逆襲される1
【逆襲される1】
『考えた以上に成果があったな』
『うむ。ヘルハウンド様々。それにやはりM2は偉大や』
『A基地から持ってきた武器は凄いのが多いな』
『ああ、武器体系を考え直そう』
俺以外のクロスボウは廃止。
9mm拳銃、5.56mm小銃、短剣を標準装備とする。
もっとも身体基礎スペックの低い梨香や江藤君でも、
すでに成人男性なみかそれ以上の身体能力を備えていた。
身体強化レベルの上昇と、基礎鍛錬の成果である。
さらに、精神面の強度があがり、
頼もしくなっている。
『で、H基地どうする?』
『いずれにせよ、やらないかんやろ』
『あそこにここいらの拠点があるとみていいからな』
『ああ。あの“山”な。今まで、奴らが根城にしてそうな場所はなかったもんな』
『だが、屋内となるとM2は使いにくいな』
『うん、M2を取り外しはできるが、総重量70kgはありそうだし、大きいから取り回しも楽じゃない』
『オークの防御魔法剥がしは、苅谷さんのクロスボウか、榴弾、対物狙撃銃ってことになるな』
『オークが突撃してきたら、タンク役として山科君と苅屋さんか』
『閃光弾やフラッシュライトも有効だぞ』
『じゃあ、いろいろケースごとに練習してみるか』
この訓練は、全員参加だった。
『あと、救急医療を確認しておこう』
『特にレオと内田さんの回復魔法だな』
『それ以外でも簡単な救急医療は今までも経験してきたが、改めて一通りおさらいしておこう』
そうやって、ある日の朝を迎えた。
『ドガーン!』
本拠地の建物がひっくり返るような音と衝撃。
俺たちは全員眠りから目覚めた。
『なんだ?』
『『『ドガーン!』』』
さらに連続して起こる衝撃音。
『敵襲か?』
『(たぶん、とおくからこうげきされてる)』
『レオの探知にひっかからなかったんだな』
『A基地が壊滅してるんだ。その攻撃部隊が来たんだろう』
『よし、かねてからの本拠地防衛態勢を取るぞ』
『レオ、もう一度防御魔法重ねがけ。それと、俺たちにも』
『(まかせろ)』
俺たちは防御魔法に守られた一画から、外を眺めてみた。
『レオ、情報収集頼むよ』
『(わかった)』
ヘルハウンドを解き放つ。
ヘルハウンドには、ホブゴブリン以下も殲滅するよう頼んである。
『(マモノにかこまれた。とおくからこうげきされてる)』
どうやら、ここから1km程度離れているようだ。
『(オークとオークよりおおきなまものがいる)』
『どのくらい?』
『(オークたくさん。おおきいやつひとつ)』
『オークより大きいやつって、苅谷さんの倒した魔物と同種なのかな?』
『うーん、わからんですけど、この攻撃は俺のクロスボウ・擲弾と同種か少し強いですね』
『距離も長いしな』
『ああ、俺のはせいぜい300mですから、3倍以上のロングレンジですね』
『よし、迫撃砲をおみまいするぞ』
俺たちは屋上にあがり、攻撃をしていると思われる地点に
迫撃砲で攻撃してみた。
『(100mみなみ、50mひがし)』
ヘルハウンドから位置の訂正情報が送られてくる。
『よし』
さらに攻撃。
『(ヤツラのじんちにちゃくだんした)』
『わかった。どんどん攻撃してやれ』
俺たちは迫撃砲の乱れ打ちを行う。
『(オークは10とうのこっている。おおきいのはぶじ)』
敵もこちらの攻撃位置を把握したみたいで、
ピンポイントに攻撃してくる。
『おお、敵さん怒ってるな。攻撃が激しくなったぞ』
『(てきはうごきながらこうげきしてる)』
『迫撃砲はダメだな。肉薄してみますか』
『おそらく、ヤツラの探査スキルのほうが上だろう。だが、このままではラチがあかん』
『ヤツラの攻撃も迫撃砲主体。僕らが動けば当たらんぞ』
『私、市河さん、刈谷さんの3人+レオでやってみるか』
俺たちは、他の人たちに守りを固めるように言付けし、
外に出ていった。
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