〜赤ちゃん日記〜(2ヶ月目〜)
――タルトールの視点――
二ヶ月目・・・俺は、タルトール。俺と他に、ギウサとジバスが“神の子”と、呼ばれる赤ん坊を育てる。始めの頃、赤ん坊の世話は、泣く、泣く、泣く、飲む、泣く、泣く、泣く、出す、泣く、泣く、泣く、寝る、腹が減る、泣く……凄い大変だ。たまに、一晩ずっと泣く時があった。俺は、何日目かで、具合が、悪くなってしまった。そんな、俺を、二人は、カバーしてくれた。ジバスが、あの夜に、言った言葉を、守っている。
俺は、凄いと、思う。俺は、小さい、頃から、人との会話も、付き合いも、触れ合いも、何もかもが、苦手だ。文面に、すれば、少しは、良くはなって、いる。けれど、一時だ。だから、苦労を背負わせる、のは、決まって、最初はジバス。親も、兄弟も、居たが、決まって、ジバスに、任せた。
ジバスは、そんな俺に、弓を教えた。弓を教えたら、体力作る為に、俺を、連れ回した。俺が、喋れなく、ても、ジバスは、笑った。俺は、喋れなく、ても、笑う事が、出来た。笑う事が、出来たら、一言
「あ、り、がと」
が、言えた。ジバスは
「大した事してねぇよ、ほら、もっと聞けよ」
って、返す。俺ら、の、子供の頃、の話だ。俺より、活発的な、ジバスも、色々あった。そん時、俺が、初めて、連れて行った、森。そこで、俺は、ジバスに、庇われた。魔物が、居たんだ。小さい、が、俺らも、ガキだった。
「――逃げろよ――タル――」
――嫌だ
「――俺なら、大丈夫だから――」
――嫌だ、俺は
「逃げ、ない」
俺の、構えた弓は、魔物の、脳天、貫けて、倒れた。俺、泣いて、泣いて、ジバス、背負って、村、戻った。俺も、ジバスも、怒られた、けど、ジバスは
「流石、俺の親友…ありがとう」
無邪気に、笑って、言った。俺は、忘れない。ジバスと、過ごした、少年時代も、ギウサと、過ごす、この、年月も、忘れない。……赤ん坊、大変だけ、ど、目が、開いて、俺を、じっと、見る。手足、動かして、る。泣く、回数、減った。
「……あ、あ、あ、あぅー」
「……しゃべ、る?」
「なんだと!?」
「……」
「……ジバス、声、大きい」
「ご、ごめん、だって、俺の時、喋ってねぇからよ…くそ…」
「……ジバス、大丈夫、ヨウ、君、にも、喋る」
「そ、そうか?」
「……あ、ぅー…」
「ほ、ら、ね?」
「…うぉおお!すげぇ、すげぇなぁ」
「そ、ぅ、だ、ね」
ヨウ、これからも、大きく、なって、くれよ。記録終わり。