祈りの日
「ハク～今日は祈りの日なのに遅刻するわよ～」
母さんの声が聞こえ慌てて起きる
この世界の人間は15歳になる年に神に祈りを捧げ、自分のジョブを決めるこのジョブにより自分の将来が決まる。今この世界で確認されているジョブは106種類であるが伝説では600以上あるとされている。
「お母さんなんでもっと早く起こしてくれないの！」
「あらちゃんと起こしたわよ？その後また寝たのはどこの誰ですか？」
ぐぬぬ……本当のことをいわれ何も言えないな……
「えっと……い、行ってきまーす！」
逃げるは恥だが役に立つ、異世界人の誰が言ったのかは知らないがこの言葉はきっとこういう時に使うのだろう、多分
「あっ！！朝ご飯ぐらい食べて行きなさいよ〜！」
「帰ったら食べるよ！！」
「はぁ……にしてもあの子がもうジョブに就くのね。時の流れは早いもんね〜……」
鑑定はどこの町や村でも教会で行われる。俺が行った時には既に何人かの人が祈りを終えていた。
「もう、遅いわよ！」
そういったのは幼なじみのニロだった。
「仕方ないじゃないかニロ、寝坊したんだから……お前はもうジョブに就いたのか？」
「ええ、就いたわよ！」
「へ〜何になったんだ？」
「魔法使いや付与術士、賢者とかもあったけど結局《魔剣使い》になったわ！」
おいおい賢者て……サラッとすごいジョブ出てるじゃないか……これは神様もびっくりしただろうな〜
「そうか《魔剣使い》になったのか」
「なんか反応薄いわね！？もっと驚きなさいよ！」
「いや〜だってな？選択肢に賢者あったんだろ？なのにニロは《魔剣使い》を選んだ訳だ。正直お前ぐらいだよ、その選択肢で《魔剣使い》を選ぶのはな」
「そ、そんなことないわよ！」
いやいやいや……言葉が直ぐに出なかったって事は自分でもそう思ってる証拠じゃないか……
「おーいハク来たなら言ってくれよ。もう準備は終わってるぞー！」
「おっと俺の番か……じゃあ行ってくる」
そう言ってニロと別れ教会の中に入った。
教会の中に入ると祈りを捧げる部屋に案内され、俺は早速祈りを捧げた。
「こんにちは〜、あなたが最後ですよね？」
目の前？には神様らしき存在がいた。まぁ祈りを捧げたら意識がここに飛ばされた訳だし神様だろう。
「安心してください、ちゃんと神様ですよ」
あれ？俺今何か言ったっけ？というか喋ろうとしても口が動かない様な？
「あっそんな事無かった」
「口はちゃんと動きますよ。まぁ神なので心読めるんですけどね！！神なので！！」
ここぞとばかりに神であることを主張しますね。そんなに気に触ったんですか、神であることを疑われたの
「まぁ威厳がないって言われてるようなものですからね！気に触りますよ！」
な、何かすみません……
「分かれば良いんですよ、分かれば！それじゃあ貴方が就けるジョブを出しますね」
ジョブ一覧
《剣使い》《ソードマスター》
《魔法使い》《テイマー》《戦士》《騎士》
《ドラゴンライダー》《漁師》《農家》《精霊術士》
以外に多いな〜……というか精霊見た事無いのに精霊術士になれるんだ……
「適正があるものを選択肢に入れてるので精霊術士を選べば精霊見えるようになりますよ？あなたは割と人外と仲良くしたりするのに適正があるようですね」
そうなのか……だから昔から村にいるテイマーのおじさんの従魔と仲良くできたのか。よし、じゃあジョブは《テイマー》を選ぼう。
「それじゃあ《テイマー》でお願いします」
「分かりました、ではあなたにテイマーのジョブを授けます。これからの人生、頑張ってくださいね。では〜」
神様がそう言った後、眠気が襲ってきた。
感覚で現実に帰ってきたと分かった。なんか面白くて話しかけやすい神様だったな〜そういえばステータスって言えば自分のスキル能力が見えるんだっけ？
「『ステータス』」
名前 ハクLv1
HP10/10
MP15/15
ジョブ《テイマー》
ジョブスキル テイム 従魔召喚
スキル ステータス魔法 生活魔法
従魔 0
おお〜凄い……これが大人達の見ていた光景なのか……何か感慨深いものがあるな。
「終わったなら次の人が待ってるから、早く出て来てね〜」
声に出てたらしい。神様……最後じゃないらしいですよ……
「ジョブに就いて気持ちが高ぶるのはわかるけど終わったらすぐ出てきてね」
そう叱られた後、俺は待っていた二ロのところに向かった。
「ねぇハク！ジョブはなんにしたの？」
「あぁ、ジョブは《テイマー》にしたよ。何故かは知らないが魔物との友好関係とかそこら辺に適正があるらしい」
そう言うと二ロは驚いた後に納得の表情を見せた。
「成程ね〜だから謎に従魔ちゃん達と仲良くなるのが早かったのね！にしても、良くあの神様と話せたわね！」
「えっ普通に話せたけども……ニロ、お前が見た神様は男だったか？女だったか？」
もしかしたら担当の神様が違ったのかもしれないので確認してみる
「えーっと……確か男の人だったわ！」
どうやら神様は複数人いるらしい。まじか〜……まぁ今後会うことは無いだろうし気にしなくて良いか
「あっ、そういえばだが俺はこの村を発つ事にするよ。旅に出たいと思ってたしな」
「そうなの？なら私も付いてくわ！」
「いや、お前はダメだ」
「なんでよ！」
「逆に聞くがなんでいいと思ったんだよ！？あのな、お前が思ってるより旅は厳しいものになると思うぞ？」
旅は俺一人で行くつもりだったし、普通に危険らしいから二ロにはこの村に残って欲しいのだが……
「厳しくても良いから私は着いていく！！それに私はもう《魔剣使い》よ？危険でも問題ないわ！！」
やっぱりだよなぁ〜昔から二ロは一度決めたら意地でも意見を変えないんだよ。
はぁ……どうしようかな
アフタちゃん「初めましての人は初めまして！前作から来た人はこんにちは(？)アフタちゃんです！」
サブちゃん「後書き先……アフタ先輩なんでテンション高いんですか？」
アフタちゃん「やけくそだよ！！というかこの作者はVRMMOのやつといい今回と良い一回はリメイクしないと死ぬんか！ってぐらいリメイクするからさぁ！後書き担当の身にもなれってんだ！」
サブちゃん「まぁ一回は事故ですけどね……」
アフタちゃん「取り敢えず！今作もよろしくね！作者は一回殴られていいと思うよ！」
サブちゃん「そんな事言うと出番失いますよ？」
アフタちゃん「ふっふっふ……それはないね！何故なら！私が！一番！古参だから！！」
サブちゃん「な、なるほど……多分関係ないと思いますよ？」
アフタちゃん「え？」
サブちゃん「とまぁこんな所で今回は終わりです！次回もお楽しみ〜」
アフタちゃん「私のセリフ取られた！？」
サブちゃん「今回一話目だから誰のセリフとか決まってませんよ？」
アフタちゃん「あっ……」
