表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/50

分析

 身体能力を魔法で強化し、疾風のような速さで死霊たちに襲いかかる。


 クレアが、至近距離で死霊に矢を射放つ。


 魔力を込めた矢が死霊にむかって飛ぶ。


 死霊には物理攻撃が効きにくい。物理攻撃で倒す場合は、魔力を込めて攻撃をする必要があるのだ。


 クレアの魔力がこもった矢が死霊に直撃し、死霊が一瞬で霧散する。


 同時に、ペイモンも死霊たちに躍りかかり、細剣レイピアに魔力を込めて斬撃で倒していく。


 クレアとペイモンの攻撃で、死霊たちは次々に消滅していく。


 瞬く間に、百体の死霊たちが消滅した。


 クレアとペイモンは、死霊達の後方に隠れていた死霊司祭にむけて武器を構えた。


 死霊司祭は宙空高く飛翔すると、クレアとペイモンめがけて〈精神スピリット汚染ポルーション〉の魔法を放った。


精神に衝撃を与えて狂わせ、苦痛を与える魔法である。


 常人が直撃すると狂い死にする事すらある。


 クレアとペイモンは突如、目眩と頭痛を感じた。


 死霊系の魔物の精神系統魔法は、慣れていないと抵抗レジストしにくいのだ。


 クレアとペイモンが、無言で距離を取って死霊司祭から離れる。


「ペイモン、大丈夫ですか?」

「もう治ったのです」


 クレアとペイモンは平静に戻ると、空高くに浮かぶ死霊司祭に視線を投じる。


 死霊司祭は、〈催眠ヘプノーシス〉の魔法を放った。 


 文字通り、眠気を誘発させる魔法だ。


 クレアとペイモンは魔法障壁で防御しようとした。だが、魔法障壁を貫通して、クレアとペイモンにわずかな眠気が襲う。


「やりづらいですね!」

「精神系統の魔法は無効化しにくいのです」


 クレアとペイモンが、焦りと苛立ちを顔に滲ませる。


 クレアとペイモンは、レベルが高いため死霊司祭の魔法を軽減する事ができる。


 だが、わずかに効いてしまう。


 効いてしまう分だけ、攻撃するタイミングを逃してしまうのだ。


(ダメージはゼロですが、やりにくいです。まさか、精神系統の魔法がこんなに厄介だとは……)


 クレアは空高くに浮遊する死霊司祭を黄金の瞳で見据える。


(シオン様に『二人で倒せ』と命じられた以上、私とペイモンで倒さなければなりません。そのためにはどうすれば?)


 クレアが、考える。


 死霊司祭が、精神系統の魔法を連発し出した。


 クレアとペイモンに精神系統の魔法が効くことを見抜いたのだ。


 死霊司祭が、〈精神スピリット汚染ポルーション〉、〈催眠ヘプノーシス〉、〈精神スピリット衝撃波ウェーブ〉を乱射する。


 クレアとペイモンは地上を素速くジグザグに移動して、それらの魔法を躱していく。


 だが、時折、死霊司祭の放つ魔法が命中する。


 命中した分だけ、タイムラグが生じてこちらから攻撃ができない。


(攻撃を全て避けるのは不可能ですね)


 クレアが冷静に分析する。


(ならば、避けるのは止めです!)


 クレアの黄金の瞳に決意の光りが宿る。


『ペイモン! 波状攻撃です。力ずくで押し切りますよ!』


クレアが念話テレパティアで指示を出す。


『了解なのです!』


 ペイモンが念話テレパティアで答える。



ご意見、ご感想お待ちしております。

なお、誤字脱字報告、いつもありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ