縁側四匹目 無限の倉庫
翌朝魔法の疲れもなく、私は今日は昨日の残りご飯を温める前に、シルフィーに聞いてみた。
「白鯨には、研究棟と魔法図書館以外にどんな施設が在るんだ?」
シルフィーが物音も無く現れ、待ってましたと言わんばかりに、饒舌に話す。
「知識を詰め込んだ魔法等の図書館や、医療や製造や錬金の研究棟の施設もですが、この星渡りの白鯨は多用途可能な生きたクジラ型惑星だね」
惑星と表現するが見た目は鯨であり、生き物だが大地を背負い空中だろうと宇宙だろうと、海底だろうが生れたてほやほや惑星だろうが、関係無く生存し宇宙放射能や劣悪環境でもフィールドが在る限り、外界と切り離された世界であるらしい。
「意思も有るけど、基本呑気だよ…………私が制御してるのは勝手に、海や大地に降りて周りに被害を出さない為でもあるね、空中に居る時は居ない存在に成ってるからね」
被害を出さない為て、まあ巨体だし周りに飛んでる鳥やモンスターは、入って来たりしないのだろうか?
「虫や鳥やモンスターは、白鯨には入らないのか?」
シルフィーはどや顔をし、何故か胸を張り胸に手を当てる様な仕草で言う。
「星渡りの白鯨が見える方以外は、この地に迷い込めませんしマスターが居るので、もう誰も入れませんよ。
それに、空を飛んでても地上に居ても、星渡りの白鯨を認識は出来ませんし、マスター以外に見えてる方が居たとしても、もう今は認識出来ずに居ますよ………出来る人間が居ればですがね」
シルフィーが何か悪い顔をしながら、最後は何かを含んだ様な言い方だ、シルフィーはニヤリとしながら言う気は無いらしいが、ガリレオさんはまだ今日は姿を見せない。
「前に言いましたが、基本湖ではどんな環境の魚も育ちます、ですがそれは星渡りの白鯨の頭からの2/3です、まだ説明してない残り1/3の尾の方は、海水湖やミネラルが多い環境で暖かい気候に成ってます」
前の説明はまだ一部だったんだな、残り1/3が常夏や赤道の様な場所なら色々なミネラルが必要な、みかんやポンカンや暖かい気候で育つコーヒーやナッツやカカオも、育てる事も可能だな…………あと海が無い県出身には、憧れもあったりする。
「一部南国植物が、収穫期されてたり一部魚が海に着水した時に回収した、生物と共に居たりするかもね」
温暖らしいからたぶんワカメや昆布は無いな、毒の魚やクラゲは居ないで欲しいな、暖かくてもワカメはあるか。
「砂浜や漁礁も在るね」
バカンス出来そうな予感、まあそんな余裕が今あるかはさて置き。
「尾の先端には、船や潜水艦のドック施設が完備されるよ」
シルフィーは更に胸を張り、誇らしげに言うが…………潜水艦なんて何に使うだよ。
「潜水艦は海底の、レアなモンスターを倒せる兵器を搭載してますよ…………たしか」
私の思考を見たかの様に言うシルフィー、レアな海底モンスターは想像出来んな、古代の恐竜時代の地球ではあるまいし、大抵はファンタジーならシーサーペントや水龍とかだろうな、他はクラーケンやテンタラークとかだろう…………ゲームとか有名処は。
「此方も収穫物はゴーレムがしてるね、倉庫は次元で繋がってるので何時でも確認出来るね、マスター」
その倉庫だが、管理棟に繋がってるらしく私以外は行けないが、私が許可した人物なら出入り可能らしいが、ガリレオさんは研究棟で信頼を失ってる為、私の許可が出ても入れない、残念ながら入れないのだ…………魔法図書館も、シルフィーの監視付き以外は入れない、哀れガリレオさんの所業。
「施設は大まかに図書館に、ゴーレム製造施設やリアル実戦設備、昨日の魔法練習設備が在りますが、ガリレオさんは単独ではご利用出来ませんね(笑)」
いつの間にか居たガリレオさん、この世の終わりの様に床に膝を付きプルプル震えて居た、まあ自業自得だが条件付きで入れるし、まあ大丈夫だろう。
「それよりも、シルフィー生卵てある?」
「ありますよ、産みたて保管された卵が山のように洗浄や殺菌をしてから、備蓄倉庫の卵ゾーンが大量の卵に埋もれてよ、有精卵はそのまま孵化させて育ててあるよ」
史郎は思いっきり叫んだ。
「ヨッシャー!!」
ガリレオがそれを見てドン引きした、ガリレオには生卵を食べる何てナンセンスだからであり、生で卵を食べるとは腹を壊すしかないと、この時のガリレオはそんな認識だった。
「卵かけご飯が、異世界でも食べれるぅ~」
「・・・・・・・」
ご機嫌な史郎を見て、何となく気になるガリレオだった。
「では、行きましょい」
シルフィードの言葉に、まったくツッコミを入れない史郎、シルフィードは期待したツッコミの無さに愕然としたのだった。
「そうだなシルフィー」
管理棟に移動し、十字路を曲がり更に扉を開き更に先の扉を開き、T字路で曲がり扉を再び開きそしてステンレス製の、スライドドアの近くに在る人が入れる扉にの認証システムにより、自動開閉式の扉が開いた。
「何か厳重だな」
「それはもう、時空間の果ての無い倉庫ですから」
「・・・・・・食糧危機とか、此処に頼れば我輩達の国は助かるな」
何かガリレオさんが、良からぬ事を言ってたがまあ、ガリレオさん個人では入れないし、シルフィーの監視があるから馬鹿な事はしないだろう。
「今すぐに縛って、外に放り出すぞ」
どうやらその前に、ガリレオさんは放り出されそうだ。
「すまん悪かったから、それだけはご勘弁をぉ~!!」
何か紐らしきのに締め上げられてるが、ガリレオさんの自業自得だし私は助けないよ、ガリレオさんは何時も何かやらかすな……………あと、スカートの中が見えそうで見えんな、まあ履いてるかも不明な姿をしてるけどね。
「シロウ、助けてくれぇ~!」
だが史郎は動かない。
「・・・・・・・・・」
もう一度ガリレオは叫ぶ。
「シロウ、助けてくれぇ~!!」
だが史郎は残念な物を見る目で、ガリレオを見てるだけだった。
「そんなぁ~」
「マスターにも見離されましたね」
ガリレオは涙目に成りながら、史郎を見るが史郎から放たれた言葉は、ガリレオのにとって助けに成らなかった、そもそも助けた時は殆んど無いしガリレオのご都合に、史郎が何時も手を差し伸べる訳はない。
「まあ、自業自得だからね、ガリレオさんの発言は」
こうしてガリレオは、シルフィードに足蹴にされた状態で、身体をキツく縛られながら新しい世界には旅立たなかった。
「何で我輩が、罪人の様に……………しくしく」
自業自得である。
そして史郎とシルフィードとガリレオは、時が止まった風化もない鮮度が倉庫から出ない限り、入った時の新鮮なままの倉庫に入った、中は普通のステンレスの棚や柱や床以外は、整頓された倉庫に見えるが靴等に付着した菌は、入った途端に滅菌される為に、雑菌が長く倉庫に生存は不可能であった。
そして卵はうずらの卵や、鶏肉がパック詰めされた場所の鳥の食材コーナーに有った、他には牛の食材は牛乳やチーズや肉類や内臓等、ある程度若い質の肉を保管してるらしい。
「羊とかの肉も在るの?」
「在りますよ、食材になる動物ならある程度増えますと、こうして食材として解体機能に意地の悪い動物が、お肉にされますね…………」
何故かシルフィードはガリレオを見て、そう微笑みながら言うがガリレオは、少しビビってたが自分は家畜ではないから大丈夫と、頭の隅で分かっては居てもシルフィードの微笑みに、一部の疑心暗鬼な不安がガリレオを怯えさせた。
「動物にも、いじめは存在するからな」
「毛皮や革は、他の倉庫区画に保管してますよ」
長く果てが見えない倉庫、そして入って来た反対側奥を見ればカウンターが在り、それを聞いてみると「カウンターで、欲しい物を注文しますと、自動で食材や素材や鉱物等が転送されますね」と、簡単にそう言われた。
一応魚介類も有るらしい、乾物類も何故か在るらしいがどうやって加工したかは秘密らしい、何故かガリレオさんを見ながらそう言うシルフィー、ガリレオさんには教える気も見せる気もないと、宣言してる様に見える。
一応行って空中に浮かぶ画面を見て、粗方見た感じ香り高い利尻昆布の様な異世界昆布と、旨味が強く素材の味を壊さない系の異世界真昆布と仕分されてる、他にもどうやって回収したか不明な内海と外海と荒海の煮干しが、何千年使える単位で保管されてるが、聞いた事の無い海の産地表記だったので、まあラーメンや味噌汁とかの出汁に使えそうだった。
「ラーメン屋とか数年やれそうだな、やらないけど」
「ラーメン屋?」
ガリレオは興味深いワードに、史郎を見たがまったくガリレオを見る気はない。
「卵もゲットしたし、あとは……………玉葱はあるが豚肉は無いんだな」
シルフィードは溜め息をし、史郎に言う。
「豚だけは回収出来なかったわね、鴨とか一部世界の動物もね」
まあ無い無いなら、仕方ないかと思ってるとガリレオさんが言う。
「豚肉は分からぬが、鳥や牛以外にオーク肉は狩れば在るぞ、オークに似た動物を何処かで育ててたな、ハムの材料としてオーク肉とその動物は貴重らしいな」
私は思った、それ豚だろうと……………地域や国で豚の飼育してないのかな?
「オーク肉は良く狩れるからな、オークは手軽に手に入るモンスター肉だ、ゴブリンよりはリスクは高いが食べれる意味では、ゴブリンより下級種や中級のオークを狩って料理にするな」
オークてゴブリンに並ぶ、女性冒険者の天敵だよね? 一応聞くと。
「確かに一部不埒なゴブリンは、女性冒険者の天敵だが原始的な弱いゴブリンも居るが、他にも人を襲い人肉を食らう異形の全身が黒紫色のゴブリンや、女性を弄ぶモンスターは数知れぬな」
結構グロいモンスターも居るんだな、私はハムはそんなに重要視してないが、豚肉在ればトンカツ…………仕方ないワールドショッピングで、豚肉とパン粉を買おう。
私達は戻り、ご飯を温め直してから柔らかな湯気が立つご飯に卵を掛け、山梨県の醤油メーカーの卵かけご飯専用醤油を掛け、混ぜてから湯呑みの玄米茶を一口飲んでから卵かけご飯を掻き込む。
口に広がる異世界卵と日本の味のハーモニー、異世界…………白鯨産の卵は濃厚でいて醤油にマッチアップして美味い、これぞ日本人の特権だ。
「何とも美味そうな」
ガリレオは生唾を飲みながら、史郎に言ったが。
「食わせないよ…………」
「そんなぁ~」
さっき自分が言ったのを、まったく忘れてるなガリレオさんは。
私は満足しながら食器を片付け、一応昼の下準備をして豚肉のカツ用ロースを叩き柔らかくし、脂身のトリミングもし小麦粉を眩し溶いた卵を絡め、パン粉を満遍なく付けてからステンレスパットに戻し、インベントリに戻し豚の脂身のラード油を買って、昼はこの下準備をしたのを揚げる。
他にも玉葱を半分に切り、更に半分を切り…………目が痛い…………。
何故か隣を見たら、玉葱にやられたガリレオさんが居たが無視をした。
「めがぁー!!」
隣が鬱陶しい、まったく『バルス』とでも言ってやろうか、あとスバルではないよバルスだよパルス光線でもないぞ。
さて私は昼の準備を終えたので、なんだかんだ時計は午前10時を指してた、私はまた倉庫に行くのも何だしワールドショッピングで、某店のフィナンシェとインスタントミルクティーを買い、湯を沸かしてマグカップにインスタントミルクティーを入れる。
マグカップにお湯を注ぎ、マドラーで混ぜて溶ける頃合いに混ぜるのを止め、一応隣を見ればまだ居るガリレオさん、まあ無視をし十時のティータイムだ、『ほわほわ』とか言わないぞ。
私は確認の為、メニューを開きステータスを確認したが…………、なんと言うか戦闘ステータスは、某野球ゲームの様な感じだが、まあある程度は高いし全てGで無いだけましだな。
戦闘能力
名前 猫街 史郎
年齢 20歳(死ぬまで) 性別 男 種族 人間
Lv.0
冒険者ランク Lv.0
HP∶F (39)
MP∶C (112)
P∶A (188)
STR∶D (75) INT∶F (37)
VTI∶D (83) WIL∶E (55)
DEX∶G (18) CHA∶G (19)
AGI∶F (22)
腕力と体力が高いのは助かるな、魅了耐性の魅力と武器を扱う器用さが低い、何と言うか残念ステータスだな、まあ私らしい不器用なステータスだな……………………クッ! …………。
それはさて置き、何処かに放り投げてメインメニューの、エンターテイメントとテレビの異世界技術のチューナーと接続し、日本家電に似たテレビの電源を入れ試すと、スマホとかの機能とかが使えるがテレビには観る放送局の選択や、実家で加入済みのCS番組の受信とBSが普通に見えるが、やはり有料ゴミクズのあの局があるので、あの為に成らない無駄な税金食い放送は不受信にした。
他にも全国版の民放二社は、色々やらかしてるので拒否し懐かしい、東海地方の民放と微妙な県の民放を受信にした。
「昔から応援してたブルードラゴン、やはり経営会社が変わったか…………、球団フロントがもう資金的に終わってたからな、新しい球団の親会社は期待出来そうだな」
他はCS放送は、まだ一月故に犬系の特集組まれたアニマニアプラネットに、限界突破の湯気がない放送をする某アニメ放送、幅広いニーズに適した新旧のアニメ放送や、自然科学や宇宙科学等を題材にした放送局や、あの昭和最強のお笑い番組のドリ○ターズが放送されてる局だったり、某昔から黒い噂が絶えない某企業の放送は選ばない。
「なんだ此は、絵が動いてるだと!」
何か近くのノイズが五月蝿い。
「おぉ~!」
大河時代劇は、結構好きなジャンルが多いが、水戸の暴れん坊権中納言世直し旅シリーズを、駄目にした作品が放送されてるので、悩む所だ…………暴れん坊上様御出陣は何回観てもスッキリする、何処かの腐敗した人達をばったばったと刀背打ちで倒して欲しい、東京の何処の辺りとはあえて言わないが。
ガリレオは初めて見る、日本の放送に感動をするがガリレオは絵としか認識できない、何故ならこの世界の映像技術は一般的に余り技術が広がってない、冒険者ギルドには地球の様な電子掲示板は在るが、映像はニュークロイツでやっと白黒放送に成功した程度だが、それは各国の技術偵察様に使ってるスパイ映像しか使われていない。
因みにアステネリア王国は、偵察する必要性も無い弱小技術大国のイメージのままなので、同盟国の中で脅威にされてないのだった、一番技術革命にライバル視してるのは、魔法科学技術に特化し魔物防衛を中心に兵器開発が活発な、ポールステルラ魔道王国だったりするが、そんな事キャスバル王が知る由は無い。
そしてそんな事を知らない、大賢者は呑気に地球の放送に目を輝かせるのだった。
「格好いいな、この奇抜な服装の者は」
ガリレオは史郎に言うが、まったく相手にされてないのだった、悲しきガリレオである。
そして無料動画サイトは、グレーな広告が流れたりするが何故か、スキルを通してテレビで観るを選択すると、余計な鬱陶しい広告は流れない…………某アカウントの某ビデオコンテンツに近い。
一応動画サイトは、地球のアカウントが有効に働いてるらしく、何故かスキルのメニュー画面からでも観れるらしい、だがアニメの予告や某配信者の切り抜きは見れない、面白切り抜き無いのは痛いな。
某声優のチャンネルや、厳ついグラサンと声優のチャンネルに、笑ったら地獄罰ゲーム切り抜きやらは普通に見えた、あの二人にもっとタイキックを喰らわせてくれよ、田○にもっとタイキックの罰を。
「異世界で観れるのは、結構精神的に助かるな…………娯楽がないと辛い」
一応エンターテイメントの内容は、確認が完了した…………ヤったぜ…………何か違う様な。
そして地図は、この世界の地域や大陸別や惑星儀やゲームの様な、ワールドマップや日本の拡大ナビ機能付き地図は、某ネタ付きボイスのナビ機能だ、あの声優やアニメのナビは……………一人の時しか使えないな。
因みに車に自動で繋げ、カーナビ連動が可能らしい………まあマイカーは分身が使うから、新しく買う必要があるがどうせならラボラトリーで製造すれば良いが、好きなメーカーだしワールドショピングから買えば良いかな、中型免許も生かせばキャンピングカーもかな。
自転車やバイクも買っとこう、異世界で改造して浮遊させて走る場所を選ばないバイクも良いかも、やはりホバーや飛行能力のあるバイクてロマンの塊だし、まあサイドカーに乗るのが大抵ガリレオさんな気がするから、全くラブロマンスの欠片もない。
私はガリレオさんを見て一言。
「まったくガリレオさんでは、本当無いな」
「分からぬが、何か酷くないシロウ」
だが史郎は思った、時風女神様辺りならまだ少しはとイメージしたが、子供とツーリングする二十代のお父さんにしか見えないと、史郎は悟ったのだったがワンチャン時波女神様ならとイメージすると、まあ在りかと思うのだったが、そんな時は訪れるとは限らないのだった。
異世界に恋愛を期待する気もないが、嘘です少しは期待したい気分が在りますよ、でものんびり一回はファンタジーを満喫してみたいもんだ、死にたくないからある程度戦い慣れしてから。
フィナンシェを一つ袋を空け、ミルクティーを飲みながら考える。
「美味そうだな、我輩にもくれ」
「・・・・・・・」
「シロウ?」
まったく相手にされない、ガリレオだった。
「何故に相手にしてくれない」
「お馬鹿だからだと思うよ」
「我輩はお馬鹿ではないですぞ、シルフィー殿」
私は無視をし長野県の天気予報を見ると、成人の日の翌週から雪の予報がずらりと並んでいた、毎年恒例だが去年より積雪は減ってる気がしたが、日本海側は軒並み大雪に成るんだよね、東京はそれに比べて恵まれてるよね…………。
この地域の積雪は分からんが、確かヨーロッパは一部を除き雪は少なかったよね確か、異世界はまったく分からないけど。
そしてBSの列車旅を見てると、ガリレオさんが言う。
「我が国にも、こんな素晴らしい乗り物が在ればな」
史郎はその言葉に違和感を覚え、ガリレオに言う。
「蒸気機関の乗り物はあるんだろ?」
ガリレオは史郎に言う。
「作ったニュークロイツを中心にした、他の同盟国にはな………」
どうやらアステネリアには無いらしい、技術提供が欲しいと言ってたが何故に仲間外れかは分からないが、たぶん異世界の技術列車の車両を作っても、アステネリアの国全体のやる気か無ければ意味がない。
パクる技術だけで、問題を起こす何処かの国みたいなの感じなら、アステネリアはたぶん繁栄はしない。
「アステネリアの国て、国民の意識は低いの………もっと楽な暮らしの為に、技術を増やしたいとか」
ガリレオは、史郎の言葉の真意を汲み取れない。
「? 魔法が在るではないか?」
ガリレオさんに聞いた私が馬鹿だったらしい、溜め息をしつつ昼の用意を始める、私はどうやら王様に直接聞いた方が早いと結論した、ガリレオさんは魔法の知識は高いがどうやら、魔法に生活を偏ってるせいで移動手段や生活等、現代地球には及ばなくても快適な技術による生活に興味は無いらしい。
今はまだ私が買った、未知の物に興味があるだけだ。
「何を作ってるのだ? シロウ?」
私はガリレオにガッカリだよ、私はカツ丼を食べる為に蕎麦つゆを少し隠し味に入れた醤油ダシと、コンロで油を温めパン粉を一つまみ入れて、パン粉の揚がり具合を見てからカツを投入し揚げる。
蕎麦つゆの隠し味にの醤油ダシを鍋に入れて、玉葱を一緒に煮ながらカツをひっくり返して、両面が均一に成るように揚げる。
「何かいい匂いだな、シロウ…………シロウ? 聞いてるか?」
カツを揚げ過ぎると肉が堅くなるが、揚げが甘くても美味しくはない………がそこは百戦錬磨のスキル先生、何故か的確なタイミングを見計らってたらしく、無意識に手が動きカツを取り出しキッチンペーパーに置く、キッチンペーパーに無駄な油を吸収させるのが目的だ。
少し経ってから、まな板に載せてサクサクと音の良い衣の音がする、そしてカツ丼の小鍋に鍋で煮た汁と汁を吸った玉葱を投入し、そこに切ったカツを投入し溶いた卵を入れ蓋をする。
ご飯を丼に盛り平らに成らし、半熟のタイミングで丼に入れて完成だ、まあ先にカツを入れてから煮た卵を上から掛けるのもありだろう、味がカツに染みてないが。
「さて、異世界最初のカツ丼の完成だ、三葉やグリンピースを入れるのは、個人の自由だな」
「我輩の分は?」
ガリレオの分は、元々存在しない…………何故なら何もしてないからである。
「シロウ?」
ガリレオは自分の分が無いと知り、渋々自分の家に帰り召喚した僕に料理を作らせ、一人寂しく食べるのだった。
「異世界の料理、私も食べてみたかった……………」
ガリレオは自分に甘いのだった、何でも史郎に言えば食べさせて貰える認識が、ガリレオの甘さでありそんな事をしたのは、寿司を貰った以外無いのにガリレオは何でも欲しいと言えば、貰えると思ってしまってる。
果たしてガリレオは、キャスバル王国の指名を果たせるのだろうか?
そして史郎は昼食を終え、シルフィードに他の施設の説明聞き、この先の必要な農作物を増やすのと、その施設で便利なゴーレムの増やし方を教えて貰う為に、ゴーレム製造管理棟に向かうのだった。
次回、『我輩を置いて行くな』を、お送りしませんが次回『ゴーレムの仲間達』をお送りします、かも知れません。
・魔法石型蒸気機関車
火の魔法石を魔力で起動させ、水を沸騰させ蒸気機関を石炭の代わりに使っただけの機関車である、だが他の魔法石のエネルギーを使った乗り物よりは、魔法石コストが安く済んでるが、それは大量輸送と少量でスピードが出せないトラックとの差であり、魔法石の使用による金額ではコストは確かに蒸気機関車の方が高い。
ポールステルラ魔道王国に、路線を繋げたのはポールステルラ魔道王国の魔法石の保有量と、同じ同盟国のアステネリアよりは経済的にポールステルラ魔道王国の方が、利益が有るのと魔法石の輸入提携による経済の結び付きが強い為、他にもあるがアステネリアにはニュークロイツには、技術を提供し何か得る物があるかと言えば、大賢者ガリレオ位だったがその最年少大賢者の非常識な行動に、ニュークロイツの上層部はアステネリアに興味を無くし、同盟関係はそのままに技術提供の話は無かった事にした。
因みに専属の、特急政府便の魔法使いが箒を片手に、半日全力で飛びニュークロイツの議会に情報を届けた、因みに魔女に同じ仕事を頼んだが断られている、ハードワーク過ぎるのと高速で空を飛びたくないからだ。