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優先順位

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

喚かないのが〜。の二人。

愛が重いのは多分昔から。

彼奴と別れた後、俺は一人家路に向かって歩いていた。体に残るのは、最後に触れ合った彼奴の温もり。恐らく異性では俺しか知らないあの甘さ。其れを噛み締めながら考える。

好きな奴は何時でも幸せでいて欲しい。そう思うのは、何もおかしな事では無いだろう。ただその思いは『俺達』は人一倍強い。

実際、彼奴は自分の本心を押し殺して、想い人の気持ちを優先させた。助言も発破もかけて、両思いにした。そうして誰も知らない場所で泣きじゃくる。

だから今度こそ彼奴には他者ではなく、自分の事を優先して欲しい。自分が思うがまま、その優しさで傷付くことの無い様に。今度こそ、傍に寄り添って支えて、守ってやれるように。その為に俺は他者を排する。例え其れが親友であったとしても。

ふと、彼奴を幸せにする為に、俺以外の者と付き合う想像をした。

互いに見つめ合って、手を繋いで、抱き締めて、キスをして。それで、俺の元から離れていく。

――君のお陰で幸せになれたよ。有難う。

駄目だ。単純に嫌で仕方がない。俺以外の者と恋愛感情を持ったまま付き合うのが。手を繋ぐのも、抱き締めるのも、キスをするのも、それ以上の事をするのも、全部、全部全部全部全部、俺でなくては。俺でなくては我慢ならない。

だからその為に、彼奴の気遣いを無碍にしないようにしなくては。気遣いさえも利用して、もう少し意識させなくては。けれどもその為に、次こそは強ばらないで、いてくれたら。

そう考えていると、家の前に着いていた。

「ただいま」

「おかえり〜」

インターホンを押すと母がひょっこり顔を出した。行先と同行者は告げていたが、事情を察してか何も聞かない。ただ満面の笑みで此方の様子を伺っている。

「来週、彼奴の家、行くから」

本当はうちの家に来て欲しかったけれども。それは我慢。第一優先は彼奴の幸せ。第二優先に恋愛感情。付き合っているのだなら、手放さなければ良い。

「久しぶりだね。菓子折りして行きなさいよ」

其れを聞いて、ふと思った。次はチョコスティックを持っていこうと。

彼女に比べて非常に書きにくい彼。

基本的に無口だし、何考えているか分からないし。


ただ分かっているのは、

彼女の幸せが第一で、彼女の事を守りたいし、支えたい。

でも情欲という感情も同じくらいある。

そしてその二つを達成する為に、付き合っているということ。

強欲で両方手に入れる。というのは、昔からです。


難しい。本当に難しい。

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