幕間
『────はーい!!! ってことでまずは準決勝第一試合、二位同士&三位同士タッグによる激熱マッチを終えましたところでぇっ!!!!!』
『……激熱というか、激寒じゃないの? 物理的に』
『第二試合が始まるまでのインターバル十分少々! ゲストと共に感想やら解説やら諸々で時間を潰していきましょーうぜぃっ!!!』
『ん』
『………………えー、と』
『ってことでぇ! お招きいたしました御三方まずは【糸巻】ナツメちゃーん!』
『ぁ、うん。はい、よろしく……』
『声ちっさ緊張してるのかな可愛いねぇ!!!』
『はぁ? べ、別に、そん────』
『んでんで! お次はぁ』
『弄っといて投げっぱなし……!?』
『事前アンケでの希望票数がアレだったので仕方ないっちゃ仕方ないんですけども、例によってアイリス様いらっしゃいです喋らせっぱなしで申し訳……!』
『平気よ。気にしないで』
『寛大お姫様マジお姫様……! ハーイほんでもって最後にぃ!』
『いや、待って。あのですね、俺、この後すぐに試合が────』
『おいでませ【曲芸師】! ここも立派な隙間時間だぜ逃がさんよ!!!』
『えぇ……』
『おつかれさま』
『うん……あぁ、いや、そっちこそ。一日喋りっぱなしで喉とか大丈夫か……って、大丈夫に決まってるか』
『ふふ……ん。仮想世界のアバターさまさま、ね』
『間違いなく、俺の明日は休養で終わりそうだけどな……』
『……────』
『ぁ? お、なんだなんだ待て待て待てコラ今の動きの意図はなんだ何故に近寄って来ようとしたストップだ手を挙げろ大人しくその場で用件を言いたまえ』
『耳、貸して』
『え、ダメです。というかその発言がギリギリもうダメだろ自重しろ頼むから』
『………………なにこれ。帰っていい? ねえちょっと司会役なんとかして──』
『────────ッッッぶわっはい!!! ビックリしたぁッ!!!!! なぁーに公然とイチャ付き始めてんすか起訴しますよ!? そーゆうのはカメラ回ってるところで「今からやりまーす」って宣言の後にやってくださーい!!!』
『いやカメラは回ってるでしょ』
『カメラが回ってるから諫めてるんですが』
『カメラは回ってる。……ハル、後で少しいい?』
『いや、いいけど、ソレもダメかなぁ……』
『はーい!!! はーい!!!!! もうラブコメに隙間時間まるっと埋め尽くされそうなので無理矢理進行しまーっす! ……ナツメちゃんが!!!!!』
『ッ、はぁ!? な、なんでウチが────』
『『『…………』』』
『一瞬で息合わせて三人とも黙ってんじゃないわよ‼︎』
『とまあ、かぁいい子猫ちゃん弄りはこの辺にしといてですねー』
『どの辺まで!? どの辺までがウチ弄りの段落だったの……!』
『…………もうこれ天性の弄られキャラだよな、なっちゃん先輩』
『ぼそっと言っても聞こえてんのよハルこんにゃろう……っ、アンタも呼び方、地味に定着させようとしてんじゃないでしょうね……!』
『ぅお、流石は猫。耳いいっすね』
『縊る』
『こわ。まあまあ、なっちゃん落ち着いて』
『────なっ、は、にゃっ……!?』
『……多分、ハルはナツメの不満に応えて短縮したのだと思うけれど』
『なんで先輩を省いたぁッ‼︎』
『親しみを優先しました』
『やっっっぱコイツかわいくないッ!!! 姫これのどこが好きなのよ!?』
『……………………………………いい?』
『ダメに決まってんだろ。頼むからやめてください俺が悪かったです許して』
『あーあーもうこれ無理ですねゲスト抽選事故ですね、へいスタッフさんどうしましょー! ────え? 超面白いからこの際もう好きにやらせとけ? ウルトラ気が合いますねぇそしたらノノミちゃん黙って壁になりまーっす‼︎』
『仕事しなさいよ【彩色絢美】ぃッ!!!』
この後アーシェがしれっと軌道修正してメチャクチャ感想会した。