夢を見る少女
私は毎日夢を見る
それは、起きると曖昧になる
だけど一つだけわかることがある
それは、夢に出てくるのはとある男の子だということ
「、、さんっ、ひ、よさ、、昼夜さん」
目を覚ますと男の子がいた
高校生とは名ばかりの小柄で可愛らしい
そしてなぜか懐かしい
「大丈夫?」
男の子は問いかける
そして状況が読めない夢は言う
「ここは、どこ?」
「保健室だよ」
少々笑みを浮かべて言う彼の顔は安心できて
とても懐かしいものだった
「前に会いましたっけ?」
考えるより言葉が先に出る
すぐさま夢は焦りだす
それを見て微笑み少年は言う
「会ったよ今さっき」
夢は首を傾げて問いかける
「お名前教えてくれませんか?」
男の子は切り替えの速さに笑う
「名前、夢野白」
その名前に懐かしさを感じた
【放課後】
彼女は保健室登校だと言う
その理由は分からないが
学校が嫌いそうにも見えない
かと言っていじめられるような子でもなさそうだ
容姿も整っていて髪も長くて綺麗だ
身長は小柄ではあるが、それがまた可愛らしい
「はく、ねぇ白ってば」
白は一瞬ビクッとした
「どうしたの?」
千野の眉間にシワがよる
「話聞いてた?」
白は首を傾げた
「なんだっけ?」
千野は倒れそうになった
そして立ち直りまた眉間にシワをよせる
「なんだっけ、じゃないわよ朝の女の子が保健室登校なの病気らしいわよ」
白はうつむく
「彼女は今日あったばかりだけど、今日あっただけじゃないと思うんだ」
それは内心千野も思っていた
だが、口には出さなかった
「あの子のことは気にしないほうがいいのかもよ」
暗い声で言う千野は何故か物悲しげに見えた