C町での生き残りの捜索1
【C町での生き残りの捜索1】異常発生3週間後
本日はC町の大きな建物、役場と病院に向かうことにした。
C町は通りに関してはほぼ魔物を排除できたのだ。
後は、建物内の魔物をどうにかしたい。
それと、大きな建物には生き残りがいるかもしれない。
特に病院。
病院食設備があるから、生存している可能性がある。
今回は、俺、レオ、市河、西田、中村さんで出撃した。
経験や能力からどうしてもこのチームになる。
武器は俺と市河さんがクロスボウでメインとする。
後詰めで西田さんと中村さんがライフルとショットガン。
車は1ボックス。
研究所の社用車で、ハイブリット型だ。
音がかなり小さい。
乗員も10人程度までなら詰め込める。
何しろ、車はそこら中にあるから選び放題だ。
もちろん、出撃するのは深夜だ。
まずは役場。
近づくと、すぐに強い魔物を感知した。
『ホブゴブリンいそうですね』
『そうか。すると、配下の部下もいくつかいるわけだね』
『そうですね。俺の感知ではゴブリンとゾンビが10体』
排除は問題なかった。
深夜は魔物は殆ど活動をしない。
音さえたてなければ、次々とクロスボウで屠っていける。
簡単に突破できそうだったのだが、思わぬ伏兵がいた。
『タケシ、そらにへんなのいる』
レオが俺に告げた瞬間、俺もその存在をキャッチした。
その方向を眺めてみる。
フラフラと変則的な動きをする鳥?
『コウモリみたいだね。やけに大きいな』
体は中型犬程度、翼幅は2m近くありそうだ。
『大きいってもんじゃないぞ。巨大すぎる』
『うわっ』
大コウモリは近づいてくると急降下して、
俺たちを攻撃してきた。
『くそっ、動きが変則的すぎるし、凄く素早い』
『ああ、ライフルじゃ無理だな』
『じゃあ、ショットガンで範囲攻撃か?』
『よし、クレー射撃用の7号半で攻撃してみるよ。中村さん、すまんがショットガン使わせてくれないか』
市河さんはクレー射撃で国体出場経験がある。
彼のショットガン用装弾ケースには、
7号半と000Bの2種類の散弾が収納されている。
7号半とは、直径2.4ミリの散弾が300粒入ったもの。
距離30mで1mぐらいに広がる。
000Bは、大きめの弾丸が6発程度入った散弾。
鹿などの大きめの獣用の散弾だ。
『バシュッ!』
サイレンサー付きで音は殆どもれない。
弾は見事に命中した。
しかし、致命傷を負わすには至らない。
『ズドン!』
ただ、一瞬だけ動きが散漫になったところを、
西田さんのライフルが火を吹いた。
サプレッサー付きとはいえ、やや音が大きい。
敵は黒い霧となって消滅した。
『お見事!』
『はっきりとはわかりませんが、体長は50cm程度、翼を伸ばすと2mほどありましたね』
『コウモリと言えば、吸血コウモリ?』
『ファンタジーではよくでてきますね』
『それと、コウモリは伝染病を媒介するといいますから、そこも注意ですかね』
『これ、1体でも大騒ぎで仕留めましたが、今後、集団で襲われることも考えて、対策が必要かもしれません』
『うん、僕たちの知ってるコウモリって群れてるよな』
『しかも夜行性ですからね。身体強化をあげて目をよくしたほうがいいかも』
『クレー射撃場を占拠して、練習しますか』
『そうですな。後ほど、対策会議を開きましょう』
敵がいなくなってところで、病院に向かう。
赤十字病院で4階建ての立派な建物だ。
『(タケシ、にんげんがいそうだ)』
『人間の反応を感じます。上のほうですね。4階か、ペントハウスにいるかもしれない』
『それはいい知らせやな』
『うん。とりあえず、1階と2階の魔物は感じることができる。今回は私と苅屋さんが前衛で行こうか』
『市河さん、了解』
市河さんの武器はクロスボウだ。
銃はサイレンサー付きであるが、無音ではない。
それとクロスボウの矢は消耗品とはいえ、
ある程度リサイクルができる。
病院の中にはホブゴブリン1体、ゴブリン12体と
ゾンビが5体いた。
1階ずつ制圧していき、20分ほどかけて4階に到達した。
『人の気配はペントハウスですね』
『ああ、僕もわずかに人の気配を感じる。屋上だな』
しかし、屋上への扉は鍵がかかっていた。
『これは私が開けます』
『お願いします、中村さん』
『カチャッ』
道具を出して、10秒もかからず解錠した。
『君の解錠スキルはたいしたもんだね』
『ありがとうございます。ただ、この鍵は一番簡単な部類ですね』
屋上に出た。
ペントハウスは屋上から中に入るようになっていた。
『誰かいますか。助けに来ました』
俺は極力小さな声で何度か呼びかけてみた。
『助けに来てくれたのですか?』
『ええ、隣町に隠れ家があります。そこへいきましょう』
さっと扉があき、俺たちは中に招き入れられた。
『俺は苅屋、こちらは西田さんです。B町の生き残りの人達を探して回っています』
『ありがとうございます。医師の飯田です。生き残りはこの通りです』
飯田孝允いいだたかよし 内科医師 40歳
身長170cm。やや肥満。頭髪後退。メガネ。
伊藤結月いとうゆづき 看護師 22歳
身長172cm。美人、勝ち気。趣味が格闘技。
内田紗奈うちださな 看護師 28歳
身長155cm。ふくよか、優しそう。メガネ。
山科浩司やましなこうじ 高3 17歳
身長175cm。格闘技が趣味 盲腸で入院中。
江藤 翼えとうつばさ 小6 12歳
身長145cm。腕白。風邪の治療で病院に。
『とにかく、下に降りましょう。病院の魔物は排除してあります』
気持ち程度だが、みんなには守備リングをつけてもらった。
来たルートを慎重に降りていった。
先頭は俺、殿は西田さんである。
下まで降りると、1ボックスにのってもらって
一目散に拠点に退散した。
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