56.名俳優ティナ
サファイヤは、異空間に、イザベラとエイザの2人を呼び出した。
サファイヤは、自身の変装を解いた。一体のモンスターの姿がその場に現れた。彼女は本当の名をティナと言った。彼女は、この世界のモンスターの中でも別格の変装の達人だ。
人間、動物、植物…
様々なものに姿・形を変えて変装することができる。
彼女は、彼らに情報を共有した。
「ヴァニーの奴が倒された。私は、サファイヤとかいう人間界の女に観察して、彼らを見てたんだけど。ルーカスという男と、彼と一緒にいるミアという少女には気を付けた方が良い。恋愛ってものは、人間を、勇者をかなり強くするみたい。」
「まあ、俺には関係ないことだな。俺が倒してるのは、極悪人や窃盗犯と言った社会的に不要な奴らだけだしな。」とイザベラ。
「忠告どうも。奴らには警戒するわ。」とエイザ。
そして、彼女は続けて言った。
「ところで、キャサリンの奴はどこに行ったのかしら。」
ティナは軽蔑したような表情で答えた。
「あいつは弱虫でモンスター界の落ちこぼれ。今頃人間にでも殺されてるんじゃないの。」
「いくら何でもそりゃないだろ。いくら落ちこぼれ出ヘタレとは言っても、さすがに人間にやられることはねーと思うがな。」、イザベラが呆れたように言った。
勇者の中でも特に強い力を持つルーカスとミアの2人に警戒しながら、できるだけ多くの人間を始末すること。
それが、ティナ、イザベラ、エイザ3人の共通認識になっていた。