第0話 Lastお姉さん
私はあの後、荷物を実家に送り住民票を移してから日本中を旅した。
そして思ったのだ。モンスタークレーマー多すぎだと。
旅を終え実家に戻った私は直ぐに起業しクレーマー対策専門の会社を立ち上げた。
そう、私の短気はビジネスになるのだ。
企業や学校とタイアップしモンスタークレーマー(ペアレンツ)のヘイトを私の会社に集中させ連中の逆ギレを私+役員集団(全員短気)の逆々ギレによって沈静化させるのが主な業務内容だ。
企業や学校は万々歳で私+役員集団はハイになれるしお金も貰える。みんなHAPPYでまさにwinwinの関係ってやつだ。
まあクレーマーとペアレンツはwinじゃないけどな。
逆々ギレが効果テキメンなのか年々モンスター連中は激減していき私はわずか10年でクレーマー対策の人間国宝となった。
これも少年のおかげかもしれない。
少年はもうこの世界にはいないが私は少年との出来事を昨日のことのように思い出す。
あんな変な出来事は私の人生史において死ぬまで起こらないだろう。
「ああ…そういえば少年。私、少年の名前知ってるんだぜ? ニュースでみたからな! 善哉おしるこ……フフッ変な名前」
悪いな少年! やっぱり笑っちまうぜ!!