もういいわ
華辉「ここはお前が、嫌いな人が住んでる屋敷なんだろう」
あの後陛下は山源様とここに戻るから待つよう命令した後に、華珩様を連れて墓場の屋敷へやってきた――。
華珩様は半べそ状態で、華辉様はかなり怒っている様子。
嫌いな人とは……?
華辉「……華珩、ここに住んでるのが温花だ」
華珩「温花様……!?」
華辉「……墓場送りにされた妃たちが悪いのだと前から口にいた。……今回嘘をついたのは下級妃の温花なら簡単に手に入ると思ったらしい。まさか自分が大嫌いな墓場の住人とは知らずに――」
華珩様はまさに、蛇に睨まれた蛙となっていた――。
自分の母親と、母親の姉に刃向かった妃が送り込まれるこの屋敷にまさか自分が慕っていた温花がいるとは思わなかったのだろう。
青ざめた顔の視線の先に温花がいる。
華辉「――温花が命を狙われる理由を華珩が作った。わかるか?」
華珩「お母様には俺から話します!俺が悪いと!」
華辉「……温花の名前をもう華有様は知っているのだろう?――この屋敷の意味を知っているだろう?」
その瞬間華珩は青ざめた――。
思い出した。墓場に送られた妃たちの最後を知っており、自分の言葉や言動で大切にしたいものを簡単に消されることをまだ知らなかった。
金や銀やとにかく派手なものが目を眩ませる。
この屋敷からは逃げることができない。
温花「――温花ただいま参りました」
華有「いらっしゃい、墓場の女」
強い香が視界を遮り、匂いは喉の奥を刺してくる。
御簾の向こうでタバコを吹かし、赤い唇は横に広がって白い歯をこちらに見せていた。
華有「どうして私の華珩と親しいのかしら?勉強をさせず、誘拐していたのね。華珩がどれだけ大事な人物かわかっているのかしら。でも、もういいわ」
顎を使ってあたしに下がるよう命じた。
もういいわ、それは話を終わらせるだけの言葉では無い。未来はとっくに決まっていたかのようだ――。




