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縁側日陰五匹目 動き始めたプロジェクト

 桜夜さんにフリージアさんとシルヴィアさんが揃い、白鯨での接客勉強会と自転車教室に白鯨限定でのスクーター教習、スクーター教習の講師はやはりアンナだ。

 因みに特別授業に、大賢者ガリレオの魔法教室にはフリージアさんのみ参加、他は店のアイデア出しや地球の書籍を読み読者した感想や、基礎体力維持運動場や撫子による接客姿勢の指導等が行われてる。

 

 因みに白鯨から出ると、時間が進むので時間感覚を失わない様に注意した、因みにフリージアさんには学力低下をさせないで、それなりの知識をガリレオさんが教える事に成ってるが、フリージアさんは基本頭が良いらしくオジサン妬ま羨ましいよ。

 

「───ですから基本、変なお客様は来ませんが………お客様の数がお試し開店に合わない数が来たので、私達やマスターは地獄を見たのです……」

「確かに撫子達が、コッチで目を回しながら走ったぞ」


 撫子の話の後に、呑気にお菓子を食べながら言うアンナ、撫子βが背後から近寄りアンナの頬っぺたをゆっくりと確実に左右に引っ張る、そして目が据わった撫子がアンナに詰め寄り言う。


「イタタタタ!!」

「笑い事じゃあ無いのよ、アンナ………本当に大変だったんだから」

「ご"め"ん"な"さ"い"ご"め"ん"な"さ"い"!!」


 それを見た三人は、顔を青くしながら長く引っ張られるアンナの頬っぺたを見ていた。


「明日も無いとは言えんからな、午前中で締めなかったら昼はどうなってたか」


 私は身震いをしながら言うと、撫子も身震いをしながら言う。


「想像したくないです、マスター」

「だな」


 三人はどんな惨状だったか、まだ知るのは少し先だ……一番最後に知るのはフリージアである。


 こうして初日を振り返ってから、撫子と桜夜さんの接客の授業が開始された、白鯨で約一ヶ月を予定してるがシルヴィアさんのみ、二日調整しての授業故に微妙に眠そうだった。

 因みにガリレオさんの、元研究ラボだかで調整したらしいが、二日間何か外が騒がしかったらしい、何故かシルヴィアさんの話を聞いてガリレオさんが悪い顔をしてたが。


 頬っぺたが真っ赤なアンナと、ガリレオさんとシルフィーを連れラボの大型の方ではなく、何時もの方に行き模型のSL型や、日本式電気普通列車やディーゼル列車に新幹線を模型化し、ガリレオさんに日本の列車のミニチュアをプレゼンした。


「このSLは、熱エネルギーを使い沸騰した水を動力源に動く列車だよ、この時代は石炭と言う化石燃料を燃やして走るのが普通だったんだ」

「ニュークロイツ国の、魔石列車がこんな感じだった筈だ、確か火の魔石と水の魔石を使ってるとか聞いた気がするな、何かの装置を渡されたので好奇心で分解して見ようとしたら、何故か両者から叱られたな………」


 技術提供が打ち切りに成ったのて、ガリレオさんが原因が濃厚だな。

 そして冷たい目線をアンナとシルフィーも、ガリレオさんに送る。


「そんな目で私を見ないでくれ!」


 私とアンナとシルフィーが、哀れみと残念さを含んだ鼻で笑ったのは言うまでもない。


「何で哀れみと、何か残念な者を見る目をしたんだ!?」


 私達はガリレオさんに、遠慮なく本音を言った。


「残念なガリレオさんだから」

「まったく残念だ」

「まったく大賢者が呆れるね」

「クッ!」


 ぐうの音も出ないガリレオだった。


「さてガリレオさん、この先は現代日本の技術の列車だ」


 因みにSLの模型型もけいがたの参考は、お馴染みのD51(ディゴイチ)だ……日本の何処かに飾られてるSLだ。

 確か記憶では諏訪湖湖畔や、漆器の盛んな奈良井宿とかに雨ざらしで在った記憶が在るが、D51かは余り深くは見てない………昔から在るSLだからだ。


 因みに諏訪湖の湖畔近くには、今や間欠泉が見る影を失ってる場所の近くだったりする、まあ近いと言っても歩いて数分は離れてるけどね。

 因みに八月には諏訪湖では花火大会が行われる、諏訪湖のサービスエリアでは需要供給のバランスが悪かったらしく、長距離トラック運転手の憩いの温泉はその内終了するらしい。


 因みに諏訪地域には、温泉施設が多く在るがそれは地形による物である、因みに御嶽山付近の活火山温泉は、有名な下呂温泉を含め大小沢山(たくさん)の温泉が在る、因みにグランドアルプスにも異世界特有温泉や、炭酸泉や酒泉等が在る……そしてお酒が湧き出る酒泉は、是非味わってみたい。


 さて話の脱線はしたが、この先の輸送関連の脱線事故だけは勘弁したい、まあさせる気は無いけど絶対はこの世に存在しない、毎日の安全性の積み重ねが絶対を生み出してるに過ぎない、日本の大手鉄道会社………まあこの頃は災害とか、一部車両に不具合が発生してたりするが。


 ガリレオさんには、一般的な普通輸送はSLがこの異世界には合ってるだろう、まあ内部システムが夢の銀河鉄道にするには、色々と時間やその関連に近い他の異世界技術を探したり、試運転等色々必要だろう。


 なので今の新幹線の線路幅を基礎にした、世界大戦中に夢を見たSLの高速鉄道を異世界技術付きで目指す、因みにガリレオさんはニュークロイツの列車技術を、少し間違えてるが言わずが花だ。


 さてSLの重量は結構重い、それは線路やバラストの石等の磨耗が早く成り交換寿命が短く成る、線路に敷かれたバラストは列車の騒音を減らす効果が在るらしい、まあ専門家ではないが役割無ければ敷いてる理由が何か有るから、敷かれてるのだろう。


 まあ線路の枕木は、コンクリートにするが線路の保守整備の人材は、ガリレオさん経由か謁見した時にお願いをしよう、就職職種が増えればアステネリアの経済も活発化すれば、本来私を呼ぶ筈だった事業にもお金が回って来るだろう、何か食べ物関係らしいとか前にガリレオさんのお兄さんが言ってた様な。


「ガリレオさん、この先は本来の仕事に関わるから真面目に聞いてね」

「分かった史郎……で、この小さな物がこの先に関わる物なのか?」

「違うらしいよ」

「見本ですね」

「ミホン?」


 ガリレオさんに、簡単な児童向け電車のオモチャを買ってから見せる、まあプラレールシリーズだねあとは模型は本気で高いから、ガリレオさんに何かされてもダメージが少ないプラレールにしてる。


「軽いし不思議だな…………無限に走るぞ」

「電池が切れなければね」

「魔力エーテルで作ったのは、形やミニチュアにした形状を見せる為用だよ」

「………不思議な箱形や、凄い独特の形だな………鳥の口ばしの様だな、此方は何か不思議な丸鼻の様な形状だ」


 ガリレオさんが最初に手にしたのは、今や見馴れたカモノハシ型の新幹線で最後のは、元祖新幹線の歴史の始まりのゼロ系だ………微妙に何か形が違う気がするが。


「鳥の口ばしの様な形状は、走る列車の空気抵抗を減らす科学技術の一つ、まあ走行時の風の騒音やトンネル内とかの気流や気圧とか、色々な理由が在るらしいよ」

「形にはそれに関係する、技術が在るのだな」


 だがシルフィーが、ガリレオさんの理解した心をへし折りに行く。


「そんな技術をねじ曲げる、他の次元の技術も在りますけど」

「…………有るのか!?」

「何処かには有るだろうさ、でないとマスターが色々試行錯誤の道を考えないよ」


 私はアンナに思った、大半は思い付きで動いてるから試行錯誤は余り考えてはないが、余りこの世界に空気抵抗とかの形による技術確信は、もう少しときを掛けて出した方が良さそうとは思ってる。


「まあ見た目はニュークロイツの列車に近く、中身がまったく違う物を作らないと、パクり技術と思われては困るからね………外見は、パクりぽく作るが」

「史郎…………何か矛盾を感じるぞ」


 ガリレオさんが、矛盾を感じようが作ってしまえば問題ない、さて動力機関はブラックホールエンジンは後々の事故が怖いから却下して、魔力転換炉を中心にしたラボに在る特殊なオリハルコンニウムを使う、魔力転換炉には最初に魔力を流せば半永久的に稼働し、内部の永久機関が止まるまで魔力質量エネルギーを生み出し、客車の快適性の設備の電力や列車が走るエネルギーを生み出す。


 だが動力機関が例え整備が要らなくても、足回りの磨耗や外装の整備や再塗装や車体の交換等は必要に成る、因みにグランドアルプスには未開拓の鉱床が数多く眠ってるが、大半は強敵モンスターの縄張りだったりするらしい。


「前にこの付近に、巨大なスレッジハンマーを持ったオークキングが目撃されてるな、他にはシルバーウルフの縄張りや巨大な卑しい顔をした、ゴツゴツ顔の巨大ゴブリンキングが発見されたとニュースに成ったもんだ………」


 アステネリアの王都のグランドアルプスの反対側は、鉱床が多いがモンスターの縄張りも多いらしい、巨大ゴブリンの王か…………興味本位で見ては見たいが、戦いの訓練を積んでからにしとこう、命を粗末にする様な軽い気持ちでは行けん。


 まあ地球に無い、この星では余り使う国が少ないアルミの様に軽く、他の世界に似た様な金属に近いオリハルコンよりも、アダマンタイトよりも硬い軽金属が在る。

 ルナリア鉱石と名が付いてるが、この惑星の衛星の星の一つを指してそうな名前だ、ルナと有るから月を指してるのだろう。


 先ずは試作を造り、走行時の限界スピードや安全装置等の検討や、走行時に騒音対策シールドの研究等、実際の現地を知るガリレオさんの環境などの話を聞きながら、雪による運行のシュミレーションは無理なので、異世界の近い環境を探して実験をしなければ成らない。


 先ずは炭素の配合による、この世界の鋼鉄の強度や質を確認してから、白鯨で試作一号車両を造り試運転や耐久性テストをする、運転動力車両と客車数両はデザインを寝台列車車両や、古き良きSL型のレトロ客車両と軽金属感溢れる近代系アルミ風軽車両に、新幹線風のロングボディ客車両や寝台客車改装バージョンを試す。


 先ずは試作なので、ラボの鉄を使えるだけ使い他の世界から売りに出てる、スキルで鑑定しながら同じ質の鉄スクラップ武器を買い、ラボに在る炉を使い不純物を取り去った鉄に炭素を結合させて、何本か長いレールを造り実験試験に大型ラボの近くから、専用機械で線路を敷きながら整地をし。


 更に色々な世界の騒音対策シールドを、地域の環境に適するかは後々調査するとして、寒さにも暑さにも万能に耐えて強い、支柱型シールド発生機とリング型シールド発生機をセットし三日目、客席は無いが振動計測器や振動計測器を設置し試験開始。


 結果は時速百キロ位は振動等の計測は、乗り心地の不快に成るレベルでは無かったが、SL型車両は時速二百キロでは騒音のリスクが高くなった、某パクり高速鉄道の様に快適性の信頼がない、騒音の客車にしたら意味がない。


 時速三百キロ以上は全車両に、改良や改善の必要が出たがそれは客席や小部屋オプションが付くとまた環境により改善や改良の必要性は出て来る。

 因みに直線での試験だったが、車輪周辺には揺れの吸収のサスペンション、まあ車にも在る部品が標準装備してる。


 因みに馬車の荷車にサスペンションをセットすると、確かに普通に走る馬車の荷台よりは揺れは減るが、悪道のデコボコのオフロードには気休めにしか成らない、車だってアスファルトが剥がれデコボコに成れば振動が発生する、本来道路維持に使われるお金を私物化した昔と今のろくでなし達。


 道路の維持がされないと、運送の荷台に在る荷物の品質にも影響を与える、特に精密機械の部品や製品や材料等はシビアに影響が出る、しかも道路状態が悪いと騒音問題が発生する。


 まあ異世界はそんなレベルには達してないが、道路の滑らかなデコボコの無い道は、何処かの官僚とか見習って欲しいもんだ……まあ大抵魔法が絡んでるが、税金の無駄遣いと無駄に税金を私的流用とかもうやめて欲しいもんだ。


 まあ異世界にもろくでなしは居て、権力を使う同じ様な人間は居るみたいだが、まあ異世界の政治に関わる気はない………疲れそうだし、政治家には私は向かないよ。

 さて道路もデコボコが大敵だが、列車だって線路の歪み等で乗り心地が変わって来る、地方の小さな運営列車等が特に維持費が大変だ、利用者を減らさない為になかなかコストを上げるのに勇気要るのと同じく、保線整備の人件費も掛かるがまあ異世界ではそれは初めての、輸送車両の珍しい物好きによる効果で費用は回収出来る筈だ。


 しかも乗り合い馬車や、歩くよりは早く大量の人員を輸送可能だ、まあ武器や魔法の制限が必要だし、爆発物の危険物の持ち込みをさせない様にしないと成らない。

 まあ白鯨の図書館に、何かしら御都合な魔法が調べれば在るかもだし、ガリレオさんや私でさえまだ1%未満しか、図書館の魔法の書物に触れてない。


 まあ他に色々な施設が在るが、まだ利用には至ってない………ファンタジー世界に居るが、まだファンタジーなモンスターとは戦って無いな、戦ったのは変身して盗賊ゴキブリ駆除した位かな…………。


 色々とアンナやシルフィーと意見を出して、実際の客席や客室を詰め込み外見は新幹線ボディのレトロカラーにし、内装は荷物が置ける広い客席と寝台客室の一人用や二人用客室を作り、カーブの走りを滑らかにするエアークッションサスペンション等を採用。


「中々凝ったな」


 何故か清々しい顔で、アンナは客車を見上げながら言う。


「外装の塗料を茶色にする意味て…………」

「黒も在るぞ」

「そう言う問題では無いですよ、アンナさん」

「そうかね?」

「そうです」


 ガリレオさんは何故か興奮し、白目で気絶してるが見なかった事にする、何故に興奮して気絶してる意味が分からないからだ。


「さてセンサーで、更に振動や快適性の計測だな」

「乗らないのかね、マスター」

「乗るには安全実証が、完璧に成ってからだ」

「まだ事故に成りそうなのに、命賭けて乗る馬鹿は居ないですよ」

「え"!?」


 何故かいつの間にか復活してた、ガリレオさんが乗ろうとしてた。


「………ガリレオなら乗っても大丈夫」


 シルフィーが悪い顔をして言うと、アンナも爽やかな笑顔で親指を立て言う。


「では宜しく、ガリレオさん」

「命知らずに敬礼!」

「ガリレオさん、貴方の事は忘れないよ」


 ハンカチを出しアンナは、演技掛かった演出をし。


「さようなら」


 何の感情もなく言うシルフィー。


「マテェ~ィ!!」


 アンナとシルフィーが、死亡フラグを立てた為ガリレオさんは降りて来た。


「チィ!」

「チィ!」


 二人とも舌打ちは良くないよ、何処かの国民性が低い民族に成っちゃうよ。


「死にたくは無いぞ」

「ガリレオさんなら、不死身ぽいから大丈夫だと思うな…………たぶん」

「不死身ではないわぁー!!」


 ガリレオさんの叫びが、其なりに響いたが誰も興味を持たなかった。


「さて、試験運行開始だ!」

「ガリレオさん、さようなら」

「さようなら」

「オォ~ィ!!」


 再びガリレオさんに冷たい二人、まあ結果からすると問題なし、運転手は居ても居なくても良いが、人間の目視は必要な為制御室にモニターと、外部カメラを設置し、更に通常の路線用に音波のレーダーによる不審物や、障害物センサーレーダーを追加した。


 因みに今運用試験車両は、高速も通常各駅停車も視野に入れた車両、客室を想定してるのは各駅停車の快速系やこの先の延線を想定し、数両を作り試作試験型一号車両は新しい段階に入る。


 そう王様達に実体験プレゼンである、王様達のニーズに合えば工事をガリレオさんと夜中に始め、鉱石を回収して軽く丈夫な車体にしてから運用開始だ。

 因みに鉄を鋼鉄より硬く粘りを持たせる材料は、魔の森と呼ばれる場所の魔の魔樹の黒の魔法石が必要らしい。


「まあ、あんな魔窟に行きたい冒険者は居らんよ」

「希少素材でしょうに」


 ガリレオさんにそう言うと、何故か反応が違う。


「オリハルコンとかの方が、手に入り易いから別に危険を犯す程では無い」

「左様か…………」


 まあ金属が強く成るなら、色々試す為にも希少素材は是非に欲しい、さてとそれでは始めますかね。

 シルフィーに資料を纏めて貰い、プレゼンの資料を作り内密で王様を含めた重要人物を集め、会議室で一代プロジェクトが動き出した。


 次回に続く。


 ・グランドアルプス

 ルーウエルド大陸の南に在る最大の山脈、まだ人類が開拓出来ずに居る秘境であり、世捨て人等が住み着き余生を過ごすが長くは続かない、結局は寂しさが人間には堪えられないからだ、地球の人類よりは長いが。


 ドラゴンや巨大な鳥モンスターや強いモンスターが居て、標高が高い場所に居着くと言われている、因みに秘境故に人類が知らない資源が眠る、大抵金属資源はオークや獣オーガやゴブリンが住みかにしてる。


 因みにこの世界には、体格差による力の暴力はモンスターにも当てはまる、因みに大型に成る程肉体強度が高い傾向にある。


 

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