経験値が寿命となった異世界SR
「なーリリー様、魔王がこのSRの世界の王になって、どんなふうに変わったんだ。」
「あっそう言えば、話しそれてましたね‥‥。」
リリー様は話を続けてくれた。
「あのあと異世界一魔剣大会が終わり、魔王がSRの世界の王となりました。」
「まず魔王は、この世界への移住を停止しました。」
「一度入ったら戻れないってわけか‥‥」
「次に第3回SR一超絶魔剣大会が今まで通り三年後に開かれ、決勝に残った優勝者が魔王に挑むことが可能になり、魔王勝てたらSRの世界はもとにもどされ、魔王に負けたらSRの世界の15億人のデータを初期化するきです。」
「初期化ってのは、俺たちの死を意味するのか‥‥」
「はい。」
「しかしな‥‥なんで魔王も、さっさとデータを初期化しないんだ?その方が自分に都合がいいだろ?」
「おっしゃる通りです。しかし魔王は、普通に初期化したら面白くないので、15億人すべてに絶望と恐怖の苦しみを味い希望を持たせて絶望を与えるのが目的かと‥‥RSを見たら記載されていました‥‥。」
なんて性格の悪い魔王なんだ‥‥
「俺たちに救済の余地とかないのか!?」
「不可能でしょう‥‥SRの世界はハッキングを防ぐため、オンラインではなく一つの人工知能を搭載した巨大機会として可動しています。」
「それなのに、なんでハッキングできたんだよ‥‥」
「それが分かれば苦労はしないのですが‥‥」
リリー様を攻めてる訳では無いが、なき回答に困らせているようだ。
「でっ‥‥ほかはどんなのが追加されたんだ?」
「はい。‥‥次に現時点でSRの世界には5感が存在します。
しかし痛点は破棄されていましたが、魔王はこれを追加し、SRの世界のおける常識的な不死身、不老不死は無くし、現実世界と同様に歳をとり、餓死や病気などが当たり前になりました。
それと‥‥右手についているRS時計に新たに寿命が追加されました。」
俺は、そう言われRSを開き寿命と検索した。
「これか‥‥!?なんだこれは!?」
そこには、経験値寿命と3日13時間25分17秒と表示されていた。
カウントダウンは1秒刻みで減ってゆく‥‥
「一般的にモンスターを倒したら、経験値がもらえレベルアップするのがSRの世界の常識だったのですが、魔王はこれを破棄し、経験値寿命を追加しました。
経験値寿命とは、その名の通りモンスターを倒して寿命を伸ばす。お互いの同意があれば、相手に分け与えることが可能です。尽きると死にます。」
俺は、この世界で新しい体を手に入れ、一生不死身で生きる予定じゃなかったのかよ‥‥
「おいおい!!嘘だろ‥‥でもなんでさっきのおじいちゃんとか街の子供や奥様たちは、呑気にしているんだよ‥‥。」
「あれは、人工知能を与えられたNPCなのです。NPCは寿命が無限です。SRの世界が滅びない限り、生きれる形になっています。でもNPCと人間の間の子供は制限時間が追加されます。」
いろいろ複雑すぎる‥‥そもそもSRの世界は、NPCと子供を作ることは可能だったのか‥‥。
「もうSRの世界では、この2日で350万人は亡くなられたかと‥‥」
「そうなのか‥‥ってリリー様」
「何でしょうか?」
「話それちゃうけど、たしかリリー様って女神だったんだよね?」
「そうですが‥‥」
「魔王がSRの世界の王となったなら、女神のリリー様の立場はどうなっちゃうんだ?」
するとリリー様は、顔を打つうつ伏せに近い状態にし涙を溜め込んでいた‥‥。
「あっごめん‥‥そんな無理に話しなくていいよ!リリー様!!」
するとリリー様は立ち上がった。
「私はもうこの世界にとらわれなくてすむのですよ!!」
満面の微笑みだった。
「フェ!?」
そのリリー様の圧倒的な歓喜に驚く。
「だって!私今までずっと檻に入れられていたのですよ!毎月毎年真っ白な空間でご飯も食べることなくずーっとSRの世界の説明ををしていて人を送り出してはまた送り出しての繰り返し!!これからは冒険者の方に旅に出て!みんなで友情を深めていき!楽しいサバイバル生活を仕様ではありませんか!!あと私はもう神なんかじゃないんでリリーって呼んでください!!」
「おっ‥‥そっ‥‥そうだな‥‥」
どうやらリリーは長年の疲れとストレスがたまっていたみたいだ。
するとそこへミルミルが駆け足で帰ってきた!!