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SR 経験値が寿命の異世界  作者: じゅんせ
1/19

「異世界生活 初めました。」


俺はきずくとあたり一面真っ白な世界にいた。


風の流れもなく空もない地面もない感覚は浮いているような感じだった。


死んだのか‥‥そんなわけないか‥‥


時はさかのぼり、今から三年前‥‥俺は不幸にも交通事故にあった。


ただの軽い怪我だったら良かったのだが、運悪く家族と、俺の右手左足を失った。


あまりにも悲惨な現実に俺は目を向けられなかった‥‥。


ある日のことだ‥‥。


事故から3ヶ月‥‥何もかもやる気を失った俺は、ずーっとボーっとしていた。


なんとなくタブレットをみた‥‥。


俺は右手が利き手なので普段使わない左手でタブレットをいじるのは苦手だった。

指が滑り、誤作動でニュースアプリが開く。


「チッ!ん?」


まさかこれが俺の人生を大きく覆す結果が待っているとは、誰も予想打にしていなかったことだろう。

アプリを戻そうとした瞬間、一本の記事が目に飛び込む。


(不老不死、不死身差別なき新世界 SRスロ 14億人突破)


その題名に目が止まる。


SR(スロ)とはSRNPW(スロンプ)の略であり更に大文字を日本語訳すると(第2の革命的な新世界)になる。いわばパラレルワールドの事だ。

元はと言えば仮想世界でゲームを目的に開発が進んでいたがそこに人を移住させると言う大胆な計画をし、さらに、開発が進み今回の事故に会う6年前についにSRが解禁された。


SRは言葉のとおり世界に革命をもたらした。


SRと同じように移住出来るものはあるが、SRはずば抜けて超人気である。


人気の例としてあげるならば、移住が無償だということだ。しかも世界の国どんな人でも無償で移住させるという。


そりゃ一番人気は当然だと俺は思う。いままでパラレルワールドへの移住は最低でも2000万は必要だった。


俺からの印象に残ってるのはSRの自由っぷりである。

舞台は異世界であり、職業はあの有名なトラクエやFFのような職業がある。


しかしSRの世界にも条件があった。

それは現実世界の体を捨てること‥‥。

皆最初は抵抗があったみたいだが、徐々になれ人々はSRへの移住をこころみるようになった。


その結果、世界的大反響を呼び、移住民が後を絶たない。


移住した人たちは「最高の異世界だ!!」「現実では身体が不自由だった俺がこんなピンピンしている!!!」などなどそんな内容が写真と共に記事に記載されている。


ボーッとしていた俺の顔は息を吹き返したかのように笑顔になった。


「これだ‥‥」俺は3カ月間笑いもしていなかっため、久々に頬の筋肉を動かしたためか、奇妙な笑い声を発していた。タブレットに移り出されていた顔はとてつもなく不気味であった。あるいは元からブサイクだったからかな?


とまぁそんな感じでここい似るわけ


もちろん記事に書いてあったとおり、不自由だった体もちゃんと手足が生えており感覚もある。


ちなみに体は、親が残してくれた資産で一応保険をかけている。


3年間体を液体窒素で保存!!


まぁ‥‥使い物にはならないと思うんだが‥‥


するとどこからとも無く女性の声が聞こえた。


「宇治原さん‥‥宇治原純正さん‥‥こっちですよ‥‥宇治原さん‥‥」


振り向くとそこには、一人の女性がこちらを見つめていた。


「こちらの椅子に座っください‥‥」


「はい!」


俺は言われるがままに女性の方に歩いていった。


10mくらい距離はあるだろうか‥‥


近づいて行くために女性の全貌が明らかになっていく。


まず最初に目に入ったのは小柄な身体だ。


身長は140cmくらいだろうか?


次に真っ白い綺麗な服‥‥本当の白に近く、お嬢様が着てそうな服だ。


右手にはよく神話とかに出てくる、魔法棒を持っていた。


そのこと同じ身長ぐらいだろうか?


次に髪の毛が目に入る。


現実ではお目にかかれないほどの美しすぎるロングな金髪


女性ならではの綺麗な肌。


薄いブルーダイヤモンドのように輝きうるうるとしている瞳


小柄で可愛いシャープ型の鼻


口もちいさく、顔のパーツがすごく整って美しい。


絶世の美女とはこの事だろう。


「あのっ‥‥どうかされました‥‥?」


俺は女性の綺麗な声で我に返った。

椅子を通り過ぎて美しさのあまりか女性をマジマジと見つめていたのである。


「はっ!?ごめんなさい!!」


慌てて向かい側の椅子に戻った。


「ふふっ‥‥いいのですよ‥‥」


女性は微笑みながら椅子にゆっくりと腰掛けた。


「では‥‥改めまして‥‥」


「第二の革命的な新世界SRNPW‥‥通称SRの世界ににようこそおいでくださりました!!」


「私はSRの世界の女神のリリーです。よろしくお願いします!」


リリー様は微笑みながら俺に話しかけてきた。


「よっ‥‥よろしくお願い申し上げます。」


初めて面接を受けて、言葉がガチガチに固まり、体がブルブルしてる新人みたいに俺はなっていた。

絶世の美女、リリー様は表情変えることなく笑顔で話を続けた。


「早速ですがまず初めにこちらのものを‥‥」


そうするとリリー様は、右手を俺の方向に向け、謎の黄金の物体を放った。


するとその物体は、ゆっくりと自分の左手首にまとわりついた。


俺は左手にまとわりつくのを興味津々で見た。


やがて光は消え薄くなってゆく。

ゆっくりとはっきりわかってくる。


「腕時計!?」


そう‥‥左手首についていたのは腕時計だった。ただ現実世界では見られない近未来的な腕時計だった。

時計の部分はデジタル画面だった好奇心のあまり画面をタップした。すると腕時計から空間が現れた。


「なんだこれ‥‥すげーよ!!」体験したことのないものに触れ俺喜びのあまり発狂。


リリー様は俺を見て少し微笑み話を続けた。


「それは腕時計の形をモチーフしていますが、これはSRの世界で生きてゆくために必要不可欠なものなのです。

ちなみに名前は省略してPRWHS(プロワーズ)、正式名所は超高性能革命的腕時計、呼びにくいのでSRでは、RS(ロズ)とよんでいます。」


「例えば、どんな時に使うんですか?」


「例とえば、困ったことがあったらRSの画面を中指と人差し指で抑え、次に頭の中でその困ったこと、調べたいことを想像してください。」


「こ‥‥こうか?」


俺は頭の中で調べたいことを想像した。


(女神リリー様の身長と体重)


すると画面外から情報が飛び出てきて読み上げた。


「女神リリー様の身長は145cm体重は‥‥」


その時だった‥‥RSの読み上げがピタッと止まった‥‥


「あれ?リリー様これ壊れてるのかな?」


「壊れてなんかいませんよ‥‥私が既読機能をオフにしたのですよ。」


よく見てみると、リリー様の顔が目を閉じ微笑んでいた。しかし先ほどの微笑みとは何か違う、威圧感があった。


「時と場合を考えて喋りましょうね‥‥」


「スッ‥‥スイマセン‥‥」


喋り方は変わらないが、その微笑んでいる顔が怖かった。


「次にSRの世界についてお話致しますね‥‥。」


「SRでは三年に一度ある大きな大会が開かれます。


SR一最強決める、超絶魔剣大会です。そこに優勝すると、どんな願いでも叶えられます‥‥」



「どんな願いでもか‥‥」


「どんな願いもですよ‥‥ただしSRの世界に違反していなかったらの話ですが‥‥あなたが付けているRSをタップし:SRの最低常識規約:って想像してください。」


俺は想像した。

すると大量の規約が出てきた。


第1条 リリー様より上級にはなれない


第2条 リリー様は勝手にSRの世界を変えてわならないなどなど‥‥


「こちらの規約に違反してなければ、どのような願いでも可能ですよ!」


俺はSRの世界の規約を興味津々でスライドして軽く読んでいた。


「では次にあなたの職をお選びください。」


そうするとリリー様は、右手を俺の頭より上に持ち上げて黄金色の光を放つ。


やがて光は分裂し、シャボン玉みたいな球体が大量に現れた。左から剣士、魔法使い、武闘家などなど40種類以上もの職業が表示された。



俺はある言葉に二度見した。そう‥‥勇者だ‥‥。


昔から異世界話好きな俺は、本を読みあさっていた。


そして昔からこう思っていた‥‥。


いつか主人公のように勇者になってやると‥‥


しかし以前も俺は勇者をやっていた‥‥もちろん現実でだ‥‥ニートとおよびフリーターと言う勇者を‥‥


そんな想像をしていると、リリー様から説明が始まる。


「右からご説明させていただきますね。」


「はい!」


「剣士‥‥普通世界では必ずある職業と言っても過言はないでしょう。剣で的に立ち向かい倒す。なんとも単純なやり方‥‥男性には一番好まれています。」


剣士か‥‥しかし俺は、勇者になるんだ!!心の中で断言する。


「次に魔法使い‥‥剣士とはことなり‥‥」


リリー様は、どうやら40職すべて読み上げるらしい‥‥

せっかちな俺には、40職以上もの食の説明を聞くなんて無理だった‥‥」


「俺!!勇者になります!!!!」


「えっ‥‥まだご説明が‥‥」


俺は無理やりリリー様の職業紹介を強制終了させた。


「説明なんてしなくても何とかなるさ!!」


「よっ‥‥よろしいのですか?‥‥」


「あー!大丈夫だ!!早く俺を勇者にしてくれ!!」


俺は昔から人の話を最後まで聞かない‥‥いつもあとあと後悔している‥‥。


「りょ‥‥了解いたしました‥‥では早速準備の方を‥‥」


リリー様はそう言い始め、ゆっくりとイスから立ち上がった。二歩三歩前にでてきて、俺のもとえやってき、魔法棒らしきものを俺に向て、次のように唱えた。


「宇治原純正よ、貴方は40職のうち勇者を選びました。貴方はお望み通り勇者になることが可能になりました‥‥」


リリー様がそう言い始めると自分の体全身が光の気に囲まれた。


なんと言えばいいのか分からないが、パワーが満ち溢れてくるのとは違い、身体が保温されてるまるでお母さんのお腹の中にいるような気分


「よってあなたは‥‥あっ!」


「どうしました?リリーさん!?」


リリーは声のトーンをはずし、何かを忘れてた!みたいな表情だった。


「いい忘れてました!貴方は、SRの移住民のうち、15億人目の移住民なのです‥‥だから貴方は最初から一つ願いを叶えることが可能だったんでした!!」


「‥‥‥‥‥‥。」


「え?」


突然の発言に俺は唖然とする。


「あの‥‥すみませんが、15秒以内に願いを言っていただけませんか?」


「え‥‥。15秒以内に!?」


「はい!もう私は、SRの世界に飛ばすことを約束したので、これを止めることはできません。あと10秒しかありません。」


考える暇もなく15秒以内に答えろと‥‥

そう言ってる間にも、体をおおってる光が多なってゆく。


「あと7秒しかありません!早く!!」


俺は頭の中に浮かんでいた言葉を適当にはっした。


「魔法が使えて美人で一番強くてスタイルいいやつ!!!」


「りょっ‥‥了解いたしました!!」


リリーは少し唖然ぎみた表情だったが、慌てて右手に持っていた魔法棒を俺の横に向けた。


すると俺の光の身体を覆ってた光と同じものが、横に現れ始める。


徐々にその光は、人の女性らしい体格になってゆく。

光が突然弾け飛びそこに現れたのは、それはそれは美しい女性が出てきた。


女性は、まるでさっきほどまで何かと戦っていたかのように腰を低くし、とてつもなく切れ味が良さそうな剣を持ち、体制はリリーを睨むかのように登場してきた。


「え‥‥?」


彼女はまるで突然の出来事に思考回路が追いつかず周りをキョロキョロしながら次のように発言した。


「あれ?‥‥魔王は?‥‥どこいっちゃったの?もしかして倒しちゃった!?やったー!!倒したのね!!」


「よく見たらリリー様がいるじゃない!!」


「えーっとそうねー願わねぇー‥‥って横にいる子の貧弱そうな男の子は誰?」


「誰が貧弱そうな男だ!!てかなんで剣士なんだよ!ら!俺の願いと違うじゃねーか!!」


「はー?何言ってるのこの男‥‥‥私はね!!ついさっきまでね‥‥」


彼女が不機嫌そうにブーブー怒り始めた時だった‥‥。


「それでは良い旅を!!」

リリーがそう言うと、自分と彼女をおおっていた黄金の気はさらに光をました。


「うわぁ!!眩しい!!!」


俺はあまりの眩しさに反射神経で目を閉じてしまった。


横からも同じような言葉が聞こえる。


「きゃああぁぁあ!!目がああぁーーー!!!」


彼女はさっきまでうるうるしていた瞳とは違い、あまりの光の眩しさか剣を落としわめき暴れている。それとは裏腹に、俺はこれからの旅が楽しみでワクワクが止まらない。今まで最低だにだった現実世界とは違い、俺は新世界で第二の人生をおくる!!


俺はだんだんリリー様の体が見えなくなり、気が遠のいていく感じがした‥‥。








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