あなたが幸せになるために
本当に、本当にそれでいいの。
あなたが笑ってくれると、僕もうれしいです。
だから、僕の話を聞いてください。
僕は、皆が想像するよりは、少し年上です。
若いころは、生きるのが上手じゃなくて、不器用で、寂しがり屋でした。
そうして、いつの間にか年をとっていました。
そういう、実は何処にでもいるような、おじさんです。
だから、若い人をみると、ちょっと心配したりします。
余計なおせっかいかもしれないけれど、本当に本気で心配しています。
何かがいいとか、悪いとかの話ではありません。
お説教とかじゃないので、心配しないで読んでください。
凄く当たり前の話です。
でも、凄く忘れがちなことなんです。
それは・・・。
「誰もが一度きりの人生を生きているってことを忘れないで」
というお話です。
えっ、改まって何をいまさらって、思うかもしれません。
のんびり死体も、ついに焼きがまわったとおもわれるかもしれません。
でも、本当の話です。
年を取ってくると、どんどん実感が湧いてきます。
のんびり死体も、若い頃がありました。
その時は、人生はとてもとても長く、時に退屈で、窮屈で、寂しいものだと感じていました。
ゲームに興じたり、友達と遊んだり、喧嘩したりしながら、大人になりました。
大人になってからは、ずっと仕事に没頭していました。
ふと気が付くと、鏡の前の自分は、子供のころと変わらぬような顔のまま、随分と髪が白くなってきました。
朝起きると、体が重い日が増えました。
なかなか、長く眠れない夜が続きます。
で、今さらになって、あぁ、あれもやってみたかった、これもやってみたかったと思ったりもするのです。
人生がこのままで、どんどん過ぎ去っていき、若いころ挑戦しなかった事に、切なさを覚えるのです。
だから、そうならぬように、一度きりの人生なのだからと、何度も心に思ってください。
物語の主人公のように、ときには我慢を重ね、自分を磨いてください。
やりたいことに、心から打ちこんでみてください。
人に笑われようと、欺かれようと、何があろうとも、なりたい自分のままで、生きてください。
だって、本当に一回しかないのです。
それで、あなたが笑ってくれたら、きっと僕も、一緒に笑える気がするのです。
・・・・
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えっ、のんびり死体はどうなのって。
そりゃもちろん、毎日楽しく過ごしています。
知らない人とすぐに仲良くなって、人に色んな愛称つけて、誰にでもついていきます。
仕事もやりたいことしかやらないし、気分で引越しします。
海のそばもいいし、山もいいし、川もいいし、都会も好き。田舎も好き。
好きな人には好きだというし、嫌いな人からは逃げ回ります。
やりたいことの為に、もちろん我慢もします。
人からは、あんたはいい加減ねぇっていわれますが、「そうですよねぇ」って返事します。
あぁ、いろいろ言ったのは、もう少し早く、こんな風にしてたら、もっと面白かったかもと思っただけですよ。
ん?寂しい話だと思った?
ごめーんっ!
最近は魚釣りが大好きな、のんびり死体でした。
またね。