4、スキル贈呈。
「他に聞きたいことはあるかい?」
「いいえ、特にはないです。」
「それならお待ちかねのチートというのの贈呈に行こうか。」
「特に待ってませんけど?」
「そんなこと言わずに、与えるられる能力は彼女からの頼みもあるから最大3つ、武技・魔術・特殊の中から選んでもらうけど希望はあるかい?。」
「武技と魔術と特殊ですか?」
「そうだよ、これが武技系のスキル一覧でこっちが魔術一覧、最後が特殊一覧ねキミが好きなのを選んで良いよ。」
「好きに選んでって…。」
「そうだな…参考になるかは分からないけど、キミの居た世界から来る者達からは武技は人気がないんだよね、その代わりに魔術と特殊は人気があるんだけどね…。」
「魔術と特殊は人気…ですか?」
「うん、人気なのは収納・転移がある空間魔術、特殊は鑑定だね、大体の者は1つか2つまでしかスキルは選べないからこの2つのどちらかを選んじゃって終了しちゃうんだけどね。」
「それなら何で俺は3つも選べるんですか?」
「理由は単純だよ、与えられる数は魂の質で決まるんだけど、それはすぐに死んでもらったら困るから♪という理由だよ。」
「理由を聞くんじゃなかったな…直ぐに死んじゃうような世界なんですね…。」
「あはは、脅したい訳じゃないけど、モンスターも居るし、戦争もよく起こる世界だからね、それに本来、キミたちのような他の世界から他の世界へ魂を送るのは最終手段んなんだよ?…。」
「え⁉でも5年前にもここに来た人が居るんですよね?」
「そうだね…キミの居た世界は今準備中なんだ、それで魂の総量を制限してる状況だからキミのようにキミの世界では転生出来ずに他へ送ることになちゃってるんだよ。」
「準備中?」
「さすがにそこまでは教えられないよ。ただキミ達の世界は戦争が少なくなって久しいからね…。」
「ちょ!それって…。」
流の言葉を男が手制しする。
「うん、たぶんキミが思った通りだよ、よくそれで文句を言われるんだけどキミ達もそれをやってるから文句を言われても困るんだよ。」
「俺たちもやってるって…。」
「それじゃあ話を戻すよ、希望は何かあるかい?」
「(これ以上は聞くなってことですか)…それならテイムってありますか?」
「テイム?珍しいのを選ぶんだね。」
「俺は人嫌いですから、次がどうなるかは分かりませんけど、モンスターとか動物が傍に居てくれればなって…。」
「成程ね…僕としては構わないんだけど、ちょっとモンスターについて説明しておこうかな?」
「モンスターについてですか?」
「うん、モンスターは繁殖によって増えるモンスターと自然に湧くモンスターがいるから。」
「自然に湧くって、ゴースト系とかですか?」
「いや違うよ、普通の…例えばオークが居たとしよう。」
「…はい。」
「オークは繁殖によって数を増やすモンスターの代表だけど、それ以外に自然に湧くオークとで分けられるんだ。」
「自然に湧くって何ですかそれ!?」
「あれ?驚くところなの?」
「普通は驚くことですよ?」
「キミの居た世界のゲームみたいなものだよ?正確には魔素溜まりから湧くんだけど…魔素自体がその世界には必要なものだからね。」
「詳しく聞いても良いですか?」
「そうだね…これはキミの転生先の世界の話だから…ギリギリ大丈夫かな?」
「ギリギリですか…。」
「そうだよ、ここで話すことは記憶に残るから、あれこれ話して転生先で何かやらかされても困っちゃうからね…。」
「そうですよね、知らなくていいことも多々ありますからね…。」
「そうそう、簡単に説明するとね、魔素って言うのはね元々は自然から発生する力なんだけど、その力が魔素とマナに分けられて魔素からはモンスターが湧いて、マナからは魔法を使うのに必要な力をって感じだね。」
「デトックスみたいな感じですね…必要な物から取り除かれた不必要な有害な物が魔素ですか…。」
「理解が早くて助かるよ♪それでね、魔素から湧いたモンスターはテイム出来ないんだよ。」
「魔素から湧いたモンスターは出来ない…それを見分ける方法はありますか?」
「そこは鑑定になるね。」
「それなら、テイムと鑑定をお願いします。」
「あと1つはどれにする?」
「…収納の代わりになるアイテムって存在するんですか?」
「あるよ。マジックバックとかね。」
「それを作れる能力はありますか?」
「あるね、錬金がそれになるけど…いや…良いや、テイム・鑑定・錬金の3つで良いかい?」
「はい、それでお願いします。」
「分かった、ちょっとこっちに来てもらえるかな?」
流は男の言葉に素直に従い、男の手が届く所まで近づく。
男は流の胸の辺りに手で触れて、最初に聞いた謎の言葉を呟くと流の心臓ではない何かがドクンと鼓動する。
「はいお終い♪」
「これは…。」
「キミの魂にさっきの3つを刻んだんだよ。」
「魂にですか…。」
「そうそう♪それじゃあ、転生してもらうけど…彼女にも謝罪として何かしてもらわないとね、何かキミの居た世界での心残りはあるかい?」
「心残りですか………………1つあります。」
「それを聞いてもいいかな?」
「部屋のパソコンのハードディスクを修復できないほどに壊して欲しいんですけど…。」
「ああ…偶にある心残りだね、キミも男だからね♪」
「いえ、その手の物が無い訳じゃないですけど…(確かに18禁的なものもあるけど、それ以上に不運日記は出来れば人目に晒したくないだよ)…そんなところです。」
「………分かった、ちょっと待ってて。」
そういって男は何かをしている。
「あ~、僕、僕。え⁉詐欺じゃないよ!…え?※Ф■Ф!だよ。
……そんなに畏まらなくても……うんうん…そう………。
いや、怒ってはないけど、僕としても彼が来てくれたのは助かったから…うん……それで彼が転生拒否したのにここに送っちゃったんだろ?
……え?それはどう聞いても否定の方の結構でしょ……うん…うん……。
そこは僕の方からも謝罪しといたから……いや通告とかじゃないよ……うん……。
それで罰ではないけど彼の心残りの対処をね彼のパソコンなんだけど………無理?無理なのかい?
……あ~それは他も巻き込まれるから止めた方が良いね……ちょっと待ってね、」
「キミに豪運与えるの忘れてたからもう一回さっきのやるね。」
「はい…。」
男は再度流の胸辺りに手を触れ呟くと流の心臓辺りがドクンと鼓動する。
「何度もごめんね、もうちょっと待ってて。」
「はい。」
「これでどうかな?……うん……あ~成程ね、ちょっと聞いてみるよ。」
「修復不能は確約できないけど方法はあるって♪それでもいいかな?」
「何も出来ないからそれでお願いしたいんですけど…死神さんですよね?参考までにどうするのか聞いても良いですか?」
「あははは♪彼女も信用無いね、最初は大火事とか地震とか言ってたけど、それは他も巻き込まれる可能性が高いから止めてもらったんだよ、で、豪運を与えた後がスプリンクラー?というのの誤作動でって話なんだけど…。」
「スプリンクラーですか…(あの位置ならパソコンもいけるな?)…それでお願いしたいんですけど、他の人の迷惑は避けたいんで誤作動を起こすのは俺の部屋だけでお願いしますと伝えてください。」
「キミも色々考えるね…分かった伝えとくよ。」
「それで対処しといて、誤作動は彼の部屋だけでね…うん……分かった伝えておくよ、それじゃあお願いしたよ。」
「彼女がキミに『勘違いしてすいませんでした。』ってさ♪」
「…受け取りたくはないですけど、確かに謝罪は受け取りました。」
「ありがとう♪それでは第2の人生に幸あらんことを。」
「え⁉もう転生ですか⁉心の準備が…。」
ここでも流は言葉の途中で何処かへ移動させられることとなった。
「幸あらんことを。」っていう言葉を調べたら、勘違いされる方がいらっしゃるみたいなので補足しておきますね、幸あらんことをとは幸せを願ってます。という意味です。
気になった方は調べてみてください。