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何かに目覚める呪い
溶解された『惨殺の裂傷』は待っていた。
自分が再び刃として人を切り殺せる瞬間を。
魔鉱炉でも消えない呪いが再び剣として再生された時の事を考えてほくそ笑んでいた。
『まずは製作者の女から取り憑いてやろか・・・』
そんな邪な事を考えていた矢先、扉の開いた魔鉱炉から何かが放り込まれた。
それは燃え尽きながら溶解された自分に混ざり合っていく。
『何だ!いったい今何を入れられた!?』
異物が自分に入り込んだ事は理解できた。
だが自分の自我がなくならない。
その程度で自分を形作る呪いは消えはしないのだ。
『惨殺の裂傷』は気を取り直した。
『気のせいか?・・・まったく変な物を入れないで欲しい“わ”』
男物と女物の下着を混入してしまった・・・大変に問題のある自身の変化に、呪いの剣は気が付いていなかった。




