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二ロが失踪した

昨晩、ニロは帰ってこなかった。修行中との事だから暫く帰ってないんじゃないかと思いホーリーに聞いてみたが修行を始めてからも必ず宿には戻っていたとの事だ。まだ一日目だが万が一の事もあるのでスライムの討伐依頼を受けるついでにギルドでニロの事を聞いてみたが


「ニロさんですか?最後に会ったのは...…確か二日前ですね、依頼の報酬を受け取りに来てました。その時の依頼ですか?フォレストウルフの討伐依頼ですね、怪我は特にしてなかったと思います。同行人?いませんでしたよ」


という回答だった。同行人がいないという事は俺の事を助けてくれた人は関係なし...…か


「ご主人様、スライムを見つけました」

「...…...…」

「ご主人様、聞いてました?」

「...…...…」

「ご主人様!!」

「...!?あぁすまない、それでどうしたんだ?」

「スライムを見つけたのでその報告です!」

「分かった、それじゃあ狩るか」

「ーーーー?」

「ーーー?」

「ーーー!」


ホーリーが見つけたのはスライム三匹の集団だった。


「ふっ!!」

「ーーー...…」


銅貨五枚と破格の値段で買ったがやっぱりこの短剣、それ以上の価値あるよな?というかなんか最初は見た目が禍々しかっただけだがなんか微妙に鋭さ増してない?気のせいか?まぁ切れるならそれでいいか


「はぁ !」

「ーーー〜......」

「シャ!」

「ーーーー......」


俺が二匹目を倒し終わるとホーリーが三匹目を狩っていた。


「ご主人様、ぼーっとし過ぎですよ!シャア!」

「うぉ!?」

「グギャ!?」

ホーリーがいきなり襲ってきたと思い驚いて転んでしまったがホーリーはそのまま後ろに居た存在を噛み殺していた。どうやら背後にゴブリンが居たらしい


「ほら、森の中なんですからシャキッとして下さい!幼なじみの事が気になるのは分かりますがそんなんじゃ死にますよ!まぁ私が簡単にはご主人様を殺させませんが(ボソッ)」


最後の方になんて言ったのかは声が小さくて聞こえなかったがホーリーの言う通りだ。少しの油断が命取りになる森で考えにふけるのは良くないな。依頼達成に必要なスライムの核はあと二つ、それを取ったら薬草探しつつニロを探すとするか。そうと決まれば......


「ホーリー、『光合成』をして五感を強化してスライムを探してくれ」

「言われなくても今探しているところですよ......ここから北東辺りにスライムらしい魔力反応を感じました!ですが幼なじみの人の魔力反応は無かったです......」

「そうか......取り敢えずスライムを狩るか」


ホーリーの感覚を頼りにスライムを狩っていく。ただただ無心に刃を振りスライムを倒していたらスライムの核の欠片がとんでもないほど集まっていた。


「ご主人様、焦りは禁物ですよ?それにまだ失踪したと決まった訳じゃないですし......あれ?あの人......」

「うん?どうしたんだホーリー?」


ホーリーがいきなり黙ったのでホーリーが向いた方向を見てみると中年のおじさんがいた。


「あのおじさんを知ってるのか、ホーリー?」

「えぇ。あの人ですよ、この前助けてくれたのは。そして......ご主人様の幼なじみから聞いた師匠の人です」

「......っ!!」


俺は気づいたらおじさんに向かって走り出していた。


「すみません!!この...前は!ありがとうございました!はぁはぁはぁ......それで......ニロの居場所を知りたいんですが......知りませんか!」

「えーっと......まずは落ち着こうか。それとおじさんが助けたのはただの気まぐれだから」


息切れになりながらだったが上手く伝わったようだ。


「それでニロちゃんの居場所だっけ?一応あの子の師匠だからね、おじさんも探してはいるんだけど......見つからなくてね」

「そうですか......」

「ご主人様〜!はぁはぁはぁ......やっと追いつきました!」


いや、身体の大きさ元に戻したらホーリーの方が早いだろ!と思ったが言葉には出さなかった。そんな事よりニロが本格的に失踪した可能性が出てきたな......


「師匠さんがニロに最後に会ったのは何処ですか?」

「あぁ、敬語じゃなくていいよ。所詮は中年のおじさんだからね。それで最後会った場所たけどね......街の門だよ、君も今日通っただろう?その場所がニロちゃんと居た最後の場所だよ」

「街の......門......だと」

「あぁ、街の門だ」


つまり......手掛かりがないって事じゃないか!!

クソッ!!ニロ、お前は一体何処に行ったんだよ!!


「そんな悔しそうな顔をするのは早いよ、本人が最後に言った言葉はこうだ」


『森でダンジョンを見つけたのよ、だからそこに行くわ!帰りを待っててね、師匠!それと起きたらハクに伝えといて、私が死ぬ事は無いから安心して待ってなさいって!!それじゃ!』


「森の......ダンジョン?」

「あぁ、だからおじさんは今ダンジョンを探してるんだが......君の蛇、進化してるね。見た目からしてフォレストスネークかい?」

「っ!?」

「ははは、そんなに驚く事ないよ、シャープスネークと違って見分けしやすいからね。それで確か『光合成』で五感の強化ができただろう?」

「師匠さんの言いたいことは分かった。それでで......できるか、ホーリー」

「ご主人様、私を舐めないで下さい。それぐらいやってみせます!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

探し始めると案外早めに見つかった。おじさん曰く、今回のダンジョンは洞窟型と呼ばれるダンジョン形式で傾向としてはトラップが普通より少ない代わりに魔物のレベルが高いらしい。


「それじゃあ入るけど......ここから先は正直初心者冒険者には行かせたくないのがおじさんの本音なんだよね」

「なっ!?ここまで来て行くなって言う気か!?」

「どうせ言ったって着いてくるんだろう、君は。だからこれだけはおじさんに言わせて欲しいんだよね、死にそうになったら迷わず逃げろ。命あっての冒険者なんだからね」

「......っ!はい!!」

「それは君も同じだからね、ホーリーちゃん。主を悲しませる事はしちゃいけないよ」

「シャー!」

「それじゃあ行こうか」


目の前の洞窟に入ろうとするが異様に足が震えてしまう。きっと未知の恐怖に生存本能がサイレンを鳴らしているのだろう。覚悟を決めても怖いものは怖いんだな。


「あっ言い忘れてたから今言うね、確かハク...だったよね?その恐怖を感じる感覚は覚えといた方が良い、恐怖心を忘れるとおじさんみたいに大事な存在を失ってしまうからね」

「わ、分かった」

「それと最後にひとつ、どうしても守り、助けたい存在の為に行動するなら覚悟ともう一つ大事なことがある、死ぬ気で挑む事だ。それじゃあ行くよ」


気づいたら足の震えが止まっていた。このおじさん、やっぱり只者ではないな......そんな事を思いながら俺達は洞窟の中に入った。

アフタちゃん「こういう事言っていいのか分からないけど......旧作と違いすぎじゃ無い?」

サブちゃん「ええっと......まぁ少し言うならですけど最初の章は割と大きく違いますがその後の章はほぼほぼ同じですよ!」

アフタちゃん「そうなの?ならまぁ......ってこの話はここまで!(まぁ私から始めたんだけど......)」

サブちゃん「そういえば大量にスライムの核を持ってますが全部で17個だそうです。そして総額は銅貨26枚だそうです!ちなみにジャイアントライデンスライムの核は総額銀貨20枚です。日本円にして二万円ですね」

アフタちゃん「あそこまで戦って二万円......まだまだハクは弱いんだね」

サブちゃん「まぁこれから強くなりますよ、従魔とヒロインが!!」

アフタちゃん「いやハクじゃないの!?ていうかヒロインはやっぱりニロなの?」

サブちゃん「え?まだメインヒロイン未登場ですよ......?」

アフタちゃん「......え?」

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