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H市陸軍基地2

【H市陸軍基地2】


『じゃあ、2階へいきましょう』


 俺たちは2階へ上がっていった。

 その瞬間。


『(タケシ、かこまれた!)』


 レオの切迫した声。

 そう言われるまでもなく、全員が感じていた。


『何故だ、この建物が魔物にかこまれている!』


『罠か?』


 罠ではなかった。

 単に気配察知能力の高い魔物に彼らは捕捉されたのだ。


『くそったれ、上からもくるぞ』


『みんな、よく聞いてくれ。時間をかけたらヤバい。すぐにこの場を離脱する。そこの窓、裏手の庭が見えるやろ』


『おお』


『ありったけのダイナマイトをばらまいて、そのスキに逃げ出すぞ。防御魔法がかかっているから、耐えられるはずだ』


『よし』


 西田さんの号令のもと、

 俺たちは一斉にダイナマイトを裏庭に投げ込んだ。


『『『ズガーン!』』』


 大爆発の音とともに、俺たちは裏庭に飛び出し、

 武器を斉射しながら、一斉に逃げ出した。


『グワッ』


『三田さん!』


 三田さんが足に攻撃を受け、倒れてしまった。

 防御魔法が切れている。


『レオ』


 レオが瞬時に三田さんに防御魔法をかけ直し、

 回復魔法で治癒させる。


『ああ、助かったよ』


『お礼の前に逃げるぞ』


 と思ったが、俺たち二人は敵にかこまれてしまった。


『くそったれ!』


 俺はクロスボウを乱れ打ちしながら、

 三田さんをかかえて、手薄な方向にダッシュした。


『グギャ!』


 そこに立ちはだかる、巨大な影。


『な、オーク?』


 ゴブリンの系統であることがわかる緑色の皮膚。

 豚鼻に、口から突き出した二本の牙。

 目が怒りで充血している。


 俺はクロスボウを三田さんは小銃をオークに向け、

 乱射するが、皮膚に傷一つつけられない。


 俺はフラッシュライトを取り出し、

 最大光量でオークに照射した。

 眩しさでしばらくフリーズした。


『バシュ!』


 その時だった。

 ライフルが発射され、弾丸がオークの目に吸い込まれる。

 瞬時にオークは消え失せた。


 俺たちはそのスキに駆け出した。

 魔物が追ってくるが、先に離脱した仲間たちが援護する。


『よし、二人共逃げるぞ』


 俺たちはものも言わず、裏のフェンスと飛び越え、

 漆黒の街を逃げ去った。



『ハアハア』


 敵を撒いたところで、俺たちはようやく一息ついた。


『市河さん、みんな助かった』


『オークの目は弱点だったね。オークの防御魔法は至近距離のライフル弾には敵わなかったようだ』


『(オレのぼうぎょまほうのほうがつよい)』


 レオとオークの防御魔法は同じレベル3だが、

 魔法に関するパラメータがレオのほうが強いのだろう。


 それはわかる。

 俺は格闘技のレベルは山科くんより低いが、

 素早さで圧倒するため、勝負となると俺のほうが強い。



『ピーピー』


『ああ、無線が入ってる。はい、西田です』


『……』


『ええ、なんとか逃げ出しました。今から、そちらに向かいます。ご心配かけました』


 というわけで、俺たちは車のある展望台に戻った。

 展望台からみると、軍の基地がよく見える。

 いきなり豪勢な火花があがって、

 飯田先生たちは慌てたことだろう。


『(お?俺の弓レベルが5になっている)』


 俺はクロスボウを構えてみた。

 すると、メニューが出てくる。


 L1 単射

 L2 連射

 L3 強射

 L4 追跡

 L5 爆発


 追跡というのは、矢が対象を追尾する。

 爆発というのは、グレネード弾だ。


『みなさん、俺のクロスボウ、強力になりました』


『ほお、拠点で試射してみようか』


『僕もいろいろレベルが上ったよ』


『『『私も』』』


『(オレもだ)』


 そういや、いったい何頭の魔物を屠ったんだろう。

 特に、オークを討伐したのが大きいな。



 レベルの上がった人だけ


 苅屋健志 身体L10、銃L3、弓L5、剣L3、格闘L3、鑑定L3

 市河隆一 身体L7、銃L7、弓L2、剣L1、格闘L2

 西田健児 身体L7、銃L6、弓L2、剣L5、格闘L5

 三田 樹 身体L6、銃L4、弓L2、剣L1、格闘L2

 中村新一 身体L6、銃L4、弓L2、剣L1、格闘L2

 山科浩司 身体L6、銃L4、弓L2、剣L3、格闘L5

 レ  オ 身体L10、回復L10、侵入L7、防御L4



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

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