マスギとシロナ
次の日、俺は起きて部屋から出るとマスギと遭遇する。
「お、マスギ」
「おはようございます。アキト。よく眠れましたか?」
「おかげさまでな。依頼はどうなったんだ?薬草集め」
俺がマスギに聞くとマスギは
「一応こなしてアルバン一家に報酬を渡しに行ったんですがスクアーロが出てきて私に棒を投げてきて二度と俺様達に近づくな!このカス野郎に関わるクソ野郎と言われました」
「はは」と笑いながら言うマスギに俺は頭を下げ
「色々とすまない。俺のせいで」
「そんな頭を下げなくてもいいですよ。私も冒険者ですからいつ何があるかわかりません。ですから私もアルデルト殿は覚悟の上だったと思いますよ。スクアーロは時間の問題だと考えています。父を目の前で見殺しにさせたようなものですからもうアキトを恨むことでしか頭の整理がつかないんでしょうね」
マスギは俺に言うと俺は複雑に思いながらも頷いた。たしかに今のスクアーロは俺を恨むことでしか気持ちの整理はつかないだろう。だから仕方ない、か。
「それよりオルゴー殿に聞いたけど私とシロナ、そしてアキトの3人でいけばいいんですよね」
マスギは俺に言うと俺は「ああ」と言いマスギは
「じゃあ私は引きこもりを部屋から出しに行ってきますね」
マスギはどこかに向かうと俺はとりあえず支度をして拠点の外でマスギとシロナを待つ。
マスギとシロナを待って数十分後、2人はやっと俺の前に来る。マスギはいつも通りの服装でシロナは何故か仮面をかぶっていた。
「ほらあんたにも。あげるわこれ」
俺はシロナに仮面を渡される。
「これは?」
「見てわからない?仮面だけど」
「いやそれはわかるがなんで?」
「なんでってあんた王国じゃ見つけられたら酷い目で見られたりするんでしょ?だからよ。私のこれは人の顔を見ないためよ」
シロナは言うとマスギは軽く笑いながら
「連れ出すのに苦労したよこの女。布団にくるまって全然出ようとしないんだもの」
「当たり前よ。外は嫌いと言ったはずよ。それより早く行って早くすませましょう。いい!マスギ!バカなあんたでもわかるように言うわよ!簡単な依頼にしなさいよ!か・ん・た・ん・な・ね!わかった?」
シロナはギルドに向かう道中、マスギに言うがマスギは
「はいはい。わかりましたよ。シロナはちゃんとアキトと外で待ってなさいよ」
「もちろん待ってあげるわよ!いい?怖いからとかじゃないからね!オルガーナの奴らに会いたくないからよ!」
マスギはシロナと話すたびに「はぁ」と何回もため息をついていた。




