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30/66

30.質の悪いモンスターもいたもんだ。

俺の高校では、再び衝撃の事件が起きた。

運動部の女子生徒が連続して殺されたのだ。

俺の目にもとまらぬ速度で犯行に及ぶなんて、なかなかの奴らだな。

しかも、狙われていたのは卓越した運動能力を持っていた少女。

全く、質の悪いモンスターもいたもんだな。

謎の不審死に警察も捜索を開始したようだ。

まあ、ミアは大丈夫だろう。彼女はあれでも優秀な勇者だ。

狙われた女子生徒には法則性があった。

女子サッカー部のエース、次いで女子バスケ部のエースだ。

両部活は俺の高校では最も人数が多い部類に入る。

モンスターは、人数の多い女子スポーツの部活のエースを狙っているようだ。

とすると、次に狙われるのは、3番目に人数が多いテニス部のエース、アシリア。

彼女の身に危険が迫っている。しかし、女子だけの空間に男は入りずらいな。

俺は2人の人間に協力を要請することにした。

ミアとビクトリアである。

2人とも、俺に協力することを約束してくれた。

まあ、ミアを説得するのには、多少の時間を有したがな。

ビクトリアが様子を見て、モンスターが現れた瞬間、その相手をして時間を稼ぎ、ミアが後から応援に来るという算段だ。

さすが、エースというだけあって、アシリアのテニスの腕はとても見事だった。

対戦相手を翻弄していると言ったら良いのだろうか。

だが、途中から彼女の対戦相手が不気味な笑みを浮かべ始めた。

そして、徐々に彼女は獣の姿へと変化した。

ここで、ビクトリアの出番だ。

彼女が物陰から手裏剣を投げつける。

モンスターはその攻撃を器用にかわす。

「人に化けて、人間を襲っていたなんて、どこまでも卑怯な奴ね。」とビクトリア。

獣を挑発して、逃げることで時間を稼ぐ。

その間に部活のメンバーを全員避難させる。

遅れてミアもかけつけた。

ミアの剣をギリギリでかわす。そして、体育館の隙間から逃げ出した。

モンスターは、階段を下っていった。そして、たまたまそこにいたジビアに襲い掛かろうとする。

俺は銃で、奴の動きを止めた。

「ルーカス君!」

彼女が珍しく自分から声を発する。

俺は銃で獣を徐々に追い詰めていく。そして、敵が下がったところを、最後は後ろからミアが仕留めた。

ジビアが、俺たちに静かに尋ねた。

「あのぉ、あなたたちは…」

俺たちは正直に自分たちの正体のことを話した。

ジョセフたちは人数が多い割には大した成果が挙げられていないようだ。

まあ俺のスキルをへぼ呼ばわりしたつけだな。

今のところ俺の思い通りに世界は動いているみたいだしな。

残るモンスターは、あと7体だ。

今度のモンスターの出現場所はもう占いで予測してある。

次に奴が現れるのは高校の正面玄関。

出没する場所は非常に分かりやすいが、今度の敵は実に厄介だな。

今度の敵は人間の身体の中を自由に出入りすることができるのだから。

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