を押さえた。
(え?)
「キャー尾崎君すってき〜私の王子様になって〜」
「冗談もいい加減にしろ。」
驚いた。これが本当の尾崎なのか・・・・こんな真剣な尾崎は見たことなかった。ぼうずも見たことないだろう・・・あの幼稚な尾崎が・・・・・
「おっざきく〜ん冗談は・・・バキおおおおおおおおおお尾崎ふふふざけるなよバキ・・・・バタ・・・・・」
お、尾崎が2回も殴った・・・しかもko・・・・・・ほんとに人生終わったかもしれない・・・
「おいまるこめ」
いつもより低い声で呼ばれた・・・
「裏来いよ」
まるこめはついていった・・・・・・・・
続く・・・・
これも最後まで読んでくれてありがとうございます と言いたいです。
感謝感謝・・・・