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縁側日陰二匹目 喫茶店完成とお試しオープン『キャットハウス』

 ミストが収まり土蔵の様な、日本技術の漆喰の周囲の違和感マックスなカフェが完成した。

 

「なんか周りから浮いてないか史郎」

 

 呆れを含んだ言葉で、ガリレオさんは言うがそれはガリレオさんには言って無かったが、二階建てで二階は夜に成ると静かなバーに成る予定だ、しかも今は二階に行く階段は隠し壁で隠してるし、隠れバー的な静かな店を考えてる。

 

「まあ木組みの家に、周りの景観がポツンと違うだけだし、まあ私の故郷の国の建築の一つだよ」

 

 酒蔵とかの構造物とは、敢えて言わなかった……何時かガリレオさんを、日本に連れて行ってから色々驚いて貰う為、それに酒蔵とか土蔵カフェが今は普通に増えてるからね、土壁の温かみを使ったりしたね。

 

「そうなんだな………」


 何故かガリレオさんが、未知の建物を見る目に成って来てるが、まあガリレオさんが居るべき場所を案内した。


「鉄の看板に、不思議な紋様だな」

「日本の文字さ、そしてガリレオさんが代表取締役の会社ね」

「…………はぁ!?」


 驚きながら奇声をあげるガリレオさん、まあ社長に成ってとは言ってないからな、因みにガリレオさんには会社の代表にしか通訳されてない模様。


「我輩が会社の代表だと!」

「うん、社長頼んだよ、ガリレオ社長」

「シャチョウ? 会頭ではなく?」


 商会ではないよガリレオさんよ。


「まあ王様とかの交渉は、ガリレオさんしか無理だから」


  位の高い相手とか、普通に面倒だろうし。


「史郎?」

「何? ガリレオ社長」

「我輩に面倒を押し付けてない」


 クッ! いきなり見破られただと!


「……まさか、ガリレオさんは天災何だろう」

「何か今、違うテンサイはテンサイでも、災いの天災に聞こえたのだが………」

「気のせいだよ」

「本当かなぁ~」


 まあ天災とは言ったが、何かやらかしそうなガリレオさんでも、王様からの信頼は高い筈だ例え、魔法以外《《ポンコツ》》賢者でも、まあ普通にしてれば何も起こさないしな。


 史郎の選択肢は後に成功する、そしてガリレオは王様からの評価も改めて上がる事に成るが、それは只の運が良かっただけに過ぎないとは、未来永劫誰も知術はない。


「いよ、ガリレオ社長」

「何だか分からんが、照れるなぁ~」


 こうして異世界に、日本のナゴヤ風文化喫茶店が、登場したのだった。

 

「一応社長室には、木目が綺麗なデスクや楽チンな日本製の背もたれチェアーとか、接客の質感バッチリな革の椅子やソファーも用意したよ」

「何かワクワクして来たぞ、史郎」


 少しは奮発してるのは、ガリレオさんには此れから色々頑張って貰う為だ、因みに秘書は居ない………まあシルヴィアさん辺りに……無理か、外交とかに影響出たら困るし、何処かで凄い才能の人材を探そう。


 一応ガリレオさんの警護も必要だな、白鯨から出れる様な警護ゴーレムが必要だね。


「会社の仕事が無い時は、研究室に居て良いよな、史郎」


 何故か期待の目で見て来るので、ガリレオさんに言う。


「今は無いから良いんじゃない」

「………今は?」

「うん、今は………」


 ガリレオさんは何かを察した様だ。


「それって王が絡むよな」

「まあその為のガリレオさんだから」

「まあ仕方ない、王と面識在るのは我輩だけだからな」


 私はまだ挨拶に行って無いから、面識もへったくれも無いけどやね。


「じゃあ、ガリレオさんには最後に魔法結界で、防犯の二重魔法宜しく」

「仕方ないな、天才の我輩にしか出来んからなぁ~」


 何だろうガリレオさんのイキりに、何かイラッとする………あとで何かやらかしたら、ハリセンで殴り倒そ。

 こうして喫茶店周辺のセキュリティ対策は完成した、因みに店内での喧嘩は御法度により一回でもやらかしたら、店に出禁にするし案内板にも喫煙と喧嘩や武器の使用禁止を表記する。


 喧嘩と武器使用や魔法や拳でも、ガリレオさんのお兄さんに頼み、其なりの罰則とお仕置きが待ってる、ついでに日本食の魚料理の賄賂わいろを渡してる、面倒事なので必要経費である、まあしょぼい賄賂だが国王様にバレるとうるさいらしい、異世界の魚料理だから特にらしい。


 ガリレオさんは自分の社長室を見学に、私はドリップ機のセットやコンセント類や空調の試運転等を点検し、更に白鯨の撫子キッチンとの小窓の設置や、日本果実の白鯨産果物を使うかも知れない量を貯蔵庫に入れたり、撫子試作の日本風食パンを撫子βが焼き上げ店専用の、次元倉庫に型から出したパンを入れて行く。


 一応ガリレオさんの空間魔法付与された、外見業務用ステンレス冷房に見える次元倉庫だ、因みに開けた扉により入ってる物が違う。

 扉は六つ在り上は肉と魚、真ん中はパンとトマトや果物で、下の二つは今は使わない何故かと言われたら、用途に使う為の時間が足りない為。


 そしてまだ私が一人しか居ないからだ、増えてメインメニュー数点が定着してからスタートだね、あと接客の人数が次第だけどね。


 どのみち開店した明日………いやもう今日かなと、明後日の午後と夕方辺りに面接を予定してる、まあ二名しか応募無かったがらしいが一人は接客経験在るとの申告だ。


「どんな人かは不明だが、まあ接客未経験でも構わない………私がないからな」


 こうして白鯨に史郎は戻り、自室には行かずに他のシルヴィアが知らない部屋で、史郎は久々に身体の芯までユッタリと寝たのだった。

 目が覚めた史郎は食事をし、風呂に入ってから店に向かい軽く拭き掃除をカウンターテーブルや他のテーブルにしてから、喫茶店の看板とアンナが書いた朝のメニューを、外に出して少し日が上がり瑠璃色の朝日が射し始めた、朝霧にと一日の始まりを告げるコケッコの鳴き声。


 教会や時計塔から朝の鐘が鳴り始めた、だいたいだがこの異世界にも新聞は存在する、その新聞配達の時間を告げる鐘の音でも在るが、他にも夜中に大河に漁に行った漁師が帰って来て、朝の運河沿いの市場を開く時間を告げる鐘の音。


 競り前までに、漁師が持って来た魚や海から魔女や魔法使いが、安く空路で運送バックで運んだ魚介類や、高い費用の空路の飛空艇で運ばれた魚介類が到着するまでに、準備を始めたりする鐘の音だったりするらしい。


 因みに地球と同じく、朝の散歩をする人も現れる最初の時間帯だ、朝食前に朝の空気を吸い腹を空かせてから帰ったり、新たな朝の時間帯を楽しむ人が現れる時間帯だ。


「まあ普通に暇だけどね………噂では、ポールステルラの聖女さんが散歩してるらしいが」


 この世界の聖女は、ガリレオさん談によれば不浄な空気の歪みの空間を浄化したり、アビス等の瘴気を払う力を持つ女性達を指すさらしい、因みに聖水も作れるが生成方法や作り方は聖女により違い、たまに押しの聖女の聖水に多額の金を使う人が居るらしい。


 因みに巨乳で母性溢れ、何か無色透明ではない聖水を売ってるミステリリン聖女が人気らしい、因みにミステリリン聖女は回復魔法が少し苦手らしいが、何故か道に悩む人をビンタして諭すのが人気らしい、男女関係なく喜んで出て来るらしい。


 因みに婚約者が居るとの噂が、何か結婚阻止にミステリリン聖女親衛隊が奮闘してるとか、何処の結婚の人権を奪われたアイドかな?


 そんな事を考えてたら、客が来た。


 カランコロン


 引戸の来客のベルが成る。


「いらっしゃいませ」

「?」


 渋いグレイ髪をした老人が一人入って来たが、何故か店を見渡しカウンター前にやって来る、そして老人は足を止め疑問そうな顔で聞いて来る。


「付かぬ事を聞くが、カフェとは何かね? カフヴェではないのかね?」


 私はズッコケそうに成った、危なかった…………私は一応説明し、散歩中らしい軽装姿の老人はカウンター席に座り、水とお手拭きを出すと怪訝な顔をしたので無料のサービスと言ったら、何故か驚かれたがまあ普通に手を拭いてからメニューを見て少し考えてから、客の老人は言う。


「ではモーニングと言うのを一つとカフヴェはミルク入りカフェラテで」

「あいよ、モーニングお一つですね」


 厨房に行き暖かい焼き立てに保ったパンを取り出し、普通程度の厚みに切りコーヒーはドリップを起動させ、ミルク入りのカフェラテをグラニュー糖無しで淹れた。

 バターをパンに着け、ミニトマトと撫子特製オムレットにもう一枚には何も着けずに、目玉焼きと普通のパンを添えて、ワンプレートにしてお出しした。


「はいよ、モーニングですが熱いですからお気お付けを、カフェラテの砂糖はテーブルに在るグラニュー糖を、お好みで入れて下さい」

「客に甘さを選ばせてくれるのだな、ワシは甘いのが少々苦手だから少しかな」


 一応だがブラックコーヒーも在る、私は苦手だが好きな人は好きなコーヒーだろう、因みに老人は苦過ぎても甘少し過ぎても嫌らしい、スプーン一杯を入れてティースプーンで混ぜてから、一口飲んだ老人は言う。


「う・ま・い・ぞぉー!!」

「……………」


 何かリアクションがうるさい老人だった、そしてバターがゆったりと溶け少し広がったパンを手にし、柔らかいパン手触りにびっくりしてる。


「なんじゃ、この柔らかさわ」

「食パンです」

「知っておるが、ワシが知るバケットやライ麦パンとは違い、ワシはこんなに柔らかいパンは初めてじゃ!」

「そうなんですね」


 そして老人は食パンを食べ、無我夢中でいつの間にか完食してた。


「美味かった、本当に銅貨四枚で良いのかね?」

「はい、銅貨四枚です」

「高いクオリティの割に、バケットも買えない値段でこの安さ、此れは大損位の値段だぞ」

「いえいえ普通ですよ」


 まあ物価高の今の日本でも、安い部類かも知れないがそれでも、人件費とか含まないし材料費も一部以外は白鯨産だから、輸送や価格乱高下してても別に影響はない。


「まあワシ的には助かるが、あの小さいトルマーテは適度に甘くて美味かった」

「そうですか、それは何よりです」

「また来よう」

「またのご来店を………」


 ご老人は爽やかな顔で、店去って言った………何か新しい宝物を得た様に、さながら少年が新しい宝箱を見付けた様な。


 そしてお試しオープンは成功した、噂の聖女が来るとは思わなかったが、それにしても皆美味そうにモーニングや、イチゴバターサンドや朝ショートケーキやパンケーキを食べて行ったな、特に女性の冒険者ギルドや商業ギルドの職員は、特に無我夢中過ぎて怖かったな。


 甘いケーキは朝は出すのやめよう、大量に出るし目が血走って怖いから。


 こうして朝はお試しでも、とんでもなく忙しかった………人手がもう必要だ。


 次回に続く。


 ・カフェ気まぐれ喫茶店


 朝のメインメニュー


 軽食・甘味


 ・モーニング コーヒーの種類お好みで選べます。

 ・苺と生クリームのパンケーキ 飲み物にコーヒーと紅茶から選べます。

 ・苺のバターサンド イチゴバターを塗ったサンドウィッチ。

 ・苺のショートケーキ やや酸味が効いた苺のショートケーキ。

 ・桃をふんだんに使ったショートケーキ 瑞々しい桃をカットしたショートケーキ。

 ・桃と桃のジュレシロップ入り生クリームパンケーキ 桃尽くしの一品。


 麺類・団子


 朝ナポリタン トマトの酸味が効いたソースと甘いタマネギと、苦味が保々無いピーマン入りの卵が絡まった一品。

 ・みたらし団子 甘じょっぱいタレが病み付きの食べ物、タレは当店秘密のタレ。

 ・桜団子 不思議な花の香りがする団子、春を感じるかも知れません。


 飲み物


 ・ブラックコーヒー 香り高いが酸味と苦味が効いた、無糖のコーヒー。

 ・カフェラテ ミルク入りのカフェラテ砂糖はご自由に。

 ・カフェモカ ドリップモカ種のコーヒー、ミルク入りの少し甘いコーヒー。

 ・アイスカフェラテ やや甘めのミルクカフェラテ。

 ・ミルクティー 香り高い茶葉とミルクを淹れた紅茶。

 ・ダージリン 香り高い茶葉の紅茶、オプションでレモンも付けます。

 ・玄米茶 とある遠い国の甘味と渋味のお茶、人により味の好みが違います。

 ・緑茶 渋味がある香り高い緑茶。


 ゼリー系デザート


 ・生クリーム付きコーヒーゼリー やや濃いめのコーヒーのゼリー。

 ・期間限定フルーツと生クリームパフェ 苺とキウイフルーツと卵感強めのプリン入り生クリームパフェ。

 ・蒸しプリン 蒸して作った普通のプリン、カラメルソース添え。


 

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