雷降って地砕ける
どうも、トイレは極力家でしかしたくない、でもピンチの時はパチンコ店なら綺麗だからおーけーのピーマンです。
そろそろモンハンが発売されてしまうので、していなかった分練習していて筆が進まず投稿が遅くなってしまいました!ごめんあさ〜せ〜
まあ投稿が遅れた困る人なんていないでしょうけどね。
今回でアパッチ襲来編決着!という事で本編どうぞ。
第十話 雷降って地砕ける
砂埃舞う建物の屋上で相対していた勇者と殺し屋。
勇者「最初から本気で行かせてもらう!」
アパッチ「来い…」
勇者「うおぉぉぉ!」
突っ込む勇者、下がるアパッチ。勇者がアパッチの元立っていた地点に到達した時、足元が爆発した!
アパッチ「勇者に正面から勝てるとは思っていないんでな」
勇者「そうかもな!」
アパッチ「?!」
爆発で吹っ飛んだと思っていた勇者が煙から飛び出し懐に入り込んでアパッチを斬りつける!
ガキン!
勇者「?!」
アパッチ「備えはしとくもんだな」
アパッチは大きな盾で攻撃を防いでいた。
勇者「そんなデカイのどこに隠し持ってたんだ…」
アパッチ「俺は武器を自由に手元へ持ってこれるんだ。便利なもんだろ?」
勇者「なるほどね…まあそれなら俺も出来るけど!」
勇者はまた急接近して攻撃しようとするが…
バン!
アパッチが勇者の足元に威嚇射撃をして接近は阻止されてしまった。
アパッチ「まあ待て、そんなに慌てることはないだろ?」
勇者「何言ってんだ?お前が俺たちを殺そうとするからこうして戦ってるんだろうが!」
再度勇者は突っ込む!
アパッチ「刀一本で銃持ってる相手に突っ込むなんてあり得ないだろ…」
アパッチは右手で盾を構え、左手でサブマシンガンを勇者に向かって乱射する。
勇者は方向を変え、弾を避けながら回り込むように接近を試みる。
勇者「こんな連射もできたのか!」
アパッチは盾を消し、もう一丁サブマシンガンを持ち、弾の補充をしながら交互に撃つ事で攻撃を途切れさせないようにしている。
勇者「(くそっ!全く近づけない!どうにかして近づかなければ…ん?別に近づかなくてもいいじゃないか!)瞬身流剣術、飛瞬斬!」
勇者は走りながら斬撃を飛ばし攻撃した。斬撃が飛んでくるなんて思いもしなかったアパッチはもろに体を斬られてしまう。
アパッチ「ぐあっ!……なんだ…何が起こった…」
勇者「刀が近距離だけとは限らないんだぜ。終わりだ。」
勇者はアパッチに切っ先を向け諦めるよう促す。
アパッチ「これだから異世界ってやつは…なんでもありだな…
勝ち誇ってるとこ悪いが、まだやられるわけにはいかないんでな。抵抗させてもらおう」
アパッチはいつの間にか手にしていたスイッチを押すと、勇者の立っている位置が光に照らされた。次の瞬間空からレーザーが勇者を襲う!
勇者「なにっ!?」
勇者は咄嗟に魔法障壁を頭上に向け展開したが、レーザーの威力は凄まじく、すぐに壊れてしまい、ほとんど攻撃を受けてしまった。
アパッチ「奥の手は用意しておくものだろう?」
勇者「はあ…はあ…はあ…今のは…」
アパッチ「サテライトキャノンだ。もしもの時に備えて配備しておいた」
勇者「それがなんなのかは分からないが…連発はできないみたいだな…」
アパッチ「ご名答。だからこその奥の手だよ。さあ、立場逆転だ」
アパッチは跪く勇者の頭に銃口を突きつける。
勇者は倒れないようアクセルホッパーにしがみついている状態で、とても反撃できない。万事休すかと思われた。
勇者「確かに奥の手は必要かもな…」
アパッチ「ひとつ利口になってよかったな。まあ死んだらそれまでだけどな」
そう言ってアパッチは引き金を引く。
その瞬間勇者はアクセルホッパーの引き金を引き、飛び出した刀でアパッチの腕をそらせ、弾の軌道をずらし、そのまま刀を掴みアパッチを斬りつけた。
アパッチ「うぐっ!」
勇者「さあ、今度こそ決着だ」
倒れたアパッチを押さえつけながら言う。
アパッチ「はぁ…はぁ…参ったな……奥の手返しって訳か……こりゃ一本取られたね…」
勇者「さあ、全部吐いてもらうぞ…お前の雇い主、その居場所もだ」
アパッチ「俺の客が何者か?…さあ、わからねぇな」
勇者「流石最強の殺し屋と呼ばれた男だ、依頼主は売らないか…でも早めに言った方が身のためだぞ」
アパッチ「わーお勇者様に脅されたぞ。こりゃレアな体験しちまった…」
勇者「ふざけているのか!?悪いがこっちも気が立ってるんでおふざけに付き合ってられるほど優しくできないぞ!」
アパッチ「まあまあ、落ち着けって。別に嘘はついてないぞ。本当に何者かわからないんだ」
勇者「なに…?!どーゆーことだ!」
アパッチ「そのままの意味だよ。直接会った訳でもないし…」
勇者「直接会ってないのか?」
アパッチ「ああ、いきなり頭の中に声が響いてきてな、勇者を殺せってさ」
勇者「何だそれ、そんなんで言いなりになってるのか?」
アパッチ「はんっ!俺がそんなにお人好しに見えるか?報酬を貰わないと殺しはやらねぇ」
勇者「俺を殺しに来たって事は十分な報酬を約束されたのか?」
アパッチ「あー今思えば割に合わないな…後悔先に立たずって奴だまったく…」
勇者「……なあその報酬って…」
アパッチ「おっと、時間切れだ」
勇者「なに…?」
ゴオォォォォっと言う音が鳴り響き、空を見上げてみると、無数のミサイルがこちらに向かって来ていた。
アパッチの手にはスイッチが握られており、ミサイル到着までの時間稼ぎをしていたようだ。
アパッチ「これでまた賢くなれたな?その1、最後まで気を抜くな。その2、俺を止めたければ両腕を切り落とすんだな」
勇者「くっそがぁぁあ!!!」
勇者はアパッチを離すとミサイルに向かって跳んだ!
勇者「残りの魔力を全部!アクセルホッパーに!!瞬身流剣術
炎三日月!」
勇者が繰り出した斬撃は三日月形に広がり広範囲のミサイルを破壊したが、爆発し全ての魔力を使い果たして動けなくなった勇者を地面へと叩きつけた。
しかし、勇者が破壊したミサイルの爆発がどんどん誘爆して広がり、街への被害は抑えられた。
アパッチ「まさか誘爆で全部おしゃかになるとはな…勉強になったぜ」
アパッチはそう言い残すとどこかへ逃げていった。
ラムダの氷で守られていた冒険者ギルドから氷が解除されてエルザたちが出てきた。
エルザ「アレフ!しっかりして!」
駆け寄って来たエルザが勇者を抱きかかえ揺さぶる。
ラムダ「すぐに回復魔法を!」
ラムダが回復魔法を唱えると勇者は目を開けた。
勇者「おー…みんな無事か…?」
勇者はか細い声で言いながら辺りを見回す。
エルザ「あんたのおかげでね!それよりあんたよ重症なのは!大丈夫なの?あいつはどうなった?」
勇者「ラムダのお陰で俺は大丈夫…あいつは多分逃げた…」
ラムダ「私の回復魔法も完全に癒す訳じゃないので無理しないでくださいね」
エルザ「ほんとあんたって無茶ばっか…」
ガコッ
突然近くにあったマンホールが開き、中から見知った顔が出て来た。
エルザ「ギルベルト?!あんたそんなとこで何やってんの?!」
ギルベルト「ん?その声は…いとしのエリー!!」
エルザ「気安くエリーって呼んでんじゃないわよ!てかあんた死んだって聞いたわよ?まあ死んでないとは思ってたけど…」
ギルベルト「聞いてくれるかい?この長く険しい冒険話を…」
エルザ「あ、長いならいいや。とにかく生きててよかった!じゃないわ!こんな大変な時にいないなんて!ほんと役立たずね!」
ギルベルト「当たりきっつ!まあいいけど…ん?よおアレフ、随分痛めつけられたみたいだな?」
勇者「まあね…強かったよ…」
ギルベルト「あの程度のやつにそこまでなるとは、まだまだだな」
ギルベルトはエルザとラムダにボコボコにされた。
エルザ「早々にリタイアしたやつが偉そうにこの!」
ラムダ「今みでどれだけ大変だったと思ってんですかこの!」
ギルベルト「ごべんなざい…」
勇者「ははは…でもアパッチは逃げてしまったからまた狙われることになってしまうな…」
ラムダ「それでしたら追いかけてやっつければいいんじゃないですか?」
エルザ「それができれば苦労はしないって」
ラムダ「できますよ?前に言ったじゃないですか、持ち物などがあれば探せるって」
エルザ「そう言えば…」
勇者「言ってた……えー!!探せるのか?!」
ラムダ「戦った時についた血がありますよね?それでいけるはずです」
ギルベルト「早速探してくれ!あいつボコボコのボコにしてやるぜ!」
エルザ「あんたそこまで恨みが…」
ギルベルト「いや別に恨んじゃいないけど、こーゆーと盛り上がるかなって…」
ギルベルトはボコボコのボコにされた。
エルザ「とにかく!今はアレフの傷も酷いからもう少し休んでからにしましょ」
勇者「俺は大丈夫…ぐっ…」
エルザ「ほら見たことか」
ギルベルト「そうだぞ!エルザさんの言うことを聞きなさい!」
勇者「でも急いだ方がいいのは事実だ。俺との戦いであいつも消耗してるから回復される前に叩いた方がいい」
エルザ「うーそれもそうね…」
ギルベルト「それもそうだぞ!」
エルザ「ギルベルト」
ギルベルト「はい?」
エルザ「だまって」
ギルベルトはお口にチャックのジェスチャーを見せた。
エルザ「それじゃあ今夜!それまでは治療に専念して。いいわね?」
勇者「了解だ!ラムダよろしく頼む」
ラムダ「任せてください!」
ギルマス「おいお前ら、あいうを捕まえに行くのか?」
勇者「ギルドマスター」
ギルマス「俺たちじゃ戦力になりそうもねぇからよろしく頼むぜ。行く時は呼んでくれ、飛行船で連れていってやる!」
勇者「本当ですか!ありがとうございます!」
ギルマス「それじゃあ飛行船を手入れしてくるぜ」
こうして夜まで各々過ごすこととなった。
夜になり準備を進めていたところ。
ギルベルト「ぶっちゃけあいつはどうだったんだ?」
エルザ「あいつって?」
ギルベルト「アパッチとか言う殺し屋だよ」
勇者「かなり強かったよ。どうやら武器を召喚する能力みたいだけど、手元には注意しておいた方がいい。スイッチみたいな物を使って大きな攻撃をしてくる」
ギルベルト「なるほどな、要するにソッコーで手さえどうにかできれば相手じゃないと言うことか」
勇者「それができればの話だけどな」
ラムダ「居場所特定できました!」
ギルベルト「おっしゃ!エルザちゃん達からボコボコにされた恨み晴らしてやる!」
エルザ「もう何でもいいんじゃない…」
ギルマス「揃ってるな?飛行船の準備はできてるぜ!」
勇者「よし、出発だ!」
一行は飛行船にのりラムダが特定したアパッチのアジトらしき場所へ向かった。
ラムダ「この辺りです!」
ギルベルト「うーん流石に空からじゃ見つからんないか」
ラムダ「どうやら地下に隠れているみたいですね」
エルザ「そんな事までわかんの?!ほんと何でもありねあんた…」
勇者「どーやって中まで入って行くか…」
ラムダ「ここから奇襲しましょう!」
エルザ「はい?!」
ラムダ「ちょっと大技使うので終わったら受け止めてくださいね!」
ラムダは飛行船から飛び出して空中で詠唱を始める。
ラムダ「轟け雷よ、砕けろ大地よ、神の怒りを受けるがいい!
ケラウノスサンダー!!」
ラムダの右手に雷が落ち、それが雷の槍となって地面へ向けて投げると轟音と共に地面はえぐられ、えぐれた地面の中に空洞が見えた。
一同騒然としているなかギルベルトは大爆笑。
ギルベルト「あっはっは!!お前最高だなぁ!よっしゃ急ぐぞ!ちんたらしてたら奇襲にならないからな!」
ギルベルトは飛び降り、空中で魔力を切らして動けなくなったラムダをキャッチし、そのままアパッチのアジトらしき場所へ降り立った。
ラムダ「ちょっとあんまり衝撃は…おぇ…」
ギルベルト「おい吐くなよ?ん、観念しろ殺し屋!」
アパッチ「ふざけんなよ…ったく、降参だ。こっちはまともに動けないってのに一歩間違えば死んでたぞ」
アパッチは両手を上げて降参の意思を見せた。
がしかし、ギルベルトは容赦なく両手をバールでぶっ叩いた。
アパッチ「ぐあぁぁあ!!」
そこに勇者とエルザも降りて来てさあカオスだぞ!
勇者「おい何やってんだ!」
ギルベルト「いやこいつが両手上げて何かしようとして来たから先に使えなくしたんだよ」
勇者「それは降参の合図だ!やりすぎだぞ」
ギルベルト「と言うか殺すつもりだしな」
そう言うとギルベルトはバールを振り上げる。
エルザ「ちょっと!」
勇者「やめろ!」
勇者はギルベルトの前に立ち塞がりアパッチをかばった。
ギルベルト「こいつは殺しておいた方がいい」
勇者「殺した方がいい命なんてない!」
ギルベルト「よく言うよ。今まさに魔王を殺しに行こうとしてるやつが何を今更」
勇者「それとこれとはまた別だろ!」
ギルベルト「別だと?そう言ってる時点お前は命を区別してるんだよ!殺していい命とダメな命をな!」
勇者「くっ…俺は魔王を倒すために勇者になったんだ…」
ギルベルト「なるほど、特に理由はないけど倒すのが使命だから殺すのか、ならこいつと同じだな!殺し屋は命じられた相手を殺すんだから、勇者って殺し屋だったんだな!」
勇者「言わせておけば!」
エルザ「いい加減にして!今はこいつを拘束するのが優先でしょ!」
勇者「………」
ギルベルト「…そうだな…連れて行こう…」
こうして勇者とギルベルトの間に小さな、しかし深い溝ができてしまった。
つづく
次回予告
人はずっと一緒にはいられない…そこで勇者はお友達人形を作る事に!それから2人はずっと一緒、そんなある日その人形に命が…
次回「これはペンですか?いいえ、アーノルドシュワルツェネッガーです」
お楽しみに
※この次回予告は本編と違う場合がございます。
お疲れ様でした。
私の好きなアパッチもラムダのぶっ壊れ魔法に心を折られてしまう結果になって残念ですね。
みなさんお気づきだろうか、今回のぶっ壊れ雷魔法、変な名前じゃなかった事に…
そうですあれはラムダのオリジナル魔法じゃなく、教わった魔法なんですねー
ラムダは基本オリジナル魔法しか使えませんからなんで?ってなるのも無理無いと思います。(そもそも読んでる人がいないから気になる人もいない)しかしその辺の事情はまだ謎のベールに包まれたまま…
それでは次回も楽しみにばいばい。