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ドキドキの学校4

3時間目の終了のやチャイムが鳴り、わたしは教室に戻った。

すると、心配性のともかちゃんがいちばんに駆け寄ってきた。

「さやかちゃん大丈夫?」

「大丈夫だよ。おでこが赤くなってるけど、さやかは泣かなかったからね。」

「すごーい。ともかだったらすぐ泣くとおもうもん。」

最初の時の会話よりも、とても気軽に話が進むではないか。

あの頭痛のおかけですごい気が楽になったようだ。

「心配かけてゴメンね。」

「いいよ。さやかちゃんが戻ってきて安心したから。」

「よかった。」


すると、別の女子から声をかけられた。

「さやかが泣かなかったなんてうそじゃないの?」

いつも上から目線発言してる、学級委員の「おおしまちえ」ちゃんだ。

本来のわたしはこの子を知らないが、なぜがさっきの頭痛のおかけで顔と名前がすぐに出てきた。

「うそかどうかは保健室の先生に聞いてきたらいいじゃない。」

「さすがにそこまでするのはめんどくさいからいいや。」

「なんじゃそりゃ?」

「ところで、あなたが休んでたときの授業のノート、写さなくていいの?」

「えっ、ノート貸してくれるの?」

「学級委員としてクラスメイトには力をかさないとね。」

「またいばっちゃって。」

素直に貸してあげると言えばいいのに、本心を口に出すのが苦手なんだろうな。


チャイムが鳴り、4時間目が始まった。

この時間は、1時間目にやった小テストの返却と答え合わせの時間になった。

「えーと、1時間目にやりましたテストを返却しますので、名前を呼ばれた人は取りに来てください。」

男子から順番に名前が呼ばれ、ついにわたしが呼ばれる番になった。

「いしかわさやかさん。すごい、100点ですよ。」

先生がわたしの点数をしゃべった途端、クラス中が大騒ぎになったのだ。

「ウソ!? さやかが100点だって!?」

真っ先に驚いたのが、学級委員のちえちゃんだった。

「あれほど勉強わかんないって言ってたあなたが、まさかの100点だなんて…。」

「いや、たまたまだって。」

「絶対ウソでしょ!? 実は、小学1年生じゃないとかじゃないの!?」

一瞬、ちえちゃんが発した言葉にドキッとした。

確かに、外見は小学1年だが、中身は小学5年なのだ。

もしかして、ちえちゃんにバレたのかと考えてしまった。

「おおしまさん。ダメですよ、そういうこと言っては。」

先生から止めの言葉が飛んできた。

「…ごめんなさい…。」

ちえちゃんは、先生の一言で黙りはじめた。

そして、先生もテストの返却の続きをはじめた。


「はい、皆さん受け取りましたね。えーと、今回のテストはいしかわさんのみ100点でした。」

「スゲー!!」

みんなから驚きの声が広がった。

わたしは、ただ照れるしかなかった。

「さてと、テストの返却も終わったので、皆さんで答え合わせしましょう。」

そして、先生はテストの答え合わせをやり始めた。

まあ、わたしはする必要はないのだけど。


チャイムが鳴り、4時間目が終わった。

礼が終わり、先生はそのまま帰りの会をやり始めた。

「明日は、4時間目に新しい学級委員を決めます。」

どうやら、学級委員決めを明日やるらしい。

てことは、ちえちゃんは明日で学級委員はおしまいか。

「では、これで終わりです。起立。」

「礼、さようなら!」

わたしは、カバンに荷物を入れて帰る準備を始めた。

すると、ちえちゃんがわたしに近づいてきた。

「さやか、いっしょに帰ろ。」

「い、いいよ。」

わたしは、ちえちゃんといっしょに帰ることになった。


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