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約束  作者: 純らん
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第62話 仕草

勝弥視点に戻ります。





梨絵の家で行われた退院祝いで不覚にも酔っぱらってしまった。


昌子さんが

「お酒飲めるでしょ?」と薦めてきたのを断るわけにもいかなかったので。


しかし、この街の大人は何故高校生に酒を薦めるのか?


しかも皆強いし。


中学から友和さんに鍛えられている俺とヒロはある程度というか、そこら辺の高校生よりかは強いと思うが、大人達はそれ以上だった。


否、俺の周りの大人だけかもしれないが。


昌子さんも友和さんに張り合えるぐらいだと思う。


そして俺は今、梨絵の家で夢の世界に飛び立っている。


飲み過ぎて気持ち悪いのではなく、なんか気分がいい感じだった。








次の日の朝、夢の世界から帰ってきた俺は梨絵と街を歩いている。



梨絵のリハビリを兼ねて。


ショッピングモールで色んな店を回っていたら平日な為か人も少ないので、俺達はかなり目立っていた。

ただせさえ、田舎なので殆んどが誰かの知り合いという状況は俺達の噂に拍車をかける。


梨絵の知り合いも多く、

「元気になって良かったね!」と、さっきから声かけられまくっていた。


お陰で全然先に進めないが…。




そして梨絵のお気に入りのカフェに着いた。


梨絵は軽くマスターに挨拶して指定された席に着く。


「何にする?」


梨絵がメニューを俺に見せながら聞いてきた。


そういえば、あの事故の日、梨絵はジャンボパヘェを完食していたのを思い出す。


とりあえず俺は


「コーヒーでいい」


梨絵に伝えると、梨絵はマスターに


「コーヒーといつもの」

いつもの?

それで伝わるのか??


そんな不安そうな俺に


「大丈夫だよ。ここに来たら頼むのは決まっているから!」


梨絵が笑顔で俺に言う。


そして


俺の予想は当たったのか

テーブルの上には


コーヒーとジャンボパヘェ。



この細い身体の何処に入るのか不思議な程、完食していく梨絵を見ていると、食べている所見ないでよ!と頬を赤して口元を隠すよにした。


梨絵からしたらなんでもない仕草だろうが、男から見ると可愛いらしく見えた。



こうして梨絵との時間が増えていくと、美代子の事を忘れていくのだろうか?

可愛いと思った梨絵に対して恋が生まれてくるのか?



俺はどうしたら、梨絵と美代子どちらを選んだら幸せになれるのか?



俺は幸せになる資格はあるのか?




答えは見つからない。





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