第10話王都到着
第10話:王都到着
闇の教団の奇襲を受けたものの、俺たちはなんとか撃退し、王都への道を急いだ。
そして——
「……デカいな」
目の前に広がるのは、高くそびえる城壁。その奥には、荘厳な城と無数の建物が立ち並んでいる。
ついに、俺たちは王都へと辿り着いた。
「ここが王都ルクレシア。人も多いし、活気があるわね」
エリスが感嘆の声を漏らす。
街の入り口では、衛兵たちが出入りする人々を監視していた。
「入国税として銀貨一枚かかるよ」
門番が告げる。俺は異世界に来てからまともに金を稼いでいないが、エリスがサッと銀貨を取り出し、支払ってくれた。
「助かる」
「いいのよ。あとで稼いでもらうから」
彼女はクスッと笑った。
情報収集
まずは宿を確保することにした。王都の中心部には「金獅子亭」という比較的高級な宿があったので、そこに泊まることにする。
部屋を確保した後、俺たちは王都の冒険者ギルドへと向かった。
「ここがギルド本部か……」
街のギルドとは比べものにならないほど大きな建物。中に入ると、多くの冒険者たちが依頼を受けたり、情報を交換したりしていた。
「まずは、闇の教団の情報を調べましょう」
俺たちは受付に向かった。
「闇の教団について何か情報はありますか?」
「……闇の教団? そんな組織、聞いたこともありませんが」
受付嬢が不思議そうな顔をする。
「でも、千年前には存在したんだろ?」
「ええ、歴史の中ではそう言われています。ただ、それが本当に実在したかどうかも不明ですし、少なくとも今の王都でその名前を口にする人はいません」
「……なるほど」
情報はゼロ、ということか。
「じゃあ、この宝玉について分かることは?」
俺は黒鎧の男から手に入れた宝玉を見せた。
「少々お待ちください。専門家を呼んできます」
受付嬢は奥へと消えていった。
謎の男
「やれやれ、お前たち……面白いものを持っているな」
背後から、低い声が響いた。
振り返ると、黒いローブを纏った男が立っていた。
「……誰だ?」
「俺の名はクロウ。単なる研究者さ」
男は不敵に笑う。
「その宝玉について知りたければ、俺の研究所に来るといい」
そう言い残し、男はギルドを出ていった。
「……どうする?」
エリスが小声で聞いてくる。
「行くしかないだろう。あの男、何かを知っている」
俺たちは、クロウの後を追った——。




