初恋の一時
ガタガタ…
三ヶ月に一度の、席替えの時間。
実はすごく楽しみな私【中2】。湊 奈菜の物語。
「大野茜先生:は〜い!!皆の大好きなテスト返すわよ〜♪」
「男子<中野>:え〜!?昨日席替えやるって言ったぢゃん!!」
「男子<高安>:そうだよ〜」
「女子<美香>:あたい、こいつの隣もう飽きたし〜」
「先生:あかんわ〜先生、遠藤先生とあとでデートやもん!!
予定あかせとかなあかんやろ〜?」
「マジメな男子<坂野>:席替えなら、5分程度ですみます。」
「可愛い男子<大谷>:せんせ〜おねがぁ〜い」
「先生:えっあっ…う〜ん…しょうがないわね〜」
「クラスの皆:い、やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「奈菜:ほっ」
チラッ
奈菜は、クラスを見渡してみた。
カップルでいっぱ〜〜い。
ちょっぴり、居心地が悪い…
もちろん…と言っては奈菜には悪いが彼氏などいない。
っていうか、いたこともない。
それすら、男子ともろくに話せなく、クラスでも少し…
どころではなく、かなり静かな女の子である。
ザワザワ…
ガタガタ…
「奈菜:あっこれから三ヶ月よっよろしくお願いしますっっ」
「イケメン男子<一也>:おう(^^)」
「奈菜:なんか、一也君なら男子だけど恐くないな…」
奈菜が思わずボソッとつぶやいみた。
普段は、自分から男子に話し掛けることなんかできないのに…
今回は違った。
隣でサッカーの本に無我夢中になっている一也を見ていると、
なんだかどうしても話がしたくなった。
この、変なモヤモヤとしたキモチはなんだろう…
今までで、経験したことのない、この新鮮なキモチ…
キーンコーンカーンコーン…
予鈴が鳴り響いた所で、友達に囲まれてた一也が奈菜の隣に戻って来た。
「奈菜:あ、あの…」
「一也:なあ、教科書忘れちまったんだけどさぁ…」
「奈菜:わっ私が見せるね!!」
「一也:おう、サンキュッ♪」
一也がとびっきりの笑顔を私にしてくれた。
私も…生まれてきてからしたこともないような
笑顔を作って見せた。
「一也:おまえさ…」
なにを言われるのか不安が頭をよぎった。
「一也:笑ってた方がイイよ(^^)」
この瞬間…初めて気づいた…
私…一也君が好きなんだ…
心の閉じていた扉が、【一也の笑顔】という鍵で開いたのだ。
新鮮なひまわりの香り…
奈菜の髪を風がなびかせた…
新しい風がふいた…
初めて書いてみたンで…
ご感想をぜひ、お待ちしています!!