薬品研究所&製造工場4
【薬品研究所&製造工場4】異常発生2~3日目
『身体強化レベルって、基礎体力をもとにしてるんでしょ?』
『梨香ちゃん、そうみたいだね』
『じゃあ、このトレーニングルームで訓練したら、もっと数字が良くなるってこと?』
『だよね』
『梨香、よく言った。僕はもっとトレーニングするぞ』
市河さんは、毎日トレーニングを欠かさないらしい。
まあ、体育会系だし。
『『『私も』』』
ああ、なんだかトレーニングする流れだな。
もちろん、俺もする。
体力勝負だしな。
『(タケシ、オレはしないぞ)』
『なんでだよ』
『(ねこがバーベルあげてたらおかしいだろ)』
『おかしすぎる』
『(それにオレはねてたらつよくなるの)』
『寝る子は育つってか』
確かに、猫って寝てばかりいるのに、
凄い身体能力持ってるもんな。
10日ほど、A郡B町の魔物・ゾンビをやっつけて回った。
数百体いると思われたが、分散しているため、
排除するのはさほど難しくなかった。
『(なあ、タケシ)』
『なんだ?』
『(ときどき、かんちされないマモノがいないか?)』
『ああ、変だとはと思ってたけど、確かにいる』
『(けはいをけすスキルをもっているかもしれない)』
『気配を消すか。やっかいだな』
『(タケシ、ちょっとみてろ)』
『よし。あれ、レオが消えたぞ』
『(どうだ。けはいをけしたぞ)』
『いやいや,気配を消したとかじゃなくて透明になったぞ』
『(しんにゅうスキルだ)』
『ほう。ゴブリンも侵入スキルをもっているわけだな』
『(たぶんそうだ。やつらもとうめいになるかどうかはわからんが)』
『みなさん、どうやらゴブリンの一部は見つかりにくくなるスキルをもっているみたいです』
俺はレオの念話をみんなに伝えることにした。
『なんだ、やっかいだな』
『時々、感知されないゴブリンが出てきます』
『そうか。君のスキルに100%安心していては駄目ということだな』
『そうですね。最低二人行動で死角を少なくする必要があります』
敵がステルスな場合を想定し、
俺たちは極力見晴らしの効くポジショニングをとりつつ、
マモノを排除していった。
武器は俺のクロスボウを中心に攻撃した。
クロスボウは発射音がしない。
それに矢の数に制限がなかった。
まったくのチート武器だ。
『うわっ』
突然、道の脇からゴブリンが現れた。
警戒していた、感知されないやつだ。
ゴブリンはバカだから、『ギー』などと声を上げたので
すぐに気づいた。
俺は慌ててゴブリンをクロスボウで撃ち殺したが、
俺の反応速度が常人を遥かに越えているおかげで助かった。
際どい所だったのだ。
あとコンマ何秒か遅れたら、爪の餌食になるところだった。
B町の魔物討伐が終わる頃には、
市河さんは身体強化レベルが4になった。
研究職3人と梨香はレベル3にあがった。
研究者たちは当初こそおっかなびっくりだったし、
元は人間だということで複雑な気分だったのだろうが、
1体を屠ると気分が安定した。
度胸がついたのか、それともレベルアップの効果か。
俺やレオはレベルに変化はない。
特に、身体強化レベルが11になるには、
相当な敵を排除する必要があるのだろう。
あと、たまにゴブリンが落とす守備リングを、
研究員にもつけてもらった。
複数つけても効果がなさそうなのが残念だ。
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