悪魔軍が攻めてきた
【悪魔軍が攻めてきた】
『(タケシ、テキがちかづいてくるぞ)』
『くるとは思ったが、予定通りといったところか』
『(かずがおおいぞ。センはこえる)』
『強そうな奴は?』
『(ダーク・デーモンクラスとそれいじょうのつよさのやつが20ほどいる』
『そうか。新しく確保した武器を試すときだな』
俺は大至急レオからの情報をみんなに伝える。
『わかった。予定通り、俺たちは指揮官クラスを、それ以外をヘルハウンドが担当するということで』
僅か1週間ではあるが、西田さんと三田さんが中心となり
新兵器の運用をずっと訓練してきた。
主体となるのは、
空からの攻撃に対しては、35mm2連装高射機関砲。
これは三田さんが射手で俺と北宮さんが補助につく。
陸からの攻撃に対しては、M2機関銃と40mm自動てき弾銃。
これは、西田さんと山科くんが担当する。
さらに、迫撃砲射手に、伊藤さんと中村さん。
補助武器として、ミニミ軽機関銃と対物ライフル。
残りの飯田先生、内田さんは医療班。
梨香ちゃん、翼くん、蒼井さんは後方支援と
撃ち漏らしをライフル等で攻撃してもらう。
『レオ、防御魔法はかけたな?』
『(おk。たてものもひとにもそうびにもかけたぞ)』
『あ、敵が見えてきました』
『正面からの力寄せか?なんだか、策がなさそうだな。』
『そうですね。悪魔族はこの世界では力が強すぎて、策を弄するってことがないんですよ』
『強者ゆえの傲慢さか』
『それか、頭が悪いか』
『じゃあ、目標を視認できてるかな?』
空からは100体ほど、陸からは1000体ほどが、
こちらに寄せてきている。
『空から来てる一団の指揮官は、総指揮官ぽいですね。なんだか戦場に似つかわしくない豪華な鎧を着てます』
『あれだな。戦国時代の武将もああいうのいたよな』
『というか、むしろ飾るための甲冑ですよね。むしろ、儀式性が強いかと』
『あいつはあれだけ目立ってるんだから、攻撃してほしいんだろ。三田さん。一番槍やっちゃってよ』
『了解!』
三田さんはミリオタで、この1週間、
嬉々としてこれら新兵器の使い方に没頭していた。
特に気に入っていたのが、この35mm2連装高射機関砲。
35口径の2連装高射砲に、
レーダー等射撃管制システムがついたものだ。
発射速度は1門あたり550発/分x2。
有効射程は3500~4000m。
『ターゲットオン。いつでもいけますよ』
『よし、じゃいくか』
『了解!』『ガガガガッ!』
白煙とともに、35口径2連装が火を吹く。
弾丸が敵に吸い込まれていくのが見える。
派手な鎧を着込んだ指揮官と思われる敵は、
粉砕されて落下していく。
『全員、攻撃!』
その号令とともに、全火器が火を吹いた。
あっという間に指揮官クラスが倒されていく。
『打ち方やめ。指揮官クラスは見当たらんな?じゃあ、ヘルハウンドの出番だな。レオ、頼んだぞ』
『(わかった)』
あとは、ヘルハウンドの殺戮ショーだ。
ただのデーモンだと、ヘルハウンドの敵ではない。
結局、敵が殲滅するのに5分ほどしかかからなかった。
『一方的すぎて、敵がどの位強いのかわからんですね』
『あのお間抜けな鎧野郎は、たぶんかなり強いと思うぞ』
『あれ、アーク・デーモンですね。悪魔軍でもトップ10に入るんじゃないかな』
『ほお。素手ではかなわんだろうな』
『ああ。近接戦闘だと、瞬殺されるかも』
『なるほど。近代兵器様々ってことか』
『あのさあ、なんでオレが後方支援なんだよ。そろそろ、オレにも攻撃させてくれよ』
『あのな、翼。おまえみたいなヒョロい奴には十年早いの』
『ヒョロくないぞ』
『山科くんか俺から一本とれたら、考えてやるわ』
『えー、そんなの一生無理じゃん』
『最低、身体強化スキルがレベル10になってからだな』
『そんなー。みんなレベル8ぐらいでも戦ってたぞ』
『同じレベル8でも、素の体力が全然違うだろ』
『くそっ、じゃあさ、魔物退治に連れてってくれよ』
『ああ、考えておくわ』
『考えておくじゃダメだって。そう言って連れてかないんだから。そんなの児童虐待だぞ』
『児童虐待?そうか、翼、児童虐待がどういうものか、体に教えてやろうか?』
『あ、いいです』
江藤翼は、小学校ではかなりのガキ大将だったろうな。
少年らしい脳筋さで、実に好ましい子供だ。
『翼くん、無理言っちゃダメ』
『何いってんの、梨香だってライフル握りしめてる癖に』
『私は良いの。お祖父様譲りのガンマンだから』
『何がお祖父様だ。じじいじゃねえか』
『あのね、翼くん。お祖父様とその辺の老人と比べてご覧よ。かっこよすぎるでしょ?』
市河さんは、初対面のときでもイケオジだった。
俳優でもやってたのかっていう位に華のある人で、
それが今では身体強化アップのお陰で40歳ぐらいにまで
若返っていた。
『ううむ。そりゃそうだが……でも、じじいじゃねえか』
『そうね、それであなたはクソガキ?』
『おまえ、いいとこの子供のくせして、何がクソだよ。そういうお前がクソだろ』
『はなたれ小僧?』
『はなたれって言うな。そういうお前はオネショ娘か』
『ざーんねーんでした。私はトイレとか、しませんの』
『少しぐらいツラがいいからっていい気になりやがって』
梨香は市河さんに似て、これまたアイドル顔だった。
スタイルも良く、繁華街を歩けばまっさきに
スカウトが寄ってきそうだ。
『あら、ありがとう。翼くんもなかなか格好いいわよ?』
これで真っ赤になる翼であった。
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