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朝起きたら……

「ふわぁ……あれ?」


起きてみると横のベットで寝ていたはずのクサナギがいなかった。置き手紙も……ない、か。


「うーん……ま、あいつなら大丈夫だろ」


神剣使えるらしい多分大丈夫だろ。そう思う事にして俺は部屋を出た。


「あ、ハク。おはよう……ふわぁ……」

「おはよう、ニロ。お前まだ眠そうだな……というかどうやって起きたんだ?」

「あ、私が起こしました」


俺が疑問を口にするとホーリーが自分が起こしたと何故か誇らしそうだった。


「お、おう……そうか。ありがとうな」

「はい」


言葉は素っ気ない感じだったが表情は嬉しそうだ。


「あれ……クサナギはどうしたの?」

「そういえばそうですね、ご主人様と一緒の部屋でしたよね?まだ寝てるなら起こして下さい」

「いやそれが……」


俺はありのままを説明した。まぁ俺も分からないことしかないから説明というか状況を言っただけだな。あとホーリー、お前は慕ってるのか慕ってないのかどっちなんだよ……


「なるほど……まぁ神剣使いですし大丈夫でしょう」

「えぇ〜……私は心配だわ!」

「あっ完全に目が覚めたのか」

「えぇ!驚きで目が覚めたわ」


短かったな、普通のニロの時間。というか驚きがくるのに時間差があったよな、今。ってそんな事はどうでもいいか


「とりあえず、今日の宿代の為に依頼受けに行くぞ。あいつ(クサナギ)とは生きてりゃまた会えるだろ」

「中々にドライですね、ご主人様」

「まぁ……それもそうね!で、今日は何の依頼を受けるの?」

「えぇ……」


俺とニロの対応にホーリーが少し困惑しているようだが問題は無い。ないったら無いんだ。


「依頼自体はギルドに行かないと決め兼ねるが依頼の種類は採取系にしようと思ってる」

「えぇ〜……まぁ良いけど」

「不満があるのは分かった、なら明日はニロの好きな種類の依頼を受けるよ」

「え、本当に?なら頑張るわ!」

「今回私は寝てて良いですかね?」

「うん?まぁ……いや、起きててくれ、襲われたら普通に困る」

「はぁ……分かりました……ご主人様とニロさんのイチャイチャを見るのはキツイんですが……(ボソッ)」

「うん、なんか言ったか?」

「いえ言ってないですけど……ご主人様耳がおかしくなったのでは??」

「いきなり酷いな……」

「ほら!話してないで早く行くわよ!」

「あっちょい待てよ!?ホーリー、行くぞ!」

「ちょ、ご主人様!!そんなに急がないで下さいよ!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

途中ニロが迷子になったりしたが無事に冒険者ギルドに着いた


「ようこそ、冒険者ギルドへ!今回はどうされましたか?」

「採取系の依頼を受けに来たわ!」

「採取系ですと……あっ!丁度良いですし薬草の採取を受けてくれるとありがたいですね」

「そうなの?ならそれを受けるわ!!」

「わぁ!ありがとうございます!!」


とまぁこんな流れで薬草採取の為にホーリーを従魔にした森に入ってる訳なんだが……


「薬草と雑草の見分けがつかねー!!」

「わぁ!?急に叫んでどうしたのよ!?」

「どうしたもこうしたもねーよ!薬草の見分け難しい過ぎるだろ!?しかも10本につき銅貨八枚って……難易度と報酬釣り合ってないだろ!」

「ご主人様、そんな事叫んでないで薬草探してください。叫んでたって薬草見つかりませんよ?」

「ほら、ホーリーちゃんにも何か言われてるんだから叫んでないで薬草探すわよ!」

「ぐぬぬ……もう二度と受けてやるものか!」


嘆きながら薬草を探していると気づいたら日が頂点に近くなっていた。いつの間にかそんなに経っていたのか……探し始めてから見つけた薬草の数は23本、このままだと報酬は銀貨一枚と銅貨六枚。宿は一部屋借りるのに銀貨一枚だから普通に赤字となってしまう……最低でもあと7本は必要だ


「はぁ……昼時だし一旦休むか?」

「そうね……そうしましょうか」


とりあえず疲れたので一旦木の下で休むことにした、昼飯は干し肉である。量は少ないが塩味が効いてて普通に美味しかった。今のところ魔物に襲われていないが魔物の多くは昼時以降に活動を開始すると聞くしここからは魔物も警戒しないといけないだろう。


「っ!ご主人様、何か居ます!」


警戒しようと思った矢先にこれか……やっぱりこの森って危険なのだろうか?良く一晩過ごせたな、俺達


「何!?ニロ、周りを警戒しろ!!」

「えぇ!?わ、分かったわ!」

「ホーリー、何が居るかわかるか?」

「そこまでは……けど何か大きい気配が近くからしてます!」

「分かった。取り敢えず警戒しながらこの場所から遠ざかるぞ」

「分かったわ!」


俺が現在持っている武器は街で買った短剣だ。長剣を扱う才能は俺には無かったようだ。まぁ才能があってもニロの分の長剣を買うのが限界だっただろうけどな、俺の短剣売れ残り品の安物だし……そんな事を考えるとズルズルという音を立てて近く存在を目にしてしまった。普通のスライムより大きく、色が通常より濃かった。確かスライムは濃さによって強さが分かるというのを村のテイマーのおじさんに聞いた事がある。そういえばライムは濃い緑色をしていたな……ってそんな事は今はどうでもいいな。


「ね、ねぇハク、これは逃げた方が良いんじゃないかしら……?」

「あぁ正直その方が良いんだが……逃げれると思うか?」


ホーリーの話からしてこのスライムはそれなりに遠くには居たはずだ。スライムは動きが遅い事で有名なのにこいつは既に目に見える範囲まで近づいている。他の魔物に襲われる事を考えるととても逃げ切れるとは思えない


「じゃあどうするの……?」

「そんなの決まってるだろ……ニロ、助けを呼んできてくれ。お前とその剣なら無事にギルドまで辿り着けるだろ?俺はこいつの気を引きつつ逃げ回る、ホーリーと一緒にな」

「分かった……わ。じゃあこれだけ約束して、死なないでね」

「死ぬ気はないから安心してくれ。それじゃあ……行け!」

「うん!すぐに助けと一緒に帰ってくるからね!」


そう言ってニロは街の方向に走り出した。さて、ここからは俺の仕事だ。まだ見つかりきっては無いと思いたいが……うん、見つかってるな。スライムの色は確か魔力の色だったはずだ、あのスライムの色は黄色、つまりは雷属性か?だとしたら速いのにも納得がいく。雷属性はどれも弾速が速いからな


「さぁ追いかけっこしようぜ、デカスライム!!」

「ーーー!!」

「ご主人様、危ない!」

「うおっ!?」


突然デカスライムがとんでもないスピードで突進してきた。ホーリーのおかげで当たらなかったが、俺の後ろにあった木が大きく揺れている。ありゃ当たったらひとたまりも無いな。


「ははは……化け物が!ホーリー、『蛇睨み』!」

「シャー!!」


『蛇睨み』で少し怯んだが直ぐにまた動き出した。突進は速かったが動き自体はそんなになのか?なら普通に走って逃げた方が良かったんじゃないか!?今更走り出してももう遅いよなぁ……


「ーーー!」

「な、何をしようって言うんだよ……」


スライムが突然立ち止まったと思ったら核があるのであろう位置の色がどんどん濃くなっていく。何となくヤバい気がする……というか絶対ヤバい。


「ご、ご主人様……どうします?」

「どうもこうも無いだろ?逃げるしかない!!ホーリー、左右に分かれるぞ!」

「は、はい!」


これでどちらかを狙うしか無くなった訳だが……どっちを狙ってくるんだ?予想通りなら狙うのは……


「ーーーーーー!!」


スライムが大きく揺れると核があるであろう位置から雷属性の魔力砲がホーリーの行った方向に放たれた。


「やっぱりホーリーの方か!」



まぁだからホーリーと別々の方向に逃げた訳なんだけどな。俺を誰だと思ってる、テイマーだよ!!


「『従魔転移』!」

「ご主人様の馬鹿〜!!ってあれ?」

「よっ、誰が馬鹿だって?」

「馬鹿はご主人様です!ってそれよりなんで私がこっち居るんですか?」


あれ?ここは言い間違えとか言って誤魔化すんじゃないの?普通に馬鹿ってディスられたんだが!?


「そんな驚いた顔してないで早く答えて下さいよ。もしかしてご主人様もよく分かんない感じですか?」

「はぁ……俺が驚いているのはお前が俺を馬鹿って言ったのを誤魔化さなかった事にだよ。それでお前がここにいる理由だが『従魔転移』っていうスキルのおかげだな」

「へぇ〜……そんなスキルがあるんですね」

「そっ、でもって俺の予想だとあの魔力砲は敵と認識した中でより魔力が大きい存在を狙ってると思うんだ。だから別々に分かれてあえてホーリーの方向に撃たせたって訳だ」

「な、なるほど……とりあえず従魔を危険な目に合わせたって事で一回噛んで良いですか?」

「噛んでもいいが先にあのデカイスライムをどうにかしてからな」

「言いましたからね?言質は取りましたよ?それじゃあ反撃しましょう!」

「生き生きしてんなぁ……とりあえずさっきの魔力砲で核の位置は分かったからその位置を集中攻撃するぞ!」

「はい!」


まぁまずは近づかないと攻撃できないんだけどな


「ホーリー、『蛇睨み』を使い続けろ!」

「えぇ!?わ、分かりました!」


ホーリーは集中攻撃と言った後の指示だからか少し困惑していたがすぐに『蛇睨み』を発動してくれた。これで完全に安全とは言い難いが近づくことができる。それにスライムの方はさっきの魔力砲の反動か何か知らないが少し動きが鈍くなっている。そこにホーリーの『蛇睨み』が効いてもはや動いていないのと同じだ。おかけですぐにスライムの元に辿り着く事ができた


「まずは一撃……だ!!」

「ーーー!!」

「うおっ!?っと危ないな」


短剣の刃はスライムの核に当たったが壊す事はできずスライムの攻撃をくらい軽く吹き飛ばされた。ホーリーの『蛇睨み』のおかげかは分からないが吹き飛ばすときの勢いが弱くそんなに痛くなかったな


「ホーリー、後どれぐらい保てる!」

「すみません……もう……限界です!!」

「なっ!?もう少し早く言ってくれ!」

「ーーー!!」

「グッ!?」


仕返しと言わんばかりに不意打ちの突進をくらい軽く意識が揺らいだ気がする……


「はぁはぁはぁ…………ニロ、早くしてくれ……!」

アフタちゃん「えっ!?ここで終わり!?」

サブちゃん「というかスライムの攻撃突進と魔力砲しかないんですかね……」

アフタちゃん「まぁそこは……ね?作者のアイデア不足ってことで……」

サブちゃん「まぁこの作者ですから仕方ないですね。私的には服だけ溶かすスライムとか触手ぬるぬるのスライムとか欲しかったですけど……仕方ないですね」

アフタちゃん「いや、それ出したら間違いなくR18行きだからね!?」

サブちゃん「それはさておき……って今回後書きここまでなんですか!?まだ何も言ってないのに!!」

アフタちゃん「えぇ〜!?今回はここまで!って口が勝手に!?」

サブちゃん「次回も良ければ読んでくださいね〜!くっ、逆らうことはできないのか……!」

アフタ&サブ「「許さんぞ!作者〜!!」」

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