拠点
「あなたはそのスキルを使っていればもう1つの新たなスキルに目覚めることができるはず。私の未来視にはそう見えているわ。だからまずはマスギ、シロナ、カウとパーティーを組んで成長なさい。そして助言が欲しければいつでも私の部屋に来なさい。まぁ私から呼ぶことの方が多いかもしれないけどね」
「・・・マスギ達とパーティーを組む件は了承するけどこの拠点を受け継ぐ件は」
「あー。わかった。わかったわよ。その件は保留でいいわ。今はひたすら成長なさい。アマラスのためにも」
そこまで言うとオルゴーは「部屋から出ていきなさい」と俺にいい、俺は「わ、わかった」と言って俺はオルゴーの部屋から出た。
アキトが部屋から出たあとオルゴーはいつも見ている天井を見て
「アマラス。だから行くなと言ったのに。私はアマラスには死んでほしくなかった。だから」
オルゴーはアマラストの最後の会話を思い出す。
「アマラス!行くな!行けば」
アマラスは帰ってきたマスギ達の報告を受けた後にアキトを探しに行こうとする。
「何を言う。わしが助けに行かねば誰がアキトを助ける。王国の奴らはみなアキトを嫌っているんだぞ!ならばわしが助けねば」
「だけど私が見た未来ではアキトの姿はいるがアマラス!あなたが助けに行ったらあなたの姿は私の見る未来にはみえないわ!」
オルゴーはアマラスに叫ぶがアマラスは
「大丈夫だ。未来はいくらでも変わる。たとえわしの姿がみえなくても生きて会える可能性はあるさ。それにアキトなら大丈夫。今の成長ぶりではわからんが。よくはわからないんだが大丈夫な気がするんだ。だからわしにまかせておけ」
アマラスはオルゴーに言うとそのまま出て行った。
「アマラス。お前の言うとおり未来は変わるかもしれんが一向にお前といる未来が見えない私はどうすればいいんだ。なぁ。教えてくれ。今はお前が逃がしてきてくれたアキトのサポートをすることしか思いつかんよ」
オルゴーは涙を流しながら天井を見上げて言っていた。
俺はオルゴーの部屋から出てとりあえずはシロナの部屋に向かう。別行動をする前に奴の様子がおかしかったからだ。
俺はシロナの部屋の前に着くとドアをノックする。
コンコン
「開いてるわ。入りなさいな」
「え?アキトだけどいいのか?」
「いいも何も入っていいって言ってんだからさっさと入りなさい!」
シロナに言われ俺はシロナの部屋に入った。




