劣勢
「鎧野郎。まずはお前からだ」
マスギはアクに背後からの攻撃を何度も喰らい続ける。
「ぐっ!」
「鎧でいつまで持つかな。鎧野郎。アルゴーの旦那を侮辱したことを謝るならアキトを殺すだけで許してやるよ」
「は!自分が手を汚さず他のやつ手を汚させるやつに誰か謝るか。お前こそアキトを私がいる時に狙ったこと、後悔させてやるわ」
マスギはアクに触れるとアクはまた動けなくなる。
「く!面倒なスキルだな!」
マスギは俺の手をとり、また逃げるがすぐにアクは俺たちに追いつく。
「こんな時間の無駄はやめないか?さっさとアキトをよこせ」
「断ります!アキト!早く逃げてください。私が時間をかせぎます」
マスギは俺をまもりアクの攻撃を受けとめる。
「邪魔をするな!それに貴様が盾になったとしてそれはなんの意味もない。僕のスキルさえあればね!」
「ならあなたがスキルを使うまえに何度でもあなたをここに固定するまで!」
マスギは何度もアクに触れようとするがアクはその前にマスギの鎧をナイフに力を込めて破壊していく。
「う!ぐ!」
「そらそらそら!自慢の鎧が僕の攻撃で砕けますよ!」
アクは何度も背後から襲いかかりまくりマスギの鎧を砕いていき、ついにマスギの頭にかぶっていた兜が砕ける。男かと思っていたマスギはかなり顔立ちが整った赤髪ショートヘアーの女の子だった。
「マスギ。お前女だったのか」
「今はそんなこといいから早く逃げてアキト!あいつの攻撃がだんだん強くなっているからこれ以上防ぎきれるきれるかどうか」
マスギはアクと戦いながらいう。くそ!俺のことを助けてくれてるあいつに、マスギに俺がしてやれることは身体能力の強化だけか?いや、まだできることはあるはず!きっと!
「俺のスキル。今までは指南役のアルゴーに言われて身体能力の強化だけだと考えていたがアラマスやオルゴーがこの出会いは必然と言った。なら試したことはないがやる価値はあるはずだ。行くぞ!」
俺はマスギに向けて手をまえに出し
「スキル強化!対象!マスギ」
俺はマスギに向かって叫ぶとマスギの体が急に光だす。
「な、なんだこれ。頭の中に何か、流れてくる。これは、私のスキルの、可能性?」
マスギの体は数秒光った後マスギはアクに触れ、アクを固定する。
「は!3秒程度の固定如きでこの僕が・・・」
アクは3秒経った後に動こうとするがアクは身動きが取れずにいた。