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魔王の運命を変えたくて  作者: Nagamasa N


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第一話 本能寺の炎

久しぶりの投稿ですね。

一年ぶりぐらいに書いたのでだいぶ書き方が違うと思います。

まだ途中の二作品は……ごめんなさい、活動報告をご参照ください。


先にネタバレしてしまいますが、史実の桶狭間・姉川・長篠・本能寺などは発生しないので史実通りの話が好きな方には申し訳ないですが把握よろしくお願いします。

XXXX年(XXXX年)  XX月  山城国  本能寺  織田信長


「……熱い。熱すぎる…!……これも全て策だったのですね」


俺の目の前で男は燃えながらそう話す。不思議なことに俺が座っている辺りは誰かに守られているかのように()()()()燃えていない。そのことに気づいた男は激しい怒りの表情を見せながら俺に近付こうとする。しかし、何かの()()か。彼は俺のところに一歩も近づくことは出来ない。


「……くそっ、さっき仕留めていれば、お前を……信長様(父の仇)を討ち損ねなければ……!嗚呼っ!」

すまぬな、俺も最初はお前と一緒に死ぬつもりだった。だが、俺も()()()に利用されるとは思いもしなかったからな……。


「どうして……どうして信長……様は……」

「……さらばだ、XX。俺は、俺を必要としている者の許へ行かなければならないからな」

「……地獄に堕ちろ。地獄で父上と一緒に待っている……ぞ」


息絶えたか。

……これで※※の意志を持つ者がこの世から消えた。


そして俺も公の場からようやく逃れることが出来るのか。

親父、権六……皆の分まで俺はこの先の世を生きてみせる。

皆の理想の世はまだ始まったばかりだからな……。



思えば、ここまで長い道のりだったな……。

本能寺で死ぬことを避けられればよかったのに、まさかここまで遠回りして……史実を変えることになるとは思わなんだ。

きっと、親父や爺はそれでも生き残れればよいと言うと思うが……納得はいかんな。



最初は、生き残ることしか考えていなかった。

桶狭間、金ヶ崎、姉川、そして本能寺。人生のピンチを切り抜けるだけでいいと思っていた。

だが、色々な人に出会い、その考えを変えさせてくれて……気づけば家族の幸せや日ノ本の平和の実現に向けて駆け出して……あの頃が一番楽しかったな。

皆で成し遂げた天下統一。皆で作った新政府。沢山の仲間。……そして仲間との別れ。あの日の誓い。……最大の過ち。

年を重ねるごとに色々なことが起きて、かつての俺はどこかに行ってしまったと周りに言われるぐらい変わってしまった。それでも止まらなかったのは……


「三郎様~!そろそろ逃げないとこっちも燃え広がりますよ……!」

「わかってる。すぐに行くよ」


おっと、もう時間が来たみたいだ。


人生五十余年、ようやく俺は織田信長という男に転生した運命(さだめ)から逃れることが出来そうだ。

本当に長かったな、ここまでの人生(ストーリー)は。

……あれは、今から五十年ぐらい前のことだったか。




天文三(1534)年五月十三日  尾張国  勝幡城  ???



目が覚めた。あれ?さっきまで家の布団で寝ていたはずなのに何かがおかしい。

体が縮んでいる?……待て待て待て。息が吸えない!ええと、どうすれば……


……泣いてる?それも大声で。……?


「おめでとうございます、御方様!元気な男の子ですよ!」

「……本当、可愛らしいこと。よく生まれてきてくれました」


……ようやく頭が使えるようになってきた。まず、俺は本来はどこにでもいる高校生だったはず。だけど、寝ていたら何故かこんな和室にいて、体が縮んでいた。そして、目の前には女の人が三人ぐらいいる。……さては夢か?だとしたら、何でさっきまで呼吸できなかった?……こんなのは考えたくないけど……というか信じてなかったけど、俺、もしかして過去に転生した?いやいや、そんなのアニメとか小説の世界の話でしょ。と思いたいけど……いや、これは早めに受け入れた方がいいかもしれない。だとしたらまずは情報収集から始めるべきだ。


「……」


そうか。さっきの会話からしてこの体は生まれたばかりなのだろう。……え、生まれたばかりの体にこんな思考能力あるんですか?あ、いや、それは時と場合による……か?って、そうじゃない。ああ、この状態じゃ人と喋って情報を得ることは不可能か……。これって、かなり勿体ないような……。せっかく色々考えることは出来るのに行動に移せないのはな……。


「……御方様?」

「この子、何か悩んでいるのかしら。さっきから難しい顔をしている気がするのですが。」

母親らしき人が心配した目で俺の目を見る。もしかして、心配かけたらまずいかな。まずいよな。赤ちゃんがこの先の将来を心配しているとか親からしたら逆に不安でしかないよな。ここはニコッとして誤魔化すか。


「そんなことなさそうですよ。ほら、笑ってますし」

「そうですよね。変なことを言いました。ごめんなさい」

いや、びっくりしたよ。てっきり思考盗聴されているのかと思った。まあ、そんなわけないだろうけど。


「生まれたか!御前、よく頑張ったな」

今度は男の人がやってきた。雰囲気でわかる。父親だ。


「殿、男の子でございますよ!」

「おお、よしよし。可愛いのう。……決めた、この子の名前は吉法師じゃ!」

吉法師……?歴史の授業で聞いた覚えがあるような……。

……!もしかして、織田信長の幼名か!

だとすると、俺は織田信長に転生したということなのか!?

特に歴史に詳しくなければ……いや、詳しかったとしても織田信長の転生はかなり当たりだと思うかもしれない。

だけど、忘れちゃいけないことがある。信長は何度も人生の危機があったこと。そして、最後の本能寺の変……。

それに、織田信長に転生したとはいえ、俺は史実の信長みたいに上手く立ち回れる自信がない。

俺はこの先、どうやって生きればいいんだ……。

主人公は織田信長…チートやんと思うかもしれませんが転生した年は何と1534年。つまり、信長が生まれた年です。豊臣(羽柴)秀吉や前田利家などは生まれてなく、柴田勝家や滝川一益ですら、まだ表舞台には出てきていません。

ここから数年後には東は今川が、北は土岐(斎藤)が、そして少し離れた西では既に六角が大頭してきて、中々勢力拡大するのが難しいんですよね。何なら、信秀はまだ尾張統一には遠い状態ですし。

そんな中で、本作の主人公はどこまで勢力を伸ばせるのか。そして、主人公が目指す世界は実現できるのかに注目していただけると面白く読めると思います。

まだまだ、忙しい現状なので投稿頻度を上げることは難しいですが、可能な範囲で頑張ります。

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