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H基地2

【H基地2】


『(タケシ、オレはすべてをおもいだした。オレのすべてのスキルーせいれいまほうもな)』


『フフフ。精霊王よ。精霊魔法を思い出した程度で我に勝てると思うのか?散々に我にいたぶられて、最後の力で転生したのを覚えていないのか?』


『(ふざけろ)』


『負け犬め。いや、猫か。では、お前たちを瀕死の状態にした暗黒魔法。さらにパワーアップして御見舞するぞ』


 暗黒王は呪文を唱え始めた。



『は?バカなのか。戦闘中に詠唱するなんて』


 俺は奴にクロスボウ・擲弾の連発を発射した。


『くそっ、卑怯だぞ。詠唱中に攻撃するなどと』


『おまえ、バカすぎるぞ?俺たち、こんなバカに負けたのか?』


『何を生意気なことを言っておる。さあ、食らうがいい。ブラックヘイズ!』


 俺たちの周りに一瞬にして黒い霧が覆う。



『にゃあ(清淨なる光)』


 レオが精霊魔法を放つ。

 ああ、これは良く知っている。

 レオの大魔法だ。


 うーむ。レオの声はなんだか緊張感がないなあ。


 だが、レオがこの世界で放つ初めての精霊魔法。

 黒い霧はあっという間に消え去った。


 レオは転生したことによって、

 より強靭な肉体と精神を身に着けたのだ。



『何だと?精霊王よ、随分と力をつけたようだな。では、イービルミスト!あれ?イービルミスト!あれ?なんで発動しないのだ!』


『あのさ、精霊王が清淨なる光を放っているだろ?この場は精霊王の属性で満たされているんだが、気づかないのか?』


『なにを馬鹿なことを……パープル・フリーズ!ヘルドライブ!パニッシュメント!ああ、そんな馬鹿な!まったく発動しないではないか』


『いいか、こっちの番だぞ。じゃあ、みなさん遠慮なく最大攻撃を』


『おお。なんかわからんが、僕たちの出番か』


 グレネード連射。

 ダイナマイト投擲。

 対物狙撃銃発射。

 クロスボウ・擲弾発射。


『『『ズガガガガーン!』』』


 強烈な爆発音が狭い空洞に鳴り響き、

 やはり猛烈な爆風がこちにまで到達する。

 爆煙が消え去ると、そこには変形した空洞の他には

 何も残っていなかった。



『うわっ、いてー』


 俺はその途端に強烈な痛みに襲われた。


『おい、大丈夫か、しっかりしろ』

『うにゃにゃ』


 レオも痛みで頭を伏せている。


 俺とレオは数十秒、頭をかかえてうずくまっていたが、

 やがて痛みが消え去るとともに、何が起きたのか理解した。

 これは、身体強化がL11になったときと同じだ。


『心配かけてすみません。身体強化がレベル12になりました。前と同じです。成長痛です』


『ああ、前はとんでもなくステータスが上昇したが、今回もそうなのか?』


『たぶん。体が作り変えられるような感じです』





『さて、後ろで聞いていたんだが、もう一度わかりやすく説明してくれんか』


 俺は、みんなに説明し直した。

 あちらの世界の戦争の話、

 俺とレオは死にかけてこちらの世界に転生した話。


『苅屋さんとレオは転生者ってか。で、ここにきて記憶が蘇ったと。まあ、なんでもありの世界になってるから、驚かんが』


『疑問はいろいろあるんだが、とにかく、あちらの戦争がこちらに飛び火してきて、ヤツラは俺たちを家畜にしようとしたのだな?』


『ええ。そうです』


『並行世界らしいが、似てる世界なのか?』


 あらちの世界とこちらの世界は並行世界。


 ただ、あちらは魔素がこちらよりもずっと濃い世界だった。

 だから、あちらは精神力、つまり魔法が発達した。

 それに対して、こちらは知性、科学技術が発達したのだ。


 あちらの世界は魔法という便利なものがあるせいで、

 文明の進みは随分とゆっくりとしたものになった。


 それと、悪魔王という魔法に特化した存在が

 世の中を制していた。

 人類は、悪魔王の暴虐のため、

 弱々しく毎日を過ごさざるを得なかった。



『転生に並行世界か。ほんとに次々とおかしな言葉が飛び出してくるよね。まあ、突飛なのは今更なんだが』


『あちらの世界では、こちらの世界のことは昔から知られていました』


『ほう』


『あちらで召喚魔法が開発され、たびたび実行されました。その過程でこちらの世界を知り、そして2つの世界の関係と、両者の間に何か道のようなものができていることに気づいたのです』


『召喚魔法ですか』


『ええ。召喚魔法があれば、こちらに転生する魔法も開発されました。それで俺とレオはこの世界にやってきたのです』



『道がつながっているという話だが、こいつらが来たのもその道を通ってか?』


『はい。こいつらは転移魔法が使えます。おそらく、ここにも転移できる魔法陣があるはずです』


『今度は転移魔法か』


『ええ。宮殿の中に入りましょう』




 俺たちは、宮殿の中に向かった。

 すると、宮殿の入口に見慣れたものが。


『ああ、俺の車!』


 そこにあるのは、消えた俺のキャンピングカーだ。

 その瞬間、俺は理解した。


『これは弓レベル6のせいだ』


 俺の弓レベルは6になっていた。

 そして、弓を構えたときに出るメニューに、

 新しく“転移”というものが追加された。


 俺たちを追っていたハイ・オークは、

 このスキルをもって俺とレオを、

 この空間に転移させようとしたのだ。


 しかし、俺から思わぬ攻撃を受け、

 車を誤射してしまったのだ。


 クロスボウ“転移”の使い方だが、

 あらかじめ、転移先の場所を登録する必要がある。

 登録できる場所は一箇所だけ。

 それと、俺の能力では負荷がかかりすぎる。

 現状ではちょっと使いこなすことが難しい。



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

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