第十幕 壊れ欠けゆく船と迫る刻限
第十幕 壊れ欠けゆく船と迫る刻限
マギクスサイド
01 魔力暴走
アイナとの戦闘で、怪我をしていたミリは魔力を暴走させていた。
魔力を制御できず焦るミリ。
風の魔法が暴走したせいで、姫乃達が吹き飛ばされた事を気にやむ。
02 姫乃はどうやって止めたの?
シュナイデル城防衛の最中、姫乃も魔力を暴走させたが止めることができていた。
その話を聞いていたミリ達。
エアロは、ミリに落ち着くように言う。
ミリは何に動揺してたのかを考えて、心を落ち着けるように頑張る。
その努力は功をなした。
魔法は制御を取り戻す。
「多分、死にたくないって思ったからだと思う。今まではそんな風に思った事なかったから……」
ミリがそうこぼした言葉に、エアロは「それがそんなにも特別な事なんておかしいですよ」と述べた。
03 不審者は気絶させましょう
暴走が収まった後、アスウェルは気絶させられる。
「起きていると事態をややこしくするだけなので」と、エアロ。
04 クレーディアの提案
これからどうしようと悩む一同。
とりあえず転移台を調べてみると。
装置はもう動いてないみたいだった。
エネルギー足りてないのに、動いて大丈夫なんだろうかと、その場にいる者たちが考える。
ハイネルはディークを心配して無言。メリルが気遣う。
「カリバンの奴なら大丈夫ですよ。運だけは人よりかなりいいですから」
ムラネコは心配そうに転移台の操作台をカリカリしている。
なあはそんなムラネコのそばに寄り添っている。
コヨミはベルカに向き合う。
そこでベルカが口を開いた。
05 姫乃達は必ず連れてくる
ベルカは話す。転移装置でどっかに行ってしまった姫乃達を、自分なら連れ戻す事ができると。
06 その前にやっておく事
けれどその前にしておく事がある。
ベルカも、ミリ達も。
ミリ「しておくことって?」
07 息抜きしてて「え?」
ベルカ「息抜きしてて」
一同「え?」」
ベルカは難しい説明とかしなかった。
わざとではない。
ベルカ「雪菜から言われていた予定があるでしょう? それのことよ」
08 フードの女性とアスウェルを連れて
ベルカは、昏睡状態にあるフードの女性と、気絶状態のアスウェルを連れてどこかに行たいらしい。
ミリ「城襲った人間連れていくつもり?」
コヨミは困惑しているが、最終的には自分の勘を信じて承諾。
09 ハイネルの申し出
ハイネル「ならば私が同行しましょう」
運ぶ人間が必要だろうと、ハイネルともう一人。
メリル「じゃあ、ボクも行ってきますね」
10 日にち変わって
日付が変わって翌日になった。
ミリ達は、数時間くらい寝る。いつもより少ない。
エアロ「寝不足になる習慣、嫌な習慣ですね」
ミリ「補佐の仕事で忙しくしなかったわけ?」
エアロ「町長、いえ元町長がそのあたりはうるさかったものですから。時々しか夜更かしはしてません」
ミリ「異世界にも寝不足は子供の成長に悪いって常識あるんだ」
なあ「すぴー」
その点、なあちゃんはまったく心配いらない。
11 朝市
ベルカに息抜きしろと言われ、雪菜にも言われたので。
久しぶりに外出。
新鮮とれたて野菜が並ぶ市場へ。
12 買い食い
昨日大変だったせいか、お腹がすいている皆。
メリル達が、食堂からいくつか持ってきている。
13 やけに目立つ体質?
ミリはなぜか、人目を引いてしまう。ユーリとかチィーア、休憩寮の子供達にかわいそう扱いされる。
休憩寮の子供たちは、市場の手伝い。選達や、レト達もいる。
14 水礼祭の的
水礼祭の的が店の看板に再利用されていた。
15 信仰心とかどこやった
ミリ「そんなことやってるから、イカ魔獣が(略)」
16 迷子を連れた少女
迷子を連れて、保護者を探す金髪の少女がいた。
17 エアロは察した
その少女を見て、エアロはベルカの意図を色々と察した。
後にエアロ「だって、ミリさんの姿そっくりですから」。
エイミィの姿が似ている。
金髪で背は高いけれど、基本はミリだから。
18 エイミィとマリー確保
エアロは言った「確保!」。
紛れ込んでいた兵士たちが行動。
エイミィは逃げようとしたが捕まってしまう。
エイミィは何かヘマでもしたかと、考える。
マリーはマイペース。
19 迷子は人員補充
マリーは中央領にある人形店の店主、しかし機術の腕もあるようだ。
パルムノードの知り合いであるらしい。
パルムノードの事をマスターと呼ぶ。
ベルカはその事を見越して?
20 結界から出られないので尋問しましょう
城に連行したエイミィを尋問。
エアロ「転移魔法は使えないので、逃げられませんよ」
21 アイナとの関係性
エイミィは漆黒の刃だがアイナの駒でもあった。アイナが不明と聞いても、エイミィは心配しない。
エイミィ「殺して死ぬような人間じゃないでしょ? 神なんだから」
みんな「神?」
エイミィはアイナの正体や目的を話す。別に信頼関係とか義理なんてないし。他言無用の契約を交わしたわけでもないから。
皆はそれぞれの感想を言う。
ミリ「ウチ等の世界に来てたとか」
エアロ「神様って、スケールが大きすぎませんか?」
なあ「ふぇ? 神様はおっきな人だってなあ思ってるの」
22 漆黒の刃のメンバー
牢屋に収容されたエイミィは、揃ったメンツを見て、下手に逆らわなくて良かったと結論。
エイミィ「分かってたことだけど、何気に恐ろしい光景だわね」
23 捕まった奴らの様子見
ロザリー「おひさー」
クルス「やあ」
捕まってるメンバーは相変わらず、危機感がない。
24 千里眼
エアロ「ここの様子、知ってたみたいな様子ですね」
エイミィの視線は、中身がある牢屋へ真っすぐ向かった。
見るべき場所を迷わなかった。
城の内部でも、鏡の位置や、壊れた床の凹凸に戸惑わなかった。
そこで、千里眼の説明をするエイミィ。
それは、さっきの話で黙っていたこと。
エアロ「これからは、隠し事はなしにしましょう」
エイミィ「アスウェルが恐ろしいって言ってた意味がよくわかるわね」
その話を聞いて、嫌そうな顔をするエアロ。
メリル「先輩がすごいのは知ってますけど」
ミリ「あんた、あいつになにしたわけ?」
25 チュウボって目が光るんだ
千里眼使用状態のチュウボは目が光らなくなる。光らないチュウボをミリは見ていた。
アルノドをいたぶるときに使ってたから。
26 なあとミルストとレトとバール達
束の間の息抜きの後、なあはミルストに話しかけられる。そこには、レト達もいた。
27 見てもらいたいものがあるんです
ミルストは何かの覚悟をする。
ミルスト「世界の種子であったあなたに、見てもらいたいものがあるんです」
なあ「ふぇ?」
28 箱舟
ミルストに導かれて訪れたのは、箱舟という場所だった。
中央領の上空に、透明状態で存在。
29 種の管理
箱舟では、神話の時代に保護した様々な種があった。
ミルスト「ここにいるのは、もう今の時代には存在しない生物たちです」
ぴーちゃんと同じ鳥も飛んでる。
マギクスの記録では百年前に絶滅したとされている鳥。
30 世界の真実
ミルストは世界の真実を語っていく。
31 死者が住むべき世界
この世界は、死者のための世界であると。しかしそこに、無理やり生者が住んでいる。
ミルスト「だから色々無理が生じてるんです。先日は、死者が湧きだして、大変な事に……」
日常的に湧いているのは、エンジェ・レイ遺跡の中。
おててが「こんにちは」してる所。
32 浄化能力者選定について
浄化能力は、今まで「献身」的な者が使っていた。
ミルスト「世界に対する無償の愛。見返りを求める事なく誰かに尽くす心。それを判断基準としていました。一人例外がいるのですが、その人は元から浄化能力を使えるので除外して……」
例外はアイナ。
33 基準の変更
しかし色々と切羽詰まってきたので、基準を変更したらしい。
ルミナリアも一応候補には上がっていた。
しかし、基準に満たないため。
このままだと世界が危ないと判断。
34 試験を受けるか
それとは別に、箱舟の管理者が寿命なので。誰かに管理を引き継いでほしい。
ミルスト「ここの箱庭を管理する者達も、長くはないので色々と大変なんです」
35 考えを整理させてくれ
バール達はほぼ思考停止した。
バール「衝撃的な事をいっぺんに聞きすぎた」
レト「冷静でいるの無理じゃね?」
ミルストはレトに言う。
ミルストは、浄化能力者としてふさわしい人間を探して、接触を図ろうとした。あと管理者に不和刺しい人にも。けれど獣の姿では喋れないので、人間の姿が必要だった。
アイナや氷裏が使っていた施設を、こっそり利用して魂を移し替えたらしい。
レト「って事は、最初に異世界に来た地点は別の場所だったのか」
36 選達の日常
選達は相変わらず忙しい。そろそろ人を増やした方がいいかもしれない。
華花「組織を大きくした方がいいですね。手が回らないと、せっかくの依頼者さん達の申し訳ないですし」
選「わざわざ俺達を頼ってきてくれてるのに、って思うよな」
アピス達が適当?
水連「あのおぼっちゃま達に声かけてみたら?」
37 アテナからの報告
アテナがやってきて、事件が起きたと言われる。調査をお願いしたい。
アテナ「色々忙しいと思うのですが。至急対応してほしい事があるんですです」
38 大牙との思い出
選達の頭によぎるのは、過去の思い出。
39 人質
ホワイトタイガーと明星蛇紋図の戦いで、華花が人質になった。
華花はその時に、背中に傷を負ってしまった。
華花は気にしていないというが、選や緑花は気にしていた。
40 留守してろ
大牙に戦力外通告をされた選達。留守をしてろと言われる。
選「なんでだよ」
緑花「戦力は多いにこしたことないでしょ」
ゴミがいくつ集まっても、ゴミなのは変わらないと言い放つ大牙。
大牙「足手まといになるだけってのが分からねぇのか」
41 実力もない、信念もない、役割も分からない
選たちには足りないものだらけだから、足手まといになる。
大牙「てめぇ等より弱ぇ華花の方がよっぽど役に立つだろうよ」
42 約束破りの代償
それでも駆けつけた選、払った代償は高かった。
華花と大牙は怪我を負う。
大牙「だから来んなっつっただろーが」
43 選達が決めた事
ヴィンセントに言われた事が気になる選達。ベルカに言われた事も。
44 ヴィンセントの提案
ヴィンセント「甚だ不本意だがーー」
特訓つけてくれるらしい。
選「思ったより良い人なんだな」
緑花「そうみたいね」
45 セルスティーの頼みだから
ヴィンセント「あれに借りを作っておくにこしたことはない」
失踪した件でセルスティーに色々言われそうだから。
ヴィンセントは弟子に甘い。弱い。
46 牢屋の中の会話
牢屋の中で、呑気に会話をする、漆黒の刃達。
47 漆黒の刃捕まりすぎじゃない?
多すぎ。
48 絵の具ヒントのお礼
アテナが、ミリ達の話を聞いてやってきた。
彼女はルーンの前に立つ。
アテナ「お礼はきちんと言っておかなければなりませんです。人として」
監獄長がイフィールの事思い出してる。
監獄長「なんか似たような事あったな」
49 暗部ってなんです?
ルーンと久しぶりに会話をしたが、疑問点があった。
アテナ「暗部なんてもの、ここにはありませんですよ」
誰から聞いたんですです?
50 誰にも必ず後ろ暗いところがあると思っていた
ルーン「それは冗談じゃ」
アテナ「冗談を言うような人間でないことくらいは、理解しあえていると思っていましたです」
ルーンは何を見て、暗部があると勘違いしていたのだろう?
51 イフィールとフェリ
イフィールとフェリは暇な時間を過ごす。
中央領の病院行きの紹介状は書いてもらったので、後は安静にしているのみ。
52 位置情報とは?
フェリ「位置情報を取得」
フェリが呟く位置情報とは何なのだろうか。
フェリはあいかわらずイフィールになついて?いる。
フェリの事で分かった事はチョロロが好き?な事。
動物への餌やりに興味があること。
動物の世話をさせてみると刺激になっていいかもしれない、と思うイフィール。
53 ルミナリアは姫乃がとても心配
転移台に落ちてしまった姫乃をルミナリアはすごく心配していた。
ルミナリア「すごく助けに行きたい!」
三座「我慢してくださいまし」
ユミン「そうだよ。というか行きたくても無理だからね」
ひめー。ひめー。
ユミン「お兄ちゃんうるさい」
イカロ「ええと、そろそろ魔大陸組が来る頃ではないですか?」
三座「はぁ、考子様にあいたいですわ」
ミミはおまけ。
ミミ達はアキハ達と連絡。
54 わたくし達は出来る事をするだけですわ
ルミナリアの特殊スキル(生霊さん)は、大丈夫だよと言っている。
生霊姫乃「私なら大丈夫だよ」
他のメンバーはルミナリアのスキルの事を知らない。
55 そろそろ皆のところに戻らないとダメだよ
ユミンに叱られるルミナリア。
ルミナリア「分かったわ。心配だけど。やる事やらなくちゃ」
ユミン「さっきまですごくごねてたのに、何があったの?」
56 イカロと大魔導士の会話
合成で結界の魔石を作ったイカロは、がんばって大魔導士と会話をする。
イカロ「もももっ、もし石の事でなにかあったら水かがみで連絡を。ミミちゃんなら、取れると思うので」
57 兵士達の訓練は一朝一夕には進まない
防衛戦の反省を活かして、兵力増強を頑張る城の者達。
ただでさえ少ない戦力。スカウトを含めてもやっぱり少ない。とりあえず質を上げて行こう。
58 香水と呪い
呪いの匂い、香水で分かりづらい。
ミリ「もしかして、あいつ何か企んでる?」
59 世界を壊す憎悪なんて簡単に生まれる
簡単に生まれる。
60 ベルカと小さな小女とソフィーネ
ベルカはディテとソフィーネを分離させる。