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約束  作者: 純らん
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第56話 不器用

ども!二日酔いゲロゲロの作者です!




学校が終わるとそのまま笠原がいる病院へ向かう。


そして彼女に同じクラスだった事や、変なヤツ(BL)の事などを話す。


彼女は早く学校に行きたいと話すが、外出した時の彼女の辛さや、足が治ってない不自由さを考えると、学校へはまだ時間がかかるだろう。


昌子さんが学校の先生と話したら、学力的にも問題ないので、出席日数が足らなくても進級テストがあるから問題ないだろうと言われたらしい。


実際、笠原の事故は先生達も知っていたので、ある程度は認めてくれているみたいだった。





病院の面会時間も終わる頃、俺は家に帰る。



家まではバスで帰るのだが、最終が9時と都会では考えられない程早い。


乗り過ごすとタクシーしか帰りの手段がないので俺は時間に間に合うように病院を後にする。



帰る。


と笠原に言ったら


「ねえ?いつになったら名前で呼んでくれるの?」


と、病室の戸に手をかけた俺に言ってくる。


美代子の時もこんな展開があったな?


どうして女って名前で呼ばれたいの?


別にどっちでもいいじゃんって思う俺って変?





でも俺は


「梨絵……でいい?」



と、不思議なくらい自然に笠原の名前が出てきた。


美代子の時はなかなか言えなかったのに。



何故だろう?



すると梨絵は


「うん。よろしく!」



と可愛らしい笑顔で俺に言った。




俺は梨絵に何を求めているのか?


梨絵が美代子の変わりになるはずもないのに…



美代子を忘れる?



忘れる訳はない。



10年間も思ってきたのだから。





そんな事を考えていると

「……ねぇ?…勝弥君?」



「あっ!……何?」



「この間……この間言ってた子って……」


梨絵は美代子の事を聞きたがっている。


だけど俺は美代子の事はこれ以上話したくなかった。


美代子との約束が叶うか叶わないかは解らないのだから。


梨絵の傍にいると約束したのだから。





だから俺は



「また明日!」



と、梨絵との会話を遮断して病室の戸を閉めた。


静かな病院の廊下は俺の足音しか聞こえない。



ふと立ち止まり梨絵の病室を見る。



俺はこれから何処に行くのか?


俺はこれから、この先…


俺は……





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