縁側日陰七匹目 鉄道プロジェクト始動
アステネリア王国に居る、色々な国に賄賂で落ちた内通者や、スパイに気付かれない用にガリレオさんに伝達して貰い、主要な人物を集めて夜中近くに会議を始めた。
「この度は異世界に呼んで頂き、ありがとう御座います、私は日本の史郎 猫街です」
私は金髪系の茶トラ柄の大きな体格のキャスバル王に、名刺を手渡した。
「史郎よ、今宵は非公式だ………堅苦しい挨拶は抜きにしようではないか」
「御意に」
「…………それでだが、彼処に在る美味そうな料理は食べ………貴様ら、私を差し置き食うでないわぁ!!!」
ガリレオさんを始め、財務大臣や運輸大臣や外相大臣等が海老の天ぷらを無我夢中で食べている、やはりケット・シーは猫の習性が強いらしい。
「それは私のだぞ、王よ!」
「えぇ~ぃ! 私の為に用意された物だ!!」
王様違います、貴殿方全員の夜食ですよ。
「それでは皆様着席を……」
「渡さぬぞ………今回は私が全て食べる」
「王よ、それは横暴ですぞ」
「もっと言え、大賢者殿」
「そうだそうだ、横暴だ!」
「前回私の分を食った貴様らが言うか!!」
全員を身分関係なく、私はスリッパを取り出し頭を叩き黙らせた、ついでに海老の天ぷらは没収だ、会議が進まない。
「飲み物のリクエストは在りますか?」
「食い物」
「さっきのだ!!」
「………」
無言でスリッパを出したら静かに成った、まあ一応カフェラテを出して砂糖スティックとマドラーを渡し、試作試験型車両一号の資料を配り説明の映像を見せた、因みに映像編集はシルフィーの独自解釈により編集されてる。
「紙の質が良いな」
「それよりもだ、動くカラーの映像を我が国に欲しいな」
「その前にこの素晴らしい、ニュークロイツを追い越せる列車だ!」
「此で我が国の国民の交流が、更に便利に成り経済成長が見込める」
だが王様はやや不機嫌だ、まあ海老の天ぷらを取り上げからだが、まあ試乗出来るまでに改良はしたので、早速会議室から秘密と嘯いた白鯨の試験場に向かい、全員に車両に乗って貰うと。
「何て良い座り心地だ」
「…………私の執務室に欲しいな」
「王だけはズルい」
「…………」
(言えん、我輩の社長室の椅子の方が良いなんて、口が裂けても言えん………)
まあガリレオさんの社長室に在る、全ての椅子よりは普通だけどね………日本仕様の座席を目指したから、因みにリクライニングチェア付きの高級席も検討中、広い空間内でゆったり列車長旅の車両とかね。
「それでは発車します」
「発車オーライ」
アンナの声がスピーカーから流れる。
「また新しい技術だと!」
「景色が少し動いてるが、揺れを余り感じないぞ!」
「素晴らしい、静かに動くとはニュークロイツの技術を確実に抜いたぞ」
まあ白鯨と言うチートを使ってますから、王様達に満足感を頂きそしてまだ完成はしてないが、延線の打診が下り私達は各駅停車の列車と、王都から南下し海に行く陸の輸送列車と高速鉄道の計画も受け、土地の確保の為に王都と南下する海に向かう数ルートは時間が必要に成った。
因みに駅のデザインや機能は、建設省の駅舎のデザインコンテンストを開催し、沿線の都市再開発や列車基地の土地の確保をして貰う、まあ駅の土地とかまったく忘れてたよ。
輸送貨物車基地は、駅とは違う場所に確保して貰い、国民の学力向上を約束して貰った。
何故に必要かと言ったら、整備のマニュアルが読めないと困るのと、後々の国の近代化に必要だからだ。
冒険者や沿線各地の駅予定の地域にも、地域食材や安全確保のモンスターの駆除、駆除されたモンスターが食材に成れば、地域活性化のジビエ料理等の開発等を頼んだ。
地域事に美味いものが有れば、各駅停車なら駅舎販売店や外に露店の出店や、そこで食料やお土産を買う客や冒険者、それで落ちたお金の一部が税金に成り経済成長に変わる、物の流通が経済の血液の一つだ。
物価は高いより安い方が売れるからね、大量輸送すれば価格も安く成るが、特殊な貨物車両とあとは各地へのトラック輸送は、まだ王様達の期待に応えてからにする。
紙の製造工場プロジェクトは、最初の鉄道プロジェクトを終わらせてからにする。
一応寝台列車の、ベッドやリクライニングチェアを体験したら、全員寝落ちした………猫は夜行性だが彼等は人類だから仕方ない、まあ現状夜中だし仕方ない。
全員が起きてから、白鯨の海水に居た魚を焼いたのを出した、何かサーモンとマグロが合体した魚だったが、身もやはりサーモン部分と大トロ部分が在る。
まったくサーモンなのか、マグロなのかハッキリして欲しい魚だ………ナニ!? モンスターだと!
「もしかしたら、レベル稼ぎが白鯨で出来るのか?」
「美味いな………このサーモンマグロ」
「えぇ~ぃ!! ガリレオよ食べ過ぎだ!」
「王うもですよ」
「うるさい、私は良いのだ!」
食事くらい静かに食べよ、あとシルヴィアさんの姿を見て、キャスバル王が固まってた気がしたが、まあ気のせいだな…………そうだ気のせいだ。
王様達をガリレオさんが送り届け、王様達は帰り次第ベッドで二度寝をして翌日寝坊した。
さてルナリア鉱石を手に入れる為に、モンスターと戦える様にしないとな、私は先ずはシルフィーに聞いてモンスターと戦う、知識を得ようと思った。
「それなら知識図書館だね」
「知識図書館…………何か、凄そうな名前の図書館だな」
「まあ行けば分かりますよ、マスター」
「頼んだよ、シルフィー」
「お任せ在れ」
私は軽く考えて居た、まさか私の《《前世の魂達》》に出会うとは。
私はシルフィーに案内して貰い、知識図書館に向かい転送装置に入り、何故か薄暗く窓も無い水晶球が石の台座に鎮座する、出入り口が転送装置以外無い場所に来た、シルフィーさんや図書館て言ったよね?
「マスター、あの水晶に触れれば貴方が望む知識を得られます、ですがお役に立つかはマスター次第なんだ、それでは気持ちを集中させて水晶に触れてね」
異世界の知識とかを………それは、あの大先生のクレ○バイブ○だな、まあどんな物かは分からないが命の危険は無いから大丈夫の筈だ、大丈夫だよね? シルフィー?
でも知識図書館が、私に合うか何て誰にも分からないし、私が必要なのは技術とか気構えとか戦うコツとかだ、最悪見付からないなら変身して武器ブッパして突き進めば良いかな。
それにいきなり異世界で実戦はクソゲーだ、ゲームではないし現実的に非効率だ、まあ憧れが無い訳ではないが素人には壁が高い、まあやってみたい気持ちは無くはないが、チートレベルが無いからやりたくはないな………さて、覚悟を決めようか……。
私はゆっくり歩き、水晶球に手を置く前に水晶球から発せられた光に呑まれて行く。
「シンクロ開始……………シンクロ率上昇……………30%……………………70%……………100%………………127%……………190%………9999%………シンクロ成功しました、魂のアカシックレコードにアクセス開始…………シンクロ完了、在りし日の魂の過去へ……………」
魂のアカシックレコード? まさか! あの異世界ロボットの、地球の内世界召喚の………だが私はサ○バー○チェンジ出来ないぞ、待て色々聞きたいのに意識が吸い込まれて行くぅー!
何故か魂の底から懐かしく、不思議な安らぎの稲穂の様な金色色の世界、そして一瞬で何処かに引き込まれる感覚と共に、何故か不思議な女性を見た「頑張りなさいよ、この先は貴方の不幸も幸せも見える世界よ」と言われた、そして金色の空間から出た私は何処かの草原に立つて居た、私の目線の先には木刀を持った爺さんが居たが見覚えは無い、服装は時代劇の様な袴に着物姿の、どっかの剣術指南の老人ぽい見た目だが、何故か私に向け寒い殺気の様な気配と、殺意に満ちた瞳が私を捉える。
「待って居ったぞ、さあ昔の怨み晴らす!」
「知らんぞ爺さん、人間違いだよ」
見覚えがない殺意を向けられ、しかも昔の怨みて何? 見覚えがないよ爺さんをね。
「辰川芳野、覚悟せよ!」
「私は猫街史郎だ、人違いだ!」
だが良く分からんが、いつの間にか木刀を握らされ私の意思とは真逆に、私が知らない速度で間合いを縮め大立ち回りを展開する、木刀を打ち合い重い一撃一撃を打ち合うが、何故かお互いに手首の使い方や受け流しが上手い、そんな体験をした覚えが無い体だが、何故か遠き昔に戻ったかの様な感覚を憶える、まさか此が魂のアカシックレコードなのだろうか?
「腕は落ちてないな、芳野よ!」
「爺もな、あの世界で死に再び合間見れる日が来ようとはな」
私ではない少し貫禄を帯びた声が、私の口から発するが《《私ではない声》》は何故か淋しさを感じる、何故かこの芳野の気持ちが流れ込む、本当なら共に剣の修行に師範と行き、広い世界を剣一つで沢山の師範の技を広めたかったと。
「行くぞ、貴様が死に逃げた決闘を果たす」
「爺の意思に反した、あの馬鹿タレ弟子に言え、集団で闇討ちしやがって!」
「お前の口が軽いからだ! それに、剣の道の旅に勝手に行った馬鹿弟子がぁ!」
「爺が「ワシは年だから、お伊勢参りしか無理じゃわい」とか抜かしたのは誰だよ!」
「ワシじゃよ!」
何だろう気が抜けるやり取りだな、だが戦いには参考に成る戦い方をしている、不思議に木刀なのに打ち合った途端に、光が飛び散るそれは刀と刀が打ち合い火花を散らす様に、お互いに競り合う様に木刀を押し合う、手首を柔軟に使いつつ打ち合う二人、まあ主観ではなければ剣捌きの手本に成った筈だ、だが魂を同調させて覚えろと芳野が言ってる様な気がする………深く集中し、芳野の動きを重ね更に深く魂をシンクロを試みる、遥か昔にした様な感覚で。
「疲れて力が落ちたか、芳野よ!」
「バカ抜かせ、爺に負ける程俺は弱ってないっ!」
(まさか魂のシンクロで、まさかこんなに未来の我が弱い体力とは………だが、それで言い訳はせん……我が旅をし得た技術は、何の為の剣技かぁ!)
打ち合い競り合う二人、緊迫した空気が張り詰める、木刀の光は更に光を増し分身の様に、木刀の軌跡が不思議な揺らぎを増して行く。
「くっ!?」
「行くぜ爺!」
(さらばだ、我が最強の師範にして最強の侍よ!)
一瞬だった、競り合い中に蹴りを入れ怯んだ爺さんに、揺らぎながら光を放つ木刀で一刀両に断する、それは剣の道を極めた武士同士が、命のやり取りの果ての結末、斬られた爺は血を吹きながら倒れ消えて行った。
「………呆気ないな、我が師匠…………武光師範…………また何時か来世で……………来世は共に旅をしたいもんだ…………後は我が剣を託す、未来の我が魂よ…………成瀬………お前との賭けは俺の勝ちだ…………」
一瞬何か喜作な男性が見えた、それは旅で出会い友の裏切りで敵討ちの追手に追われ、最後はその裏切り者と成瀬と呼ばれた男の許嫁に討たれる、許嫁の兄の敵として。
成瀬と言う男との山籠りの修行や、木刀を交えた打ち合いの楽しさ……道場で孤立し渇きを感じ修行に出て、初めて剣を交え心の渇きを払拭出来た友。
「何で討たれる事を選んだんだろうな」
私の前には、私にまったく似て無い渋味のある仏頂面の侍が居た、何か物思いにふくながら私に語り掛けて来る。
「まだ、愛した者に討たれた方が、未練が無かったのだろう………」
「結局芳野さんが、裏切り者を討ったのだろ?」
「さてな………でわ此を……」
不思議に光る珠を渡された。
「此は我の剣術の記憶、剣の道に迷ったら我が対処しょう………モンスターとやらは、我は戦った事が無いが大丈夫だろうか?」
「………知らん」
「だろうな………では我は、成瀬と武光師範の居る世界に行く、此処ではない異世界とやらにな」
「そうか…………今度は、良い来世を」
「御主もな、我の魂の枝分かれした未来の魂の一つよ」
何かのフラグを立てて芳野さんは、光の粒子になり金色の天空消え、そしてまた一瞬で景色が変わる、風そよぐ曇天の空の下で枯れかけた草の大地と、何故か懐かしさを感じるが何故かぽっかりと心に穴が空いた様な、不思議な気持ちと何故か憎しみが沸々《ふつふつ》と沸いてくる、何故か分からないがそれは、視線の先に居る人物に対してみたいだが……………。
「久しいな、ユンケル」
ユンケル? はて? 最近何故か私はその名を、確かフリージアさんから言われたような? だがこの目の前の人物は何故か、嫌味を感じる程美形な顔立ちだが、何か嫌な感じを彼から感じる。
「魂のアカシックレコードは、次にこのユンケルの記憶て事だな」
目の前の人物は、高そうな白銀の鎧姿の何か重い雰囲気を醸した、銀髪碧眼の外国人の容姿だが何故か心の闇を感じる、何故か分からないがそう感じるとしか言えない。
「久しいな、ルーデウス…………いや、国賊の裏切り者よ」
また決闘なんだな、やはり北欧風な雰囲気だけに長剣や大剣だな、しかも目の前の男は国を裏切った犯罪者とはまた芳野さんとは違うみたいだ。
「フゥ……………まだ言うか、ユンケルよ」
「仲間を売って、敵に寝返った奴に裏切り者以外何がある」
少し間を置き、ルーデウスと言う名の男は言う。
「フッ………そうしなと、フリージアをお前から寝取れないからな」
「…………それだけか?」
「お前が知る必要は無い」
何か今度は私情の縺れか?
「それにフリージアは、お前が留守の時に俺に抱かれて喘ぎ叫びながら、俺の腕の中で涙してたからな、お前よりも俺のが良かったんだろうよ!」
だが普通の男ならキレる場面だが、私と魂を同化してるユンケルは、真っ直ぐな意思でルーデウスに言う、内心の怒りや殺意や感情すら殺しながら。
「………だからどうした、フリージアが自殺した原因は俺が留守を長くしたのと、好きでもないお前に抱かれたから死んだとでも」
(俺以外に抱かれて、妊娠させられて生きて行くのが辛いと、遺書を見た時はこの世全てを憎んだ、更にルーデウスを庇った馬鹿第一王子すら憎んだ、俺は愛するフリージアと未来の子供と柔らかな優しい場所で暮らしたかった、フリージアと子供の為に武勲を増やし貯蓄し戦友を必ず家族の元まで連れて来た、家族の死を看取るのと看取れないのでは、気持ちの整理が違うからだ)
「まだ足りない様だな、フリージアが身籠ったのは俺様の子供だ………どうだ憎いか?」
「………だからどうした………」
(憎しみで剣を鈍らせる訳にいかない、此はフリージアの弔いを含んだチャンス、生きてる間に手に入らなかった妻を自殺に追いやった最低野郎との、最初で最後のチャンス………逃すわけにはいかない………)
声は震えては無いが、不思議な感覚で不意に更に膨れ上がる憎しみの声と感情、私ではない深みのある声で私の魂と更に深くシンクロし、ユンケルの覚悟と意志と思いが流れて来る、それは遥か昔の記憶の様に在りし日の妻との幸せな日々が流れて来る、それは暖かな太陽の様に包んでくれるフリージアさんとまったく同じ姿の《《妻フリージア》》。
共に旅をし結ばれて、心も身体も一つに成りそして結婚し、戦友や隊長にそして沢山の人達に祝福された懐かしき景色、それは死んだフリージアとの楽しかった日々、未来を夢を見ながら重ねた体温………羨ましいな、だがそんな幸せを壊した相手が目の前に居る。
「………動じないか、チィ! 剣を抜けユンケル」
嫌な含み笑みをするルーデウスに、憎しみを押し殺しながら剣を抜くユンケル、私も手を貸そう………ユンケル………行くぞユンケル、芳野さんと共に。
「そう来なくてはな、ユンケル」
不敵な笑みで、剣を構え飛び込んで来るルーデウスて男だが、私が知らないうちに間合いを詰めるが、ユンケルは一瞬でバックステップで間合いを取るのと同時に、苦虫を噛み潰したよう様に相手の顔が歪む。
「チィ!」
ルーデウスが舌打ちと共に、ルーデウスの足元を見れば爪先に隠し刃らしきのが出ていた、ユンケルはあの一瞬で見抜いたのか!?
「伊達に災害級モンスター討伐の、軍隊に居るわけではない…………お前と違ってな、その程度で俺は倒せんよ………」
「言ってくれる、お前との御前試合で負傷して近衛兵から転落し、女に溺れる人生に成ったのは貴様のせいだ!」
憎しみに歪む顔をし、ユンケルと対峙するルーデウス、ユンケルは表情を変えずに対峙する。
それって逆怨みだよね? なんか、女々《めめ》しいイケメンだな。
「逆怨みとは、情けない奴………女々しい」
「俺を、下に見るんじゃねぇぇぇぇ!!!」
一気に感情のまま走り来るルーデウス、冷静なユンケルは迎え撃つのに地面に踏ん張りながら、力を足に加え大地を蹴りいつの間にか、ルーデウスとの間合いが一瞬で無くなり、ルーデウスの脇腹を切り裂いていた…………鮮血が流れるルーデウスの脇腹、血を剣先から払うユンケル、勝負ありだ………ユンケルの心が穏やかに成るのを感じる、そしていつの間にか居た少し女性の色気を醸してるフリージアさんに似た奥さんが、ユンケルに抱き付いた様な気がした、一瞬だったから定かではないが。
「と………ドドメを刺さないとは、お優しい偽善者…………だな…………ユンケル……やはりフリージアをお前から寝取らないと…………グフッ……………お前に……………クッ……つジょ………」
倒れたルーデウスは、血を吐き這いつくばった姿のまま、恨みの視線を残して消えて行く、最後のセリフは最低過ぎる捨てセリフの様に聞こえた気がした。
「フリージア…………待たせたな、ソナタの元に今行く……………最愛の…………来世は一緒に静かな家庭を……………我が愛しの最愛の妻フリージア………よ……………」
セリフだけでは、ユンケルが愛妻家だったかは分からないが、大切な妻の敵討ちに何か納得したらしきユンケルは消えた………消えて無いよな。
「………俺の未来の魂よ、たぶん気付いて……」
「自分で言えよ、待ってるぞ………同じ姿でアンタを私と思ってな、それに私は私だ誰でもない………アカシックレコードの魂の記憶の一人が君でも、私はユンケルではない………猫街史郎だよ」
「………だが俺はお前だよ、そして再びフリージアに出会えた、此はあの御方のおかげかも知れない」
たぶんあの御方は、金色の空間に居た人だろう。
「俺が果たせなかった夢を、お前に俺のモンスターとの経験と共に預ける、フリージアを今先こそは幸せにする為にも………」
「待て待て、私は引き受けんぞ」
「たぶんもう遅い、お前も俺だから絶体フリージアに惚れる………此は確信だ、あとフリージアには言ってなかったが………俺姫とかに何故かモテるから、気お付けろよ」
そうユンケルに言われ、何故か心当たりを思い出し私は叫ぶ。
「もう遅いわぁー!!」
「早く来ないから」
早く来た処で、全く運命は変わらない。
「じゃあ、頼んだ」
「気軽に言うな!」
「俺は次の異世界に用が在るからな、芳野てオッサンに先を越されたが」
「お前も行くのかよっ!!!」
そして光の粒子に成って、色々押し付けて去って行った。
そしてユンケルと芳野は、枝分かれした世界の四十代の男の魂に融合し、ハーレムな人生を送るのだった…………ロリの見た目の姫やポンコツエルフや、嫉妬深い青髪の妻や金髪の妻の居る世界で。
そしてとある平行時空世界で、芳野とユンケルと男は出会う………芳野の友とユンケルの戦友の一人と、そしてトラブルメーカー達との遭遇に、とある金魚の糞との騒がしい旅路と、とある運命の出会いと。
「…………アレ? まだ金色の空間だな、次は何だ?」
そして私は、最後の一人に魂をシンクロさせた…………その風景に、私は絶望した。
次回に続く。
・ユンケルと芳野
二人の新たな世界は、何故か史郎に似た男で何故か絶望して居た、そしてその男の行動とユンケルのモテフェロモンと、芳野の酒好きが重なり異世界で色々暴れる物語。
そして出会った芳野の友の、成瀬がすっかり変わった姿で再開し、名前も変わり複数の彼女と護衛対象のお嬢様達と旅をしてた。




