食の充実
【食の充実】
さて、みんなで話し合いをしてきた結果、
いろいろな決まり事やら仕事が決まった。
それとともに充実したのが、食事だった。
今までは、人数が少なかったし、なんとなく料理をしたり、
コンビニとかから持ってきたお菓子などを食べていた。
しかし、人数も増えたことから、ちゃんと食事当番やら
掃除当番やらを決めようと言うことになったのだ。
それを主導したのは、西田さん。
西田さんは、銃砲店を経営する前は
レストランのシェフだったらしい。それも、有名な。
しかも、その前は陸軍に入隊していたという、
不思議な経歴の持ち主だ。
シェフだけあって、腕は本格的だ。
軽く肉を炙ってもらったが、それだけでも違いが出る。
西田さんが肉を炙ると、凄くジューシーなのだ。
『肉の焼き方はコツを覚えれば簡単やで』
と西田さんは言うのだが、
レオが西田さんから離れなくなった。
『(チュールてきなおいしさ)』
などと大絶賛している。
それを見た梨香ちゃんは、
『レオ取りかえす』
などと、目の色を変えて料理を習っている。
いや、俺も習いたい。
西田さんは、肉系が得意のようで、
ステーキの他にもハンバーグやトンカツも
その辺の店真っ青の料理を出してくる。
いずれも、非常にジューシーだ。
『低温でじっくり焼くだけですよ』
というのだが、真似てやってもなんか違う。
特に西田さんの料理で好きなのはトンカツだ。
肉の断面が紅色で極めてジューシー、
淡い揚げ色なのに、カラッとしている。
衣と肉の間に隙間もない。
これ、店出したら絶対流行ると思わされる。
俺にも、得意料理がある。
パンだ。
これは西田さんのお墨付きである。
ちゃんと酵母菌づくりから始めてるし、
パンを焼くのも、大型オーブンを使う。
既存のドライイーストでもいいのだが、
ドライイーストはそのうち使用期限が切れる。
だから、遅かれ早かれ酵母菌を作る必要がでてくる。
手作り酵母は品質が安定しないかわりに、
いろいろと個性が出せる。
小麦粉は、現状では強力粉が手に入るし、
大きなスーパーや製粉屋とかに行けば、
いろいろな種類の小麦粉にもチャレンジできる。
だが、早晩小麦粉は入手できなくなるので、
そうなったら小麦を栽培することになる。
小麦だけじゃない。
大麦パンとかライ麦パンでもいいかもしれない。
ライ麦パンは、小麦パンとはかなり違う。
そもそも、グルテンが入ってない。
モチモチとした食感が薄いし、生地がまとまらない。
粘りを出すために、乳酸発酵を行う。
だから、ライ麦パンは固くて酸っぱい。
香りもかなり違う。
よく、北欧の人たちが大和国のパンは甘すぎるし、
柔らかすぎる、と言うことがある。
わが国のパンには砂糖を入れることが多い。
だから、食パンでも時々甘すぎる。
欧州のパンには砂糖を入れない。
フランスパンなんかもそうだ。
それに、北欧人は幼少時からライ麦パンで育っているので、
ライ麦パンに抵抗がない。
ライ麦パンは癖があるので、慣れてないと好みが分かれる。
俺はそんなに嫌いじゃない。
それに、栄養も豊富らしいしな。
パンついでに、燕麦パンというのがある。
燕麦は、猫の草だ。
猫の草を育てると、燕麦になる。
これをパンにする。
まあ、美味しくない。というか、少し苦い。
では、どうするかというと、
よくあるのは、オートミール。
ただ、オートミールはそんなに、という人には、
グラノーラがある。
作り方は簡単だ。
オートミールに砕いたナッツ、小麦粉、塩、オイル、
砂糖(蜂蜜など)を混ぜて、オーブンで焼くだけ。
好みによっては、焼いてからドライフルーツを混ぜる。
ただ、将来的には砂糖の入手が難しくなる。
砂糖には賞味期限がないという。
それでも、いつかは消費してしまうかもしれない。
そのための手立てとしては、蜂蜜か、さとうきびだろう。
さとうきびは熱帯や亜熱帯だけではない。
雨が少なく、日照りの多いこと。
これは、さとうきび栽培に必要な条件である。
この辺でもその条件に当てはまるようで、
有名な和三盆は香○県が産地だ。
他に、寒い地域なら甜菜やメープルもいけるかもしれない。
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