第96話 つまらない男
おはようございます。 サブタイトルの通りの内容だっ!
病院の薄暗い地下駐車場で泣き崩れている昌子さんを俺にはどうする事も出来なかった。
出来る事なら俺も一緒に泣き崩れたい程の衝撃だった。
足の切断……
確かに昌子さんはそう言った。
それほど悪いと言う事だろう。
治る確率は少ないのか?
切断しなくても済む方法は無いのか?
出来る事なら代わってあげたい。
それが今の俺の気持ちだった。
しばらくして立ち上がった昌子さんは
「じゃあ、仕事行くから…お願いします」
と言って車を走らせた。
去って行く昌子さんの車を目で追うように眺めている。
まだ何か言いたい事があるのだと感じている。
それは、すべての原因である俺を罵倒したいのかも知れない。
否、してくれた方が俺に取っても多少は気分が和む。
結果は変えられないが、今の俺は美代子との事で浮かれ過ぎてた罰がある。
梨絵の、昌子さんの気持ちを無視して。
もう迷わない。
迷ってはいけない。
俺は強い気持ちで梨絵と昌子さんに接しようと心に決めた。
病室に戻ると、退屈なのか梨絵が
「暇〜」
と叫ぶ。
入院1日目から暇と言われたらこの先が思いやられる。
かと言って、俺が梨絵の退屈しのぎになる訳でも無いので今は二人でテレビを見ている。
毎日の出来事や芸能人の噂話しなどのニュースを見ていても、全く興味が無い俺にとっては拷問に近い。
こんなに時、もう少し俺も話し上手だったら梨絵も退屈しないのだろうなと考える。
テレビに飽きている梨絵は凄い早さでメールしてるし。
女の子同士なら梨絵もこの雰囲気に苦痛ではないだろう。
だから俺も友美に学校終わったら来い!とメールする。
すると、まだ授業中であるにも関わらず直ぐに返信がくる。
【今、梨絵とメールしてたんだけど、勝弥何も話さ無いんだって?暇だってさ!】
と。
どうやら梨絵も友美とメールしていたらしい。
と同時に、やっぱり梨絵も何も話さない俺を退屈だなと思っていたんだと気付く。
でも、こういう場面って何話すんだろ?
やっぱり二人が解っている共通な話題だろうか?
まぁ、学校の話しになってしまうけど。
ふと、美代子の時も考えて見るけど、美代子ともあまり話しはしないかな?
一緒に居ても必要最低限な事でしか話さないと思う。
美代子もそんな俺につまらない男だとか感じないのだろうか?
感じた上で諦めているのか?
二人が俺の事、どう思っていても俺は変わらないけど。
やっぱり俺ってつまらない男?
もう訳解らなくなってきた……




