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9、錬金は未発展スキルです。

今日は2歳の誕生日です♪

大げさなお祝いはしません、家族だけの小さな、といっても日本に居たときより豪勢な誕生会です。


「ジークも来年は3歳だな…。」

父がぽつりと言います。


3歳になると何かあるんでしょうか?

答えはテレサちゃんが答えてくれました。


「3歳の祝天際で初めて教会でお祈りして、神からスキルが与えられるのよ。3歳・5歳・7歳・9歳までは領地の教会でお祈りして、11歳のときは11歳になった全貴族の子供が王都の教会でお祈りしてから、夜会でお披露目ね、私とクロが10歳だから来年は王都に行くことになるわね。」


「うむ、ジークはそれに…ん?いや?…クロヴィスとテレサが王都に行くから…そっちが優先になる…か?」


「それ以外に何かありましたか?お父様。」


「ん?あ~…父上たちが、オリフィス侯爵とハイネル侯爵がこちらに来るかとも思ったのだが…。」


「お爺様たちですか…。」


「うむ、しかし2人が王都で夜会だからな、そっちが優先されるかと思ったのだが…。」


「オリフィス侯爵もハイネル侯爵もおそらくお父様がこちらに戻られるときに

ご一緒にこちらに来られると思いますよ?」


「む?クロヴィス、どうしてそう思うのだ?」


「お爺様お二人は兎も角、お婆様たちが…。」


「そうね…お母様たちはジークの顔を見に、お父様たちをねじ伏せてでも来るでしょうね…。」


「あの2人なら…そうなりそうだな…来年は忙しくなりそうだ…。」


黙って聞いてましたが、何処の家でもヒエラルキーのトップは女性の様です。

この家も傍から見ると父がトップの様に見えますが、中から見ると母がトップです。

恐妻という訳ではありませんが、母のお願いに父は弱いようです…。


まあ………………あの物語でもそうでしたから。


という話があって2歳の誕生日は終了しました。






祝天際の説明を少し、祝天際は今年も1年無事に生き延びることが出来たことを天、神にに感謝するお祭りです。

そこに日本の七五三と同じ子どもの成長を祝う祭りが加わり一緒に祝われることになりました。

それだけ生きることも子供が無事成長することも困難な世界ということです。


七五三と違うのはその後も9歳、11歳と続くところですね。

これは12歳で社交界デビューする貴族の子供たちの為に、その前の年の祝天際で夜会を催して慣れさせてあげようという何処かの親の親心…らしいです。

決して子供自慢の為ではありません…たぶん…。


ここまではクロ君が持って来てくれた本からの情報です。



そしてここからはテレサちゃん情報ですが、

貴族社会は現状平和らしいです。何処かの物語のような貴族至上主義のような選民意識もなく、領主は領民を守る為に、領民は領主は当然含まれてますが、領地で一緒に生きて行く者たちの為に、といった感じで上手く回ってるそうです。

貴族同士でも皇帝・公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵・準男爵・士爵と序列はありますが、皇帝以外は特に諍いもなく協力し合っているそうです。

皇帝は特殊なので皇帝以外としてます、別に皇帝が好んで諍いを起こしてるという意味ではありませんよ?


何故貴族同士が協力してるのか、理由は魔物と魔族です。

人にとっての明確な外敵が存在しているので、同じ人同士でいがみ合う暇も労力もなかった為らしいですが…。


俺としては現在、その外敵が大人しくなってるので、もう少しすれば人同士で争いが起こるのだろうな~と他人事のように考えてます。


人は不思議なもので明確な目標、敵が居るのなら、団結してそれを対処しますが、平和に成れば欲が先行します。お金が欲しい、女を抱きたいとか。

あとは嫉妬や妬みも増えて来るだろと思います。


そうなれば、力、財力、人脈、といったありとあらゆるもので人間同士の足の引っ張り合いが起こります。


そして気付けば、疲弊したところを魔族に付け込まれて瀕死になるんですね、分かります…。


そうなると確信がある訳ではないですが、そうなったときに対応出来るように考えておきたいと思います、最低でも自分を、出来れば家族を、さらに欲を言えば領民を…これも欲ですね。


と決意しましたが…今日もバッドエンドの物語をテレサちゃんと一緒に読んでます。






そして2歳の誕生日から4ヶ月経ちました。


ラテーネさんの持って来てくれた本のお陰で文字は大体覚えました。


そのお陰でカーレス君が持って来てくれた本が錬金関係の本であることまでは理解出来るようになりました、なったんですけどね~…言い回しが難しくて遅々として進みません。


残念なことに尋ねてみても答えられる人が居ないからです。


カーレス君が貴重と言ってたのは、錬金がまだメジャーな分野ではない為の様です。

メジャーというより錬金を勉強する暇があるなら、攻撃魔法、回復魔法、剣術を勉強しろ!といった感じで、錬金は後回しの未発展分野のようです。


それなのに何故この本が屋敷にあるのか…それは母の実家、ハイネル侯爵家の先々代当主の弟が錬金の研究をしてたようです、その先々代当主の弟はハイネル侯爵家の恥となってる為に本を処分するところを母がもらい受けたようです。


え?理由ですか?…さぁ?母は絵が面白いから産まれてくる子供に見せてあげたいと思ったらしいとのことですが…本当はどうなんでしょうかね?本人がそう言ってるのでそうなのでしょうけど…。


この本に載っている絵は確かに面白いと…いえ、正直にいいましょう、面白いより不気味です。


蜘蛛の足もそうですが、触手のような絵やゲジゲジのよな物も載ってました、あっ!面白いものがありました!何処かのコロッケのようなハンバーグが好きそうな大魔王が出て来そうな壺の絵…あれ何なんでしょうね?読んでみましたけど意味不明でサッパリ分かりませんでした。






それから少し時が経ちました、クロ君やテレサちゃん、ラテーネさん、リリとの会話のお陰なのか普通に会話できるようになりました。

やっぱり喋らないとダメなんでしょうかね?

それとも顎とかの筋力とか?喉?脳?…まあいいです、スムーズにお話しできるようになりました。


「リリ。」


「何ですか?」


「書庫に連れて行って欲しい。」


「え~面倒です。」


「ハッキリ言うね…。」


「あはは、というのは冗談ですけど、ジーク様も随分重くなられましたから、正直私では…しんどいです。」


「それじゃあ、しょうがない。あれに乗せて運んで。」


「え?え⁉あれですか!勘弁してください。あれお食事を運ぶときのやつですよ、あれにジーク様を乗せて運んでるのを誰かに見られたら…最悪お暇もらうことになちゃいますよ。」


「暇が貰えるなら丁度いいじゃない♪」


「ジーク様…分かってて仰ってますよね?」


「ははは、ごめん、ごめん。でもこの足…いや、足に文句言っても仕方がない。どうにか動ける足を考えないといけないかな?」

車椅子なら作れるか?車椅子は三国志演義で有名な諸葛亮先生も使っていたような描写があるらしいから、いけるか?


と考えていると、リリは悲しげにこちらを見ている。


「リリ、そんな顔しないで、悪いけど書くものと…紙は無理か…皮も勿体ないから…木で良いや、書くものと、書き易い木を持って来てくれるかな?」


「分かりました、木の方が少し時間がかかるかもしれませんが…。」


「ああ、うん、そこは急ぎじゃないから別に良いよ。」


「そうではなく、トイレとかは大丈夫ですか?」


「ああ、そっちの心配か…うん、大丈夫。大丈夫だと思うけど、念の為誰か来れそうだったらお願いしてもらえるかな?」


「分かりました。」

リリは部屋を出て行く。




転生するときに貰ったテイム・鑑定・錬金について少し考える。


鑑定は直ぐに出来た、テイムは外に出れるよになってからか、誰かに頼むことになるから今は無理。

可能性としては3歳の祝天際でスキルが判明したときに頼んでみるかな?


最後が錬金、錬金と言えば錬金術。


錬金術について少し考える…といっても本当の錬金術なんて、金を作る、賢者の石、不老不死…が最終目標程度しか知らない。


アニメや漫画なら人体錬成、ホムンクルスなんかもあった気がするし…武器を錬成したりして…万能なイメージです、実際にそんなことできるんだろうか?


マジックバックが作れるとあの男の人が言ってたから、出来るんだろうとは思うんだけど…。


それでも素材となる物がなければ出来ないだろうから、もう少ししてから検証実験していかないと、今はまだ無理だろうなと思ってます。


理由は魔族との戦争が終わって…本当に終わったのかは不明なんだけど、魔王が居なくなってるのは確実、その所為で俺がここに居るんだから…それでもまだ8年しか経ってない、錬金は後回しの未発展分野であるから、たった8年でそんな急に発展するとも思えないからね。


そんなことを考えてたら、リリが戻って来ました…手ぶらで。


「あれ?どうしたの?」


「書くものはヴァールさんにお願いして、私はこちらに戻って来ました。」


「ああ、それでもよかったね、気付かなかった。」


「ジーク様はまだ2歳ですから当然です…と言いたいのですけど、本当に2歳なんですかね?」


「酷いな~、どう見ても2歳、よくて3歳、悪くて1歳じゃないかな?」


「その考えが思い付く時点でおかしいと思うんですけど…。」


「そこは…ほら、クロ兄さまととテレサ姉さまが本を良く読んでくれたからじゃないかな?」


「その可能性もありますか…ね?」


「ところでリリ、物を作ってもらおうと思ったら、誰に頼めばいいのかな?」


「物ですか?」


「うん、移動する椅子を作ってもらうかもしれないんだけど…。」


「移動する椅子⁉…何ですかそれ!」


「簡単言えば押し車みたいなものだよ。」


「押し車ですか?それなら鍛冶職人だったら…その中でも一級職人のモルドさんが1番ですけど、あの人偏屈ですからね…ジーク様のおまるを作ってくれた人なんですけど、それも作ってくれたことが奇跡ですよ。」


「奇跡って…そんな人なの?」


「モルドさんは鍛冶職人の中でも一級ですから腕は確かなんです、8年前までは良い武器や防具を作ったりして、それはもう、鍛冶職人の花形でした…。」


「過去形ですか…。」


「ええ…どうやって口説いたのか、旦那様がこんな辺鄙な場所…あ、すいません。」


「いや、ここがどんな所なのか実際にはまだ知らないからね、辺境ってこと以外は知らない…僕は外にまだ出たことがないから…。」


「すいません。」


「リリが謝ることじゃないよ、それで?」


「え?あ、はい、それで魔族との戦闘が減ってからは武器や防具を作らなくなったんです。」


「そっか…。」

まあ、理由は兎も角おまるは作ってくれた訳だし、武器や防具以外は作ってくれるかな?

「分かった、ありがとう。それ…。」


リリに頼みごとをお願いしようとしたら、コンコンと扉がノックされます。


リリが確認で俺の顔を見たので頷きます。


「はい。」


「ヴァールです、頼まれた物をお持ちしました。」


リリが扉を開けてヴァールさんを部屋に通します。


「ありがとうヴァールさん、持って来てもらったのに、またすぐお願いするのも悪いんだけど…。」


「構いません、お願とは何ですか?」


「明日にでもお父様と話がしたいんですが、時間を取れるか確認してもらえますか?」


「旦那様のご予定ですか、分かりました。ジーク様の希望の時間はございますか?」


「僕はこれですから、時間は余ってますよ♪お父様の予定に合わせます。」

と俺は足を示す。


「………畏まりました、お伺いしてきます。」


「お願いします。」


ヴァールさんは一礼して扉を閉めます。


「さて、僕はお絵描きでもするかな。」


「お絵描き…ですか?」


「うん、お父様に見てもらわないといけないからね。」


「分かりました、私は控えていますので、御用があればお声をかけてください。」


「分かったよ。」


この2年でリリもメイドらしくなりました…たぶん。




今回ジャンの実家、オリフィス侯爵の話が少し出て来ます、3男が叙爵されると名前が変更されるんじゃないかと調べてみましたが、調べ方が悪いのかそれらしきものは見付けられませんでした。

侯爵と子爵だから大丈夫かな?ということで同じ名前で書いてます。

次にダールさんの息子の名前をヴアルからヴァールに変更します。

この投稿をしてから…6話だけだと思うんですけど、変更します。



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