第一話 狼との出会い
これはとある場所で書いた椛の現代入りの小説を元に全く違ったストーリーを作ろうと頑張っている作品です
それは仕事の帰りの出来事だった
帰りが遅くなり、午後11時を過ぎた頃の出来事
割りと人通りの多い道、でもその日に限ってはなんだか少なかった
「いやに、人気がないな。あぁ、今日は休日出勤だし、少ないよな」
一人呟きながら駅に向かい、電車を待つ
ブツッ!!
駅が真っ暗になる
アナウンスもない
俺は焦り、周りをキョロキョロ
「っ!そうだ!携帯!!」
携帯を取り出そうとポケットに手を入れる
ガチャンッ
駅の光が戻る
「え!?なんだったんだ今の.....」
ため息を吐き、ホッとしながらベンチに座ろうとしたがそうはいかなかった
寝息をたて、ベンチにもたれ掛かる白髪で犬のような耳と尻尾を生やした、どこかで見たことのある服を着た少女がいるのだ
「おいおい.....幻想郷ってマジにあったるってことかよ.....いやそうじゃないな......」
と、すぐに少女のそばにより肩を揺する
「おい、起きろ!最近物騒なんだから」
少女は唸りながら目を開き
「っ!!何奴っ!!」
俺はぶん殴られ、ホームのコンクリートに叩きつけられた
「いってぇ.....お前周り見てみろよ.....人気がねぇとこで無防備に寝てたら拉致られるぞ」
ハッとして少女は周りを見渡し、一言
「こ、ここはどこ....なんですか」
と、倒れてる俺を見る
あー、やっぱりわかんないんだ。
ますますこっちもワケわからん
目の前にはいるはずのない少女がいて
その少女は本物っぽいし
俺は立ち上がり、埃を落とし向き直る
「ここは日本だ」
「それはわかってます!わかってます....けど」
どんどん強気な表情が不安そうな表情にかわっていく
そりゃそうか.....
どうしたもんか.....
いや、しかしなぁ、普通に考えて家にこいなんて言ったら変人だしな
「......あの」
「.......」
「すみませんっ!!」
「っ!?」
少女が怒鳴って俺の顔を見上げる形にたった
「なんだよ....」
「あの....すみません....図々しい願いで申し訳ないんですが....一晩でいいんで泊めていただけませんか」
腹をくくった、という感じで少女は俺に頼み込んできた
役得、本来ならそう感じるが人間は不思議なものでいざその立場になると躊躇してしまう
「やっぱり、だめですよね....いきなり殴ったりしてすみません...では」
踵を返し少女は背を向ける
電車が到着するアナウンスが入る
「ちょっと待て!わかった、泊まってけ」
「えっ....いいんですか?」
「初めて来た場所で右も左もわかんないんだろ?ならしかたないだろ、幸い終電近いし人も少ないしな」
「ありがとうございます.....」
深くお辞儀をする少女は、“自分が知っている少女”よりもか弱い印象を持っていた
第一話END
読んでいただきありがとう、かなりの駄文ですが頑張っていきます