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7、兄弟との顔合わせ。

月日はさらに流れて…ビバッ♪離乳食!美味しくないけどそこは全然苦になりません♪

やっとあの授乳という名の羞恥プレイから解放されました。


トイレは未だにガン見されてます…。


さすがにここまで時間が経てば俺の足が動かないということにも気付く訳で…。

すいません、嘘です。

前に両親が神官らしき人を呼んで魔法らしきものを使用してから足を触って首を振ってます。

おそらく回復魔法とかだと思うのだけど…。

触られた感じがしなかったので、俺もおかしいな?とは思ったんです…。

そのことがある前は赤ちゃんはこんなものなのかな?と一人勝手に納得してたんだけど…やっぱり違ったのかな?





それからさらに月日が経って


リリが「普通ならそろそろハイハイする頃ですか?」とラテーネさんに尋ねてたので、そろそろハイハイ出来る頃なのか~とチャレンジしてみます。


当然足が動かないのでハイハイは無理でした、代わりに腕の力のみの匍匐前進のような感じで移動します。

物凄く疲れて、途中で睡魔に襲われあえなく撃沈です。

これがずりばいということを後で知りました。


母が見て大喜びです、あの可愛いらしい顔に笑顔、パーッっと笑顔に花が咲くというのはこういうことなのかと納得出来ました。


この頃から俺は魔法を使ってみようと、色々試します。

攻撃に使われると思われるのは危険なので、主に俺が…。

リリが夜に使ってる灯り、たぶん光魔法だと思うのを試してみます。


結果魔法は発動せずに爆睡。

爆睡とはちょっと違うかもしれないかも?気を失って爆睡って感じです。


魔力が足りてないのか、赤ちゃんだからなのか、光属性が俺に無いのかと色々考えますが、答えは聞けないし、調べられないのでこの方法を続けます、この方法で魔法が使えるようになるのか不安ですが続けます。

しばらくはずりばいと魔法の練習です。





それからどのくらいの月日が経ったのでしょうか?


言葉も「あー。」とか「だー。」からそれなりの言葉と認識できるように喋れるようになりました。


「トーレ。」


「ハイハ~イ♪ジークフォルト様は喋れるようになるのが早いと旦那様も奥様も嬉しそうにお話されてましたよ♪」


いや、その情報は有り難いけど、トイレに運んで欲しいのですが…。


何故未だにトイレに運んでもらってるのかと言うと、前にずりばいで行こうとしたら、途中でダウンしてそのままお眠、それだけならまだ自力でとも考えるのですが…お眠の上にお漏らしもセットでした。

この歳でお漏らしは落ち込みます…といってもまだ赤ちゃんなんですけどね…。


この頃には魔法はまだ使えないけど、転生前に男の人が言ってたマナと思われる物を感じることが出来るようになりました。イメージとしては光の粒子みたいな感じです。


ついでに思い出したのは俺が頼んだのがテイムと鑑定と錬金だったことです。


魔法が無い…もしかして魔法が使えない⁉


いや、まだ調べてないから、可能性は残ってるはず!ということで魔法の練習は続けます。


それに鑑定も加えることにしました。加えることにしたんですけど、加えた意味がありませんでした…。

理由は鑑定は直ぐに使えました。これは授かったスキルだからなのかな?


試しにおまるを鑑定してみました、結果がこちらです。



品名:ジークフォルト専用おまる

素材:ラヴァーザクリュの木・ステングル鉱石

フィスリオ領主ジャンデル・オリフィス子爵の指示によって、一級職人モルドがジークフォルトの足が麻痺してることを考慮されて作られた逸品である。

とこんな感じです。



無駄に俺専用というカッコいい感じなのと、父が俺の為に用意してくれたことを知って嬉しいような、恥ずかしいような微妙な気持ちになります。


生前では、俺の不運体質の為に親とは距離を取ってたので…不運体質が治ってたらこちらの両親には日本の両親には出来なかったことをしようと思います。


でも足がこの状態なので不運体質がどうなってるのかはまだ様子見です。


因みにですが人を鑑定してはダメです。

説明が赤裸々に載ってました。


鑑定したのはリリでしたが、名前、年齢、種族、おねしょから初潮、初恋、失恋等々本人も隠してるだろう内容がズラ~っと羅列されて読むのも大変だし、知りたくない情報も載ってましたよ…。リリの1〇歳でこの情報量です、ラテーネさんやダールの年齢になるとどれ程の情報量になるか…考えるだけで恐ろしいです。


あとはラテーネさんの年齢とかね…リリの年齢は見た目通りより1歳上でしたが、まあ、誤差の範囲です。

ということで、鑑定は人に対しては使用しないようにしていこうと思ってます。





そうこうしているうちに、1年が経過したようです。


1歳の誕生日ということで、初めて兄弟とご対面しました。


何故1歳になるまで会えないのかというと、病気とか色々あるらしいです。

説明されて免疫力が低いからかな?と勝手に納得します。


家族が集まったこの部屋で兄と姉の自己紹介から始まりました。


「オリフィス子爵家が長男のクロヴィスだ、え~っと…クロでもロスでもロヴィーでも好きに呼んで…欲しい。」


うん、最初の方は子爵家の長男として頑張ったみたいですが、その後は年齢通りって感じで微笑ましいですね、父も母も微笑ましく見てます。

それにそれが1歳の子供にする自己紹介なのか?という点も…。


クロヴィス君は現在9歳。見た目は母親似で可愛らしい容姿です、髪も母と同じ薄緑。大人になればさぞ女性にモテてることでしょう。


「あい~♪」


俺がクロヴィス君の自己紹介の返答をしてる最中に割り込んで来る形で…。


「私は長女のテレサね♪見た通りのぷにぷにしたほっぺね♪」

名前だけ名乗ってあとは俺の頬をぷにぷにしてます。


ちょっと驚いて鑑定が発動して慌てて停止させたときにチラッと説明が目に入ったところにこう載ってました。

現在兄弟のヒエラルキーの頂点と…うん、逆らわないように仲良くやって行きたいです。


テレサちゃんも現在9歳、見た目は良い所取りです、母の可愛らしさと、父と同じ赤い髪が良く似合ってます。ただちょっと目元が父親似で、鋭さを感じます。


将来、勝気な感じになるのか、母のような愛らしい感じになるのか…どっちになってもクロ君と同様にモテるだろうなと思います。


「次男のカーレス。」


俺をぷにぷにしているテレサちゃんも気にせずに、カーレス君の自己紹介はそれだけでした…カーレス君は現在6歳、父似ですね、目が鋭く髪も薄い赤、将来は父と同じで渋くなるんでしょうかね?カーレス君もモテるのだろうと思います…。


この一家はモテそうな人しかいないんでしょうか?家族だけでなく、メイドさんも執事さんもそうです。




「こら♪テレサ、いつまでジークの頬をぷにってるの、ジークが自己紹介できないでしょ。」


「ジークの自己紹介は必要ないですよ♪」


何故に⁉


「ここ一年毎日お父様とお母様から聞かされてますから。」


成程…自己紹介が必要ないほど聞かされていると…。


俺の視線に気づいた父は咳ばらいを1つしてから

「それはお前たちに弟のことを教えてやろうと話して聞かせていただけだ。」


「それはそうなんでしょうけど…ジークは今日は…ジークは今日も…と毎日聞かさられるこちらのことも考えてください。一番私の中で印象に残ってるのは…ジークがずりばいしたって、それはもう会う度に話されてましたから…。」


それはキツイな…俺に弟か妹が出来たら同じ状況になるんだろうか…。


俺は自分で自己紹介しようと思ってあることに気が付きました。俺の名前は本当にジークフォルトなのだろうかと…。

どういうことかと言えば…ラテーネさんやリリはジークフォルト様と俺を呼ぶが、父と母からはジークとしか呼ばれてない…普通に考えればジークフォルトは俺の名前なのだろうと思うが、1歳の子供がそれに気づけるのかということに思い至った訳で…。


と考えていたら…自己紹介は俺ではなく母がしていました。


「この子がジークフォルト・オリフィスよ♪」


と俺の正式名称を母が告げながら子供たちに見せるように抱っこされます。

俺は愛想よく笑顔で「あい~♪」と返事だけしておきます。


俺の名前を聞いた3人の子供たちは「初めて知った。」と呟いてます。


父も母もジークとばかり呼んで、ジークフォルトとは呼んでなかったのだろうなと思われます。


これで兄弟との顔合わせも終了かと思ったところで父が爆弾発言します。


「…ジークはおそらく歩けない。」


俺はそうなんだろうなと薄々理解してましたが、兄弟は寝耳に水だったようです。

3人は驚きの表情の後に同情のような表情をしてこちらを見てます。

さすがにその年齢では表情を取り繕うのは無理みたいです。


「それでも俺とメアリーの子で、お前たち3人の弟でもある…歩けようが、歩けなかろうが仲良くしてくれ…俺からは以上だ。」


「それでずりばい程度であそこまで…。」

そう呟いたのはテレサちゃん。


「今日からこの部屋に出入りしても良いんですよね?それなら毎日本を読んであげるね♪」


思ったよりも思慮深く切り替えも早いみたいです、さすがは兄弟のヒエラルキーのトップです。

それに引っ張られるようにクロ君も再起動します。


「ぼ、僕も…何が出来るか考えます。」


うん、クロ君もまだ9歳なのに自分に何が出来るのか分からなくても、何かしたいという気持ちは伝わる言葉です。


「…………。」

カーレス君は言葉を発しませんね、じ~っとこちらを見てます。


悪い感じの視線ではないようですが…ちょっと表情からは読み難いです。

カーレス君は上の兄姉2人が模範解答を先に言ってしまうので言うことが無かったり、自分が喋らなくてもテレサちゃん辺りが代弁してしまうので、喋る必要があまりなかったりしたんじゃないでしょうかね?

と俺がカーレス君を観察していると、カーレス君は何か納得したように1つ頷いただけで終わりの様です。


これで今日の顔合わせは終了みたいです。

父と母に連れられて兄弟3人は部屋を後にします。





兄弟との顔合わせも終わったので、ちょっとまとめてみましょう。


長男のクロ君、長男である為それなりの教育はされてる感じですが、まだ子供らしさも残ってます。頑張って背伸びをしている感じですが、どうもテレサちゃんが先に行動してしまう為、後を追う形になってしまうことに劣等感を感じてるところもありそうです、場合によっては良くない感じがします…要注意です。


長女のテレサちゃん、思慮深い感じでしたが、それよりも先頭を切る系の女の子でした、実際に自己紹介の時は長男のクロ君が1番最初でしたが、それ以降はテレサちゃんが最初に行動を起こして、その後にクロ君が行動というパターンでした…この手のタイプの子は俺に不運をもたらす人が多いです…要注意です。

それでもヒエラルキーのトップですから気を付けて仲良くやって行きたいところです。


最後はカーレス君…この手のタイプが1番行動が読めません、テレサちゃんは周囲を巻き込むことも多いでしょうが、結構行動が読み易く対処もし易いのですが…カーレス君は1人で完結させてしまいそうで、気が付いた時には手遅れになることが多いタイプです…こちらも要注意です。




…あれ?要注意人物ばかり…将来モテそうで要注意…この兄弟おかしくね?




昨日の投稿の後そのままの勢いで書きました、投稿します。


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