宇宙からの使者?
【1942年 2月 24日 アメリカ合衆国 ロサンゼルス】
昨日、日本海軍伊号第一七潜水艦によってカリフォルニア州のエルウッド油田への砲撃作戦が行われた。この砲撃によって130年間にもわたるアメリカ本土は安全という神話を破壊するに至り、アメリカ政府は厳重な警戒体制敷くこととなる。
そして翌日の24日午後7時18分にロサンゼルス全域に空襲警報が発令された。その後一旦は解除されたものの、その翌日の午前2時過ぎ、レーダーが日本軍機のものと思われる飛行物体を捉えた。陸軍はすぐさま戦闘機に迎撃準備を命じた。
目標はそのまま海岸近くまで接近。途中何度もレーダーが目標を見失ったものの、情報局によって民衆にも敵機襲来が伝えられた。ロングビーチにいた民衆の1人が情報局によって伝えられた敵機がやってくる方角を見ていると、今までの生涯見てきたどの飛行機とも異なる姿をしたモノを彼は目撃した。彼の情報はすぐさま報告された。
数分後ロサンゼルス上空12000フィートに約15機の飛行物体が飛来した。サーチライトが目標に向けて照射され、第37沿岸砲兵旅団(対空砲兵中隊)の複数の小隊が目標に向かって1433発もの砲弾を発射した。砲撃は1時間ほど続き、7時21分に灯火管制が解除された。
この戦いはのちにロサンゼルスの戦いと呼ばれることとなった。ロサンゼルス上空に現れた飛行物体は様々な速度・高度で飛び回り、そのうちの4機に命中弾があったと市民によって目撃されていた。しかし撃墜された敵機の残骸が発見されなかった。また日本軍の公式記録にこの時の戦いの記録は確認できなかった。
当時、去年から始まったアメリカ合衆国の太平洋での戦争は日本軍に大きく押されていた。
1941年12月8日の真珠湾攻撃・マレー侵攻から始まり、日本軍は東南アジア・南太平洋における連合国の拠点を落としていった。彼らの作戦計画通りにことは進み、重要資源地域ならびに主要交通線を確保して長期自給自足の態勢を整えるための前提条件を整えた。
日本軍は敗走する連合国を追いかけるように自分たちの勢力圏を広げていった。この機を逃さないために連合艦隊司令長官山本五十六海軍大将はアメリカ国民を揺さぶることを目的にアメリカ本土への潜水艦による砲撃を計画し、その一環として、12月24日に通商破壊作戦を行うべく北太平洋のアメリカ沿岸地域に展開していた日本海軍の巡潜乙型潜水艦によって沿岸砲撃作戦を行った。
これがカリフォルニア州のエルウッド油田への砲撃作戦であった。結果的にこの砲撃作戦そのものは発射した砲弾の多くが不発となり、施設への被害は僅かに留まったが、過敏になったアメリカ陸軍による、カリフォルニア州南部沿岸地域に対する日本軍機の大規模な空襲を誤認した「ロサンゼルスの戦い」が引き起こされることになるなど、アメリカ国民をパニックに陥らせるという戦略目標を達成したと現在のアメリカ軍では判断されている。
後にこの時、アメリカが不安から発生した誤認であろうと判断したこの戦いは日本の同盟国であるドイツや終戦時日本を脱出した同胞たちの戦後をも大きく助けた。戦後冷戦も終わってから少し経ってから真相は世界の人々に大きく報道されることになる。




