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ゴブリンの捕獲

【ゴブリンの捕獲】


 さて、麻酔と麻酔銃を取ってきた。

 ネットは防獣ネットをつなぎ合わせてみた。

 ウ○モグ警察車両の後部に檻を設置した。

 警察から盾と防護服も入手した。


 みんなで捕物の練習をしたあと、実地に移る。


 行動は夜間だ。魔物が寝ていることが多い。



『(タケシ、10じのほうこう100m、ごぶりん1つはっけん)』


『みなさん、10時の方向100mぐらいにゴブリンが1匹いるようです』


『じゃあ、打ち合わせ通り』


 俺たちはウ○モグを降りて、フォーメーションをとった。

 まず、前衛が俺(+レオ)と中村さん。

 後衛が三田さん、市河さんと西田さん。


 俺と中村さんで盾による防衛。

 防獣ネット係が市川さんと西田さん。

 麻酔銃係が三田さん。


 もちろん、各自ショットガンやクロスボウを所持している。



 そーっと、ゴブリンに近づく。

 魔物の多くは、夜間寝ている。

 このゴブリンも路上に佇むだけで、動こうとしない。


 俺と中村さんが盾で防御態勢に入り、

 市河さんと西田さんがネットを構える


『(せーの)』


 小声の掛け声とともに、ネットをゴブリンに被せた。


『ギー!』


 暴れ始めるゴブリン。

 俺たちはネットを使ってゴブリンを抑え込む。


『麻酔銃、発射!』


 最後、三田さんがゴブリン目掛けて麻酔銃を発射した。

 しばらくモゴモゴと暴れていたゴブリンはやがて沈黙した。


『なんとかいきましたね』


『麻酔銃がゴブリンに効くのも驚きですね』


『そうですね。とにかく、撤収しましょうか』



 俺たちはゴブリンを後部の檻に放り込み、拠点に帰った。


 拠点には製薬会社の研究室らしく、

 動物実験の部屋がある。

 そこにゴブリンを連れ込んだ。


『じゃあ、麻酔のきいている間にいろいろ調べてみますか』


 研究員以外は武装してゴブリンを取り囲む。

 まずは、X線CT装置。

 高性能レントゲン装置だ。


『ゴブリンの体にはただの黒い物しか写っていませんね』


『いわゆる体組織はないみたいですね』


『さすが、ファンタジー生物ということでしょうか』


『ゴブリンの動く原理がさっぱりわからんです』


『でも、麻酔は効くと』


『それも不思議ですね。まあ、とりあえず色々調べますか』


 ゴブリンに続いて、ゾンビも運び込んだ。

 やはり、体内に体組織はなく、

 黒い物質で詰まっていることがわかった。

 体温は42度を保っている。

 エネルギー源はなんだろうか。


 その後も定期的に魔物を捕獲した。



『やっかいなのは、体表を削り取っても、すぐに黒い霧となって消えてしまうんですよ』


『麻酔が効くから、様々な物質を注射してみました。毒も効きますね』


『死ぬと黒い霧になって消滅しますが、その黒い霧は観測不可能でした』


『食事は不要。知性は極めて低そうです。精神性は極めて単純。なんというか、ふるまいがロボットみたいですね。血が通ってないっていうか』


『正直、何もわからんっていうのが本音です。ただ、魔物たちは何かが擬態している、っていう感想がでたことがあります。それは案外正鵠を得ているかもしれません』


『何かというのは、常識的な生物ではありませんが、スライムやアメーバのような可変体を持つ何かがゴブリンの格好をしているだけ、かもしれない、ということです』



 その他。

 無呼吸。

 単純な叫び声しかあげられない。

 おそらく、知能は動物以下。

 極めて攻撃的で、敵にまっすぐ向かってくる。

 

 力は、リンゴを簡単に握りつぶす。

 25mmの建築資材用杉板を簡単に粉砕する。

 毒はもっていないが、爪が鋭い。

 金属に鋭い爪痕を残す。

 

 その他、人間を大きく上回る身体能力を示した。

 おそらく、総合的にチンパンジーと同程度ではないかと思われる。


 チンパンジーと聞くと、あの可愛らしい猿としか思わないかもしれない。

 しかし、野生のチンパンジーは凶暴で力が強い。

 握力は200kg前後あるという。

 人間が檻越しに握手をしようとしたら、腕を引きちぎられたとか。

 そういうホントかどうかわからない話が流布している。


 そりゃ、軽々と腕だけで木渡りしているんだから、

 腕力は相当なんだろう。


 かように、野生の動物は人間と比べると規格外だ。

 そもそも、猫でさえ、野生むき出しになると人間はたいてい勝てない。

 身体能力にも差がある。

 猫の敏捷さには驚くべきものがあり、人間では捉えられない。


 さらに違うのは精神力だ。

 人間は攻撃を受けるとたいてい怯んでしまう。

 ところが動物は、手負いの獣という言葉がある通り、

 怪我を負うと、思わぬ攻撃力を受ける。


 ゴブリンに野生というものがあるのかどうかはわからない。

 が、感情の大部分は怒りであることから、

 野生に近いものがあると見ている。



 一通り調べたところで、中村さんが見たという

 ホブゴブリンの誕生実験を行う。


 ゴブリンを広めの檻に数体いれて経過をみるのである。


 最初は3体から始めた。

 そして、6体になった日の夜。

 ゴブリンが突然暴れ始め、仲間同士争う姿勢を見せた。


 やがて、5体のゴブリンが1体のゴブリンに

 膝をつくような格好をしたかと思うと、

 ゴブリンが大きくなりホブゴブリンとなった。


 また、1体のゴブリンが5体のゴブリンを殺害しても、

 ホブゴブリンになるようだった。


 つまり、5体のゴブリンを従えるが、殺害することで

 ホブゴブリンは誕生する。


『ゴブリンは可変体の何かからできている、という話をしたことがありますが、ある種の生命をもったエネルギー体ということでしょうか』


『私達も魔物を討伐すると、レベルアップします。ゴブリンからホブゴブリンが生まれるのは、同種のシステムかもしれませんね。私達もゴブリンも魔物のエネルギーを吸収して成長していく』



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

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