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61.異形への偏見

 平穏に暮らしていたキャサリンとチャーリーの家に異変が起こった。

勇者たちがおしかけてきたのだ。メンバーは、ジョセフ、オリビア、オーロラ、ジャック、イーデンの5人。彼らは、モンスターをかくまっていることを彼に問い詰めた。

彼は本当のことを白状することはなかった。

勇者たちは強引に彼の家に押し入る。見つかるのは時間の問題だ。ついに、観念したキャサリンが飛び出してきた。勇者たちは、彼女の姿に目を見張った。ぱっと見は、普通の女子中学生に見えるためだ。

「あの、何もかも、私が悪いんです…何の罪もない人を襲おうとしたから。けど、私、弱かったから人間にすら負けちゃって。」

ジョセフが彼女に向かって銃を構える。

チャーリーが身体を張って彼女の前に立った。

「僕も彼女の正体を知っている。でも、彼女は優しいし、人に危害を加えるようなことはしない。」

「おい、バカ。そいつはモンスターだぞ。」とジョセフ。

彼は決断がつかず、地団太を踏んだ。

「ちくしょう。こんな時あいつならどうするんだ…」

「ルーカスのこと?あいつならきっと見逃すわよ。ああ見えて結構甘ちゃんだもの、あの人。」、オーロラが皮肉の意も込めて言い放った。

「そうだよな」、ジョセフは舌打ちをすると、一同に向けて言い放った。

「行くぞ、お前ら…」

一方、俺とミアは、逃げたティナの行方を追っていた。そして、遂に彼女を見つけることに成功した。相変わらずジャックの姿をしているが、その姿の攻略法もすでに俺たちは把握済みだ。俺とミアは、分身して彼女を迎え撃った。見栄は剣で、俺は銃を使い、分身の一体一体を倒していった。ティナを倒し終えた後、俺たちはキャサリンのもとに向かった。

彼女の意向を聞きたかったからな。彼女は人間と、共存したいとはっきりと言った。俺はその言葉を信じることにした。

にしても、ジョセフたちが、彼女のことを見逃したのは意外だったな。キャサリン自身の口からそのことを聞いた。人間は自分とは違うものを目にした時、無意識の偏見を持つことがある。でも、正体がモンスターだったり、変わっている印象を受ける人でも、根は良い人なのかもしれないな。この世界のキャサリンがそうであったように。再び世界が再編成されていく。結果的にすべてのモンスターを倒したからな。キャサリンはもう倒すべきモンスターじゃない。彼女は立派な人間社会の一員だ。ステージ6には俺の選択権はないようだ。

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