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‥幽霊って、便利だなぁ。
建物とかすり抜けるし、高い所から飛び降りても平気だし。
何より、どんだけ動いても疲れないし。
(いや、本当に便利だなぁ‥。後ろさえ見なければ‥。)
後ろからは、さっきのジャージ姿の男が鎌を振り回しながら、追いかけて来る。
──だいたい1時間前──
曖昧な返事の後、男はいきなり鎌を振り上げた。
‥俺に向かって。
「んじゃ、さっさと終わらせて飲みに行くか。」
「終わらせるってなにを?」
身構えながら質問する。
「お前をあっちの世界‥死後の世界に送ることだよ。」
「あんた、一体何なんだ?」
さらに、質問する。
「あー?見りゃ分かるだろ、死神だよ。」
「‥はぁ?しっ、死神?」
えーと、死神ってアレだよな。
大きな鎌持っていて‥‥うん、それは持ってるな。
服装がもっとこう‥
‥って、イメージ違い過ぎる!
いろいろ衝撃なんですけど!?
「もうそろそろいいか?さっさと帰りた‥って、待て!!」
俺は、逃げた。死神から。
まぁ、当然追いかけて来る訳で。現在、絶賛逃亡中だったりする。
‥‥長くは続かなかったけど。