表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『植物図鑑』片手に過ごす辺境伯生活  作者: とおりすがりのふに族団長
9/17

第九話 あれ?なろう小説的な初バトルは???

お昼ごろに辺境伯屋敷下の街に着いた所で替えの馬車に乗り換える・・・のだがおかしなことが一つ。

「馬車一台の交換に使用人多すぎじゃね?」

エルフメイド長さん筆頭に年齢層高めのメンバーが集結してて、馬車から降りた俺に労いや期待の言葉を掛けてくれる。

いきなり大勢の大人にこんな言葉を矢継ぎ早に掛けられるという前世では未体験の事態に脳がバグってしまい、思わず

「やめてくれよ、普段は夜のお店で●●●してる癖に~(メイドと一緒に夫婦で勤めてる執事さん)」

などどいうアクロバティックな照れ隠しをしてしまったせいで、そばに居た奥さんメイドが修羅と化して和やかな雰囲気が一瞬で修羅場になってしまった(;^_^A

そのせいで、またもアイリーンに修羅場からアイアンクローで強制退場させられてしまった。

「うーむ、なぜこうなった?」

「恭介様が何時も脊髄反射で喋るからです!!」

ちゃうねん!ただの照れ隠しやねん!と良い訳する暇も無く馬車に放り込まれてしまったで候。

「気を取り直して、国境の街のこっち側の戦力って十分なの?戦争に持って行かれたりしてない?」

メイドさん達から渡された昼飯食べながら、念のために懸案点を質問すると、意外な回答が返って来た。

「力での実力行使の戦力はもちろん問題ありません。しかし、今回はとある理由で別の方法を使うつもりです。相手を殺してしまっては意味がありませんので」

「???そりゃ生け捕りが一番だけど・・理由って何?」

「もちろん確証は無いのですが、『時渡りが扱う道具は持ち主の死亡と同時にこの世界から消滅する』という定説があります」

なんでも実話の一つとされる『聖剣』は勇者が亡くなる直前まで普通に息子が使用していたらしいのだが、勇者が亡くなると同時に消えてなくなったらしい。

勇者を擁する国は必死に隠し通そうとしたが、公衆の面前で剣が消えてしまった為にあっという間に世界中に情報が拡散してしまったらしい。

もう一方の『魔導書』については自身の悪行が災いして最後は連合国による国王5人の神威魔法連打というフルボッコを喰らって居城が跡形もなく消し飛んだそうなので参考にはならないそうな。

しかし、この二つの神器が残ってたりしたら、絶対使うやつが現れるはずなのでこの話はかなり信ぴょう性が高いとみて良いだろう。

『図鑑』のヘルプ機能をみてもそんな記述は無いけれど、これはあくまで『使い方』のヘルプでしか無いってことだろう。

「理由は分かったけど、どうやって捕えるつもりなの?」

「リスティが街で対象の噂を調査した所、一方的に熱を上げてる娼館の娘がいるらしく・・・その娘に協力を依頼して捕獲するつもりです。」

おおう、なんというピンポイントで刺さりそうな作戦。しかも一方的というのが泣ける。いや、そうしう産業なのは死ぬほど分かってるけど!?

「でも任務中なのに夜遊びするのかね?」

「当人の話だと任務中なのに店に来ることもしょっちゅうだそうなので確率はかなり高いと思いますよ。ダメならなるべく手勢が少ない所で奇襲ですね。どちらにしろリスティが上手くやりますよ」

おや?

「え!?俺のすることは?」

「特にありませんね。しいて言えば王軍の前線に送る為の物資が失逸したときの補填位でしょうか」

「ちなみに、相手を断罪、糾弾するシーンとかは?」

「それ、裁判の席で良く無いですか?」

ぐうの音も出ない正論に反抗する為に、食後のデザートにストックしてたイチゴを『図鑑』から出して一人で食べようとする。

18歳の専属美人メイドを相手に本気の取っ組み合いをしてイチゴを奪い合う主人公の姿がそこにはあった。

もちろん負けた。俺になろう系主人公のようなカッコいい対決シーンは無理かもわからんね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ